成果や実績をアピールしたいときの自己PR例【営業、販売、生産管理職など向け】

履歴書や職務経歴書を通して、企業側は初めて応募者の情報に触れます。業務内容や自己PRで書く内容がその後の面接に大きく影響し、人物像をイメージするヒントとなるでしょう。
では、自分のどんな強みを、どんな事実とともに伝えるべきなのでしょうか。自己PRを書く際のポイントや注意点を紹介します。
成果・実績を自己PRでアピールするポイント
まずは職種別に、成果や実績をアピールするポイントについて解説します。
営業・販売の場合は「率や順位、件数」と「行動内容」
定量的な評価をしやすい営業や販売職の自己PRでは、「数字の実績」と、その成果を支えた「行動内容」をしっかりとアピールすることが大切です。
ポイントは、客観的な基準が分かる数字を出し、そのために何をしたのかという具体的な行動内容を記すこと。
「目標を120%達成し、3カ月間で6000万円を売り上げました」とアピールしても、何を売るかによって“6000万円”という数字の価値は変わりますし、社内順位も見えてきません。
数字を出す際は、「売上目標額」「達成率」「営業成績の社内順位(何人中の何位なのか)」に加え、「売上の昨対比」「目標額の昨対比」など、客観的な数字の価値が分かる情報も伝えること。
そして、どんな行動を取ったことでその数字が達成できたのか、成果や実績の裏付けとなる行動内容を、具体的なエピソードを交えて説明することが大切です。
社長賞、新人賞、MVPなどの表彰経験を伝えるのも有効です。
その場合も、何人を対象にした中で表彰されたのか、社外の人から見てもレベルがわかるように記しましょう。
エンジニアの場合は「プロジェクトの数や規模」
エンジニアの場合も、実績を数字で示したうえで、その背景となる具体的な行動内容を記しましょう。
例えば、携わったプロジェクトの数や規模などを記すと、自身の実績や能力レベルをアピールすることができます。
開発したシステムの稼働による、コスト削減や時間短縮などの数字を記すのも一つの方法。「新たな社内システムの稼働により、○○の作業効率が〇%向上した」と示すといいでしょう。
そして、自身の役割や立ち位置、成果を上げるために独自に工夫したことなどを加えると、成果や実績を挙げられた理由や背景が伝わり、読み手の納得度が高まります。
事務職の場合は「比較や変化、件数」
成果や実績が数字で示しにくい事務系職種の場合は、「自ら工夫し、改善した経験」に着目し、コスト削減や時間短縮などの数字をアピールするといいでしょう。
例えば、「部署の備品管理を見直し、昨対比から○%コストカットを実現」「業務フローの見直しを行うことで、改善前に比べて○%の工期短縮を実現」などと比較した数字を記載しましょう。
関わった業務の件数を伝えるのも一つの方法です。
人事であれば「1年間で〇件の社内研修の運営を担当」、営業アシスタントであれば「顧客向けプレゼンテーション資料を月平均10社分作成」などと記すことで、担当業務の規模感やスキルレベルを伝えることができるでしょう。
いずれの場合も、他の職種と同様に、数字に加えて自身の役割や立ち位置、工夫したことなどをエピソードを交えながら伝えることで、より具体的に強みやスキル、持ち味などが伝わります。
自己PRに記載すべきポイント
・昨対比、目標達成率、社内順位など比較対象や難易度がわかる事実を書く ・数字のために何をしたのか、具体的な行動内容も書く |
・賞の規模感(何人の中から選ばれたか)、頻度(月に1回なのか年に1回なのか)なども書く |
社会人経験が浅く、実績を数字で出すことが難しければ、過去の自分と比較し、何ができるようになったのか「成長したポイント」をまとめましょう。
例えば第二新卒の方は、これまでの仕事内容を1カ月単位で振り返り、「1日3件しか回れなかった新規開拓営業が、半年で1日10件回れるようになった」「3カ月間業務と勉強を両立し資格を取得した」など、何らかの変化を自己PRに盛り込んでみてください。
【キャリア別】自己PRの具体例とポイント
キャリアがまだ浅い方
前職では、オフィス向け事務用品の営業を1年間担当しました。入社当時は1日に3件しか回れなかったところ、営業先リストや営業ツール、スケジュールの組み立て方、訪問先の回り方など動線まですべて見直し、効率を求めたところ、半年後には平均で1日10件を回れるようになりました。 顧客接点が増えたことで業績アップにもつながりました。 |
課題を見つけ、現状を変えて行動する力がアピールできています。業績が具体的に示せるほどキャリアがない場合は、過去の自分と比べてどう成長したかを盛り込むのが大切です。 |
キャリアを積んでいる方
実績が明確に出せるキャリアの長い方は、履歴書内の「業務内容」を詳細に記す項目に具体的な数字を盛り込み、そのためにどんな行動をしたのかを自己PRにまとめるといいでしょう。
■業務内容 【取引顧客】個人のお客様を常時約100件管理 【接客件数】月120件 【契約件数】 20xx年度:4件(1億8千万円)達成率:105%(支社内順位18名中3位) 20xx年度:6件(2億3千万円) 達成率:125%(支社内順位22名中1位) |
■自己PR 現在まで5年間、戸建て注文住宅の営業職に従事し、新規顧客開拓から価格の折衝、売上管理、事務処理など、営業関連業務を一通り経験してきました。 お客様にとって一生に一度の高額商品を、納得して購入いただくために、ニーズを引き出し具体的な提案を一つひとつ重ねていきました。 節税対策についてご相談があれば、社内の専門家に即ヒアリングして知識を身につけお客様にフィードバックするなど、丁寧かつ迅速な対応で信頼関係を構築しました。 また、不動産や建築に関する専門知識習得の重要性も感じ、「インテリアコーディネーター」及び「宅地建物取引主任者」の資格を取得。営業でより専門的なアドバイスができるよう役立てています。 |
