面接の「質問はありますか?」に対する答え方【逆質問】
多くの場合、面接の最後に応募者が質問できる時間が用意されています。企業への逆質問は、あなたの意欲や興味関心を面接官に伝えることができる重要な機会。また、疑問点や認識の違いを埋めるための時間でもあります。
逆質問の時間を上手に使って、疑問を解消するとともに、あなたの意欲も採用担当に伝えましょう。
目次
「質問はありますか?」の答え方のポイント
質疑応答は、入社にあたり疑問点を解消し、質問を通じて意欲を伝える場です。ただし、具体的な働くイメージが湧かないうちに疑問点を思いつくままに答えてしまうと、質問が漠然としすぎて採用担当者が意図を図れずに、回答に困ってしまうかもしれません。答え方のポイントを理解して、質疑応答を上手に活用しましょう。
具体的な質問を先に伝える
漠然とした疑問に対して、明確な回答を用意するのは難しいものです。採用担当者に「質問はありますか?」と聞かれたら、「○○についてご質問があります。なぜなら…」と、先に疑問点を伝え、その背景や意図を説明しましょう。あらかじめ疑問点を伝えておくことで、採用担当者も疑問に明確に答えやすくなります。
質問の意図を伝える
「新規開拓の方法について質問があります。前職では飛び込み営業が中心だったのですが、御社では主にどのような方法を取られていますか?」など、質問の意図を伝えることによって、採用担当者も回答がしやすくなり、希望や経験と合っているかを具体的に確認することもできるでしょう。
事前に調べたうえで質問する
例えば、応募している事業の将来性が気になる場合は、「御社のサービスは、今後○○分野への展開も検討されているのでしょうか」など、事前に十分に調べてあり、仮説を立てて考えていることが伝わる答え方にしましょう。
仕事内容を詳しく知りたい場合
入社後の具体的な仕事のイメージがまだ掴み切れていない場合は、改めて質問時間に聞いてみましょう。配属後に「聞いていた内容と違った」というギャップを生まないためにも、確認はしっかりと。
「新規開拓の営業手法は?」
ひとくちに「営業」と言っても手法も役割も募集している仕事内容によって大きく変わります。新規開拓も電話か飛び込みか、また営業後のフォロー体制など、具体的に質問することによって入社後の働き方をイメージしやすくなるでしょう。
具体的な質問例
営業の新規開拓方法について、今の仕事では飛び込みの営業を行っているのですが、御社ではどのような手法をとっていらっしゃるのでしょうか
「勤務地はどこになりますか?」
はじめから勤務地が決まっている場合もあれば、応募者の希望に沿って決める場合もあります。募集要項に勤務地が2カ所以上並記されていたら、希望を受け入れてもらえるかどうかを聞いておきましょう。また、転勤の有無も確認しておくと安心です。
具体的な質問例
都内各所に事業所がありますが、配属先はある程度こちらから希望を述べさせていただけるのでしょうか?
職場環境・社風が知りたい場合
職場の雰囲気や社風は、採用担当者の説明や求人情報だけでは正確に判断できません。仕事を続けるうえで、働く環境や風土は重要な要素となります。イメージを補足するための事前情報を確認しておきましょう。
「配属先の部署の人数と役割分担を教えてください」
社風については、見聞きしたものを総合的に判断していくしかありません。配属先部署の人数や平均年齢、役割分担、会議時間、ランチや飲み会の有無などを通して、職場の雰囲気が自分に合っているか推し量ってみましょう。
具体的な質問例
配属となる部署の人数や役割分担を教えていただけますか。また、部署内にチーム制やメンター制度などはあるのでしょうか。
「会社見学は可能ですか?」
社内の雰囲気を知るには面接担当者に聞いてみる方法もありますが、やはり自分の目で見て確かめるのが一番。面接はその絶好のチャンスです。
具体的な質問例
後で社内を見学させていただきたいのですがお願いできますか。
評価が気になる場合
入社後に自分が評価されるかどうかは重要なポイントです。評価される人の傾向を知っておくだけでも、面接している企業の評価制度の傾向を知り、入社を決める判断材料のひとつになるでしょう。
「中途で入社された方の活躍ぶりを知りたいのですが」
中途入社者が活躍できる制度が整っているかどうかは重要です。特に異業種への転職を目指す人にはハンディのないことを確認しておきたいもの。中途入社の社員が少ない場合は、どういう役割を任せたいと考えているのか率直に聞いてみましょう。
具体的な質問例
積極的に中途採用を行っているようですが、入社してすぐに活躍している方はどんな方ですか?
