職務経歴書は手書きとパソコンどちらがいい?手書きの作成方法とポイントについて紹介

職務経歴書は手書きとパソコンどちらで作成した方が良いのでしょうか。履歴書もパソコンで作成する人が多くなっており、中にはスマートフォンを活用する人もいます。
また履歴書は手書きで作成したものの、文字量の多い職務経歴書ではパソコンを使ったほうがいいのでは…と迷っている人もいるのでは。
職務経歴書の作成方法やそれぞれのメリット・注意点などを組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が解説します。
目次
職務経歴書は手書きとパソコン(スマートフォン)のどちらで作成しても問題ない
職務経歴書は、履歴書と同様に手書き、パソコンあるいはスマートフォンのいずれで作成しても問題はありません。
ただ、履歴書は手書きで作成するケースもありますが、文字数の多い職務経歴書は、パソコンやスマートフォンで作成することが一般的です。
手書きの場合は、メールで送付を求められた際に、書類をスキャンしデジタルデータ化しなければ送付できず手間がかかってしまいます。
パソコンやスマートフォンを活用して作成したほうが、一度作成したデータを保存して修正することができるため、負担は少なくて済むでしょう。
手書き作成により、熱意を伝えたい、字のキレイさ、丁寧さをアピールしたいという人もいるかもしれません。
その場合は、より文字数が少なく、採用担当者が先にチェックする可能性がある履歴書を手書きにするほうが、時短につながるでしょう。
採用担当者の中には「職務経歴書をわざわざ手書きで提出するということは、パソコンスキルに自信がないのではないか」「パソコンで書類作成した経験が少ないのではないか」と懸念する人もいるかもしれません。
職務経歴書の手書き作成に必要な準備
市販の職務経歴書を使いたい場合は、文具店や書店、通販サイトなどで探してみましょう。
職務経歴書には決まった書式がないため、市販のものを利用する場合は自分のフォーマットを作らなくて良いというメリットがあります。
もしくは、インターネットでダウンロードしたフォーマットを印刷して使うことも可能です。印刷の手間はかかりますが、ダウンロードは無料なので、コストダウンにもなります。
筆記用具は、黒の油性ボールペンを使います。こすると消えるタイプのボールペンは避けましょう。
職務経歴書を手書き作成するときの書き方とポイント
手書き作成でもパソコンを使う場合でも、書き方やポイントは変わりません。
職務経歴書を通じて企業の採用担当者が確認したいのは、
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の大きく3つです。
そこで、書面にまとめる際は、次のポイントに注意しながら作成していきましょう。
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職務経歴書作成のより詳しいポイントは、次の記事を参考にしてください。
職務経歴書をパソコンで作成するメリットと注意点
手書きとパソコンのどちらを選択しても間違いではありませんが、パソコン作成がより一般的になっています。
パソコンで作成する最大のメリットは効率性です。作成における注意点も一緒に詳しく見ていきましょう。
メリットは「作成時間を短縮できる」ことと「読みやすい」こと
過去の経歴や自己PRなどをA4の書類1~2枚程度にまとめる職務経歴書。
文字量が多いので、間違えてしまったときにいつでも修正できるパソコン作成のほうが効率的です。
一度作成した内容を保存しておけばアップデートも簡単で、複数社への応募にも活用できます。
次回の転職活動のベースにすることもできるでしょう。
企業の採用担当者にとっても、手書き作成よりもパソコンで作成されたもののほうが読みやすいというメリットがあります。
普段のビジネスシーンで手書きの書類を扱うことが少なくなっている背景もあるでしょう。
箇条書きや表組みでレイアウト調整された職務経歴書であれば、一定のパソコンスキル、ITスキルを持っていることも伝わります。
複数企業に応募する際は要注意
複数企業に職務経歴書を流用して提出する場合、特定の企業の内容になっていないかを必ず確認します。
志望動機や自己PRなどが応募企業に向けた内容に修正されているか、作成日が最新のものに更新されているかなど、個社ごとに修正を加えている部分をわかるようにしておくと、送付前のチェックで抜け漏れがなくなります。
スマートフォンで作成する際は、入力ミスに注意
職務経歴書はスマートフォンから作成することも可能です。ただ、画面が小さいので全体を俯瞰しづらいというデメリットがあります。
長文を作成する際は、文章の流れに違和感はないか、内容に統一感があるかをより意識する必要があります。
また、変換ミスをはじめ誤字脱字が生じやすいので確認の時間をしっかり設けましょう。
職務経歴書の書き方の見本
職務経歴書の作成方法が「手書き」「パソコン」のどちらであっても、より重要なのは、これまでの経験・スキル、自己PRなどがわかりやすくまとまっていること。
採用担当者が見たときに「ぜひ面接で会って話したい」と思えるような書類になっているかどうかです。
企業は、職務経歴書を見て「求めている経験・スキルを持っているか」「人物像が合っているか」「意欲があるか」を判断しています。
採用担当者の気持ちに立って、あなたの魅力が存分に伝わる職務経歴書を目指しましょう。
また、職種によっても、まとめる要素や打ち出すポイントが異なります。職種別の職務経歴書見本を参考にして、職務経歴書をまとめていきましょう。
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営業職