お客様にどう対応し営業を行っていたか、自身のキャリアアップのために努力を惜しまない姿勢などがアピールされています。 |
【成果・実績別】自己PRの具体例
独自の工夫で挙げた成果
パッケージソフトの開発プロジェクトをサポートするメンバーとして、主に開発工程プロセスの見直しを担当しました。そこで新しいツールを独自に開発・カスタマイズして活用した結果、開発期間を2割程度、短縮することに成功しました。 貴社においてもこの経験は、より効率的かつ低コストでの開発実現に役立てられると確信しています。 |
売り上げ実績&目標達成に対する責任感
営業部に配属になってからの1年半の間、常に売り上げ目標を達成し続けてきました。昨年度の自動車販売数は21台で、これは同期営業部員11人中2位の成績になります。 貴社においても「目標は必ず達成する」という強い責任感を持って、しっかり成果を出していきたいと思います。 |
顧客数
「新規顧客を得るためには飛び込み営業が最善」という信念に基づき、1日最低20件以上の訪問を1年にわたって続け、月平均10件の新規開拓を実現してきました。 この行動力と継続力を武器に、貴社においても積極的な営業で新規顧客を開拓していきたいと考えています。 |
受賞歴
案内窓口を担当した際には、訪れたお客様のすべての質問内容を書き留めて独自に統計をとり、店内表示のどういった点を改善すべきかまとめて報告書を出すなど、いくつか目に見える成果を出したことで「社内改革賞」を受賞しました。 事実の分析→提案→実改善のプロセスで得た経験と知恵を現在、貴社が推進されている社内改革プロジェクトにおいてもぜひ活かしていきたいと考えております。 |
ヒット商品開発
外食の多い独身層をあえて狙った冷凍食品「ビーフめしNEXT」の、商品の基本コンセプトからパッケージデザインまでを全面的に提案し、クライアント企業の社内で20xx年度の売れ筋商品No.1に選ばれ、高い評価をいただきました。 多様化する消費者ニーズをしっかりキャッチした上でそれらを的確に反映させたヒット商品を、貴社においてもどんどん開発していきたいと思っています。 |
「自己PRにできる実績がない」という場合は?
自己PRとしてアピールできるような成果や実績がないという場合は、次のような方法でアピールするといいでしょう。
経験が浅い場合
まだキャリアが浅く、自信を持って伝えられる成果や実績がないという場合は、「取り組み姿勢」を伝えましょう。
どのような思いを持って仕事に臨んできたのか、仕事の進め方や取り組み姿勢などを伝えることで、採用担当者に仕事ぶりをイメージしてもらうことができます。
仕事をするうえで大切にしていること、心掛けていること、工夫していることなどを、エピソードを交えて伝えるといいでしょう。
サポートが中心だった場合
サポート業務が多く、個人としての成果を数字で示しにくい場合は、自身の役割や担当範囲を伝えましょう。
そのうえで、自分なりにどのような目標を立てて行動したのか、その結果どのような変化が生じたのかを具体的に記すことで、貢献度合いが伝わります。
具体的な実績がない場合
定量で伝えられるような成果や実績がない場合は、仕事における自分の強みや大事にしていることを明確化し、それを裏付けるようなエピソードを中心に伝えましょう。
例えば営業であれば、「顧客のニーズを探り、求めている情報を提供できるよう心掛けた」「関係性構築のためこまめに接点を持つことを大事にし、週2回は連絡を取ることを自分に課した」などを記せば、自身の仕事の信条やスタンスなどが伝わります。
その他の自己PR例を見たい場合
自己PRがなかなかうまくまとまらない時は、他のケースの自己PRも参考にしてみてください。あなたのキャリアに合った自己PR例が見つかるかもしれません。
【自分に関わる強み】自己PR例文サンプル集 | |
やり抜く力 | 忍耐力 |
継続力 | 粘り強さ |
実行力 | 活動意欲 |
集中力 | ストレス耐性 |
主体性 | 挑戦心・チャレンジ精神 |
改善・成長意欲 | 前向き思考 |
学ぶ姿勢 | 度胸がある・本番に強い |
感情をコントロールする力 | タフさ(精神力) |
使命感・責任感 | 目標指向性・達成意欲 |
パッション(情熱) | 探究心 |
好奇心 | 変化対応力・柔軟性 |
行動力 | 積極性 |
【他人に関わる強み】自己PR例文サンプル集 | |
親しみやすさ | 気配り・ホスピタリティ |
素直さ | 誠実さ |
真面目さ | 約束を守る |
協調性・チームワーク力 | 指導・育成力 |
働きかける力(巻き込み力) | わかりやすく伝える力 |
傾聴力 | プレゼンテーション力 |
調整・交渉力 | コミュニケーション力 |
リーダーシップ | |
【課題に対する強み】自己PR例文サンプル集 | |
論理的思考力 | 課題発見力 |
企画力 | 計画力 |
想像力 | 提案力 |
分析力 | 広い視点で捉える力 |
正確性 | スピード |
診断ツールを使ってみる
どうしても思いつかない場合は、診断ツールを使ってみるという方法もあります。
リクナビNEXTでは、無料で使える自己分析ツール「グッドポイント診断」をご用意しています。簡単な質問に答えていくだけで、強みを5つ明らかにすることができます。診断結果は8,568通り。診断ツールを活用して、自分の強みとなるキーワードを探してみましょう。
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