「私のキャリアだとどのくらいの評価ですか?」
仕事内容は企業側から説明がされますが、中途採用の場合は募集している人材要件に対して、必ずしも応募者の経験・スキルがピッタリ合っているとは限りません。当初予定していた仕事内容や評価が、応募者の経験・スキルによって変化するケースももちろん起こります。自身のキャリアや能力がどのくらいの評価に値するのか、具体的に聞いてみることで実際の仕事内容や責任範囲が明らかになるでしょう。
具体的な質問例
私のキャリアですと、その製品開発にどんな立場、役割で関わることができるのでしょうか?
経営方針・事業戦略が気になる場合
応募する企業の行方は誰しも気になるところです。会社四季報や企業ホームページのIRだけではわからない、事業戦略や方向性が気になる場合は、しっかりと面接で質問しておきましょう。会社の戦略が社内で明確になっているかどうかの判断材料にもなります。
「今後の事業展開について知りたい」
経営ビジョンや将来の目標についての質問を歓迎する会社は多いようです。会社の将来性を問う意味でぜひ聞いてみたい質問です。興味のある分野への進出を検討しているなどの話があれば、より入社意欲が高まるでしょう。
具体的な質問例
御社は事業の多角化に積極的ですが、今後力を入れていこうと考えているのはどんな分野ですか?
「この状況への対処方針を知りたい」
業界経験があり、主力分野への将来性に不安を抱いている場合は、思い切って方針を聞いてみるのもひとつの方法です。懸念点が払しょくされれば、安心して入社を決めることができるでしょう。
具体的な質問例
御社の売り上げ構成比では、○○の部分がもっとも大きくなっていますが、御社の計画の中で特に伸長を期待されている分野はどこになりますでしょうか。
聞きづらい条件を確認したい時は?
残業や休日などの労働条件や給与や評価への質問は、採用が決まっていない段階であれこれ聞きすぎてしまうと、仕事の内容よりも待遇や条件面ばかり重視していると捉えられてしまうことも。労働条件を確認することは大切なことですが、聞き方には注意が必要です。知りたいときは具体的な時間や金額ではなく、平均やモデルケースについて聞くのであれば、遠回しな質問でも条件を把握しやすいでしょう。
聞きづらい条件や待遇を上手に聞き出す質問例
- 前職では週に○時間ほど残業をこなしていましたが、御社では平均どれくらいですか?
- 社員の方の一日の行動スケジュールはどのような感じなのでしょうか?
- プロジェクトリーダーの方の平均年齢は何歳ですか?また、最年少の方はおいくつでしょうか
こんな質問は要注意!
「質問はありますか?」と言われて、慌てて取り繕った回答をするのは逆効果。面接でしっかりと意思表示をして疑問点が解消できていれば、無理やり質問を考える必要はありません。例えば、ホームページや会社案内を見ればすぐに分かる質問や興味本位の質問、すでに人事担当者が話している質問などはあえてする必要はありません。
面接で気になる点について企業から十分な説明があり、納得できて疑問点が何もなかった場合は、無理に質問をしなくても、「○○という点を疑問に思っていたのですが、先ほどの説明で納得いたしました」と伝えれば大丈夫です。
また、選考が進んで複数回面接をしていると、確認事項が分からなくなってしまうことも。気になることや確認したいことはきちんとメモしておき、もし再度聞きたいことがある場合には、「〇〇と仰っていたのですが…」など言い回しに配慮しましょう。
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