この職種の職務経歴書では、取り扱っていた商材、顧客の規模、数、商談相手の役職などに加え、売上・営業実績、顧客評価、社内評価(表彰の経験・成績)などの実績を具体的に記入しましょう。
企画・マーケティング・経営・管理職
この職種は、会社の規模によって、仕事内容が大きく異なるのが特徴です。職務経歴書では所属していた部署の規模、自分の役割を過不足なく明確にしておきましょう。
サービス・販売職
この職種の職務経歴書では、「こんな接客経験をしてきたから自分にはこんな強みがある」といえる具体的な情報を盛り込みましょう。店長候補の場合は、接客力だけではなく、マネジメント力についても言及できると良いでしょう。
Web・インターネット・ゲーム
進化の速いWeb系職種は、実績だけでなく持っている知識や技術も重要視されます。この職種の職務経歴書では、使用可能ツールとスキルレベルを具体的に記載しておきましょう。
専門職系(コンサルタント、金融、不動産)
専門性が問われる職種の職務経歴書では、「専門分野」「関わってきたプロジェクト」「実績」の具体性が重要です。表などを用いて分かりやすくするのもオススメです。
クリエイティブ(メディア・アパレル・デザイン)
この職種は、会社の規模によって、業務範囲に違いで出てくるのが特徴です。職務経歴書では、自分の役割(企画・コンセプトの立案の有無、実作業をしていたのか、ディレクションだけなのかなど)を明確にしましょう。
ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)
この職種の職務経歴書では、特にこれまでの経験や専門性が問われます。自分の専門スキルや経験をより理解してもらうために、簡潔に記し、表形式などで整理するようにしましょう。
エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御)
この職種は、スキルと実務経験が重視されます。職務経歴書では、スキルや関わっていた工程、役割などがすぐに分かるように、表形式でまとめるのもオススメです。
素材・化学・食品・医薬品技術職
この職種は、スキルと実務経験が重視されます。職務経歴書では、スキルや関わっていた工程、役割などを分かりやすくまとめましょう。研究や技術開発力だけではなく、他部署との連携や折衝能力、マネジメント能力もアピールできると有効です。
医療・福祉・介護系
この職種は、経験のほかに、コミュニケーションスキルも重視されます。業務の中で工夫や改善したことや、関係者との連携について、具体的に記入すると良いでしょう。
建築・土木技術職
この職種の職務経歴書は、領域担当、主担当か補佐か、保有資格などを具体的に記載しましょう。資格は未取得であっても「専門学校に通学中」「既に受験を済ませ結果待ち」などがあれば記載しましょう。
技能工・設備・交通・運輸
この職種は、経験のほかに、コミュニケーションスキルも重視されます。業務の中で工夫や改善したことや、関係者との連携について、具体的に記入すると良いでしょう。
その他
ブランク期間が長く、転職回数が多い場合には、どんなことを考え、ステップアップを目指してどのように自分自身を磨いてきたかを中心に書きましょう。
職務経歴書作成に関するよくあるQ&A
職務経歴書について、よくある質問をまとめました。
Q. 履歴書と職務経歴書の違いを教えてください。
A. 履歴書と職務経歴書はどちらも応募時に企業へ提出する書類ですが、目的やフォーマットが異なります。
中途採用の場合は、応募時に「履歴書」と「職務経歴書」を両方提出するのが一般的です。
項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
---|---|---|
目的 | 氏名、連絡先、年齢、学歴や職歴、保有資格など基本的なプロフィールを伝える | 具体的な職務内容や経験・スキル、実績や自己PRなどを伝える |
フォーマット | 履歴書形式 | 自由形式 |
枚数 | A4(もしくはB5)サイズ×2枚 またはA3(もしくはB4)サイズ×1枚(二つ折り) | A4サイズ1~2枚程度 |
重視されるポイント | 基本的なプロフィール、本人希望欄 | 実務経験、経験・スキル、実績、自己PR |
書き方のポイント | 正確性、読みやすさ | 具体性、読みやすさ、アピール力 |
Q. アルバイトの経歴は職務経歴書に書きますか?
A. アルバイトの経歴は、基本的に職務経歴書に書く必要はありません。
ただし、アルバイト経験が応募する仕事に活かせるのであれば、具体的な業務内容や得られた経験・スキルなどを記載し、アピール材料にしましょう。
Q. 職務経歴書のフォーマットは市販されていますか?
A. 職務経歴書のフォーマットは市販されています。
パソコンや印刷環境などがなく「手書きで送りたい」という場合は、インターネットや文具店などで市販のフォーマットを購入し、活用するという方法もあります。
ただし、手書きの職務経歴書は、メールで送付を依頼された場合はデータ化する必要があるでしょう。
Q. テンプレートに入力後、印刷はどうしたらいいでしょうか?
A. PDF形式に変換することで、コンビニエンスストアやビジネス系のプリントショップなどで印刷することができます。
Word形式などでも印刷は可能ですが、印刷時に文字が切れるなどの崩れに注意しましょう。
Q. 企業名が在籍時と異なる時はどう記載すればいいですか?
A. 合併などで企業名が変わった場合は、変更前または変更後の名称をカッコ書きで記載します。
例:株式会社〇〇〇(旧:株式会社△△△) |
Q. 経験社数が多いのですが、何社まで書けばいいですか?
A. 職歴は省略せず、アルバイトを除く全てを記載しましょう。
応募者のバックグラウンドチェックをする企業では、未記入の経歴が判明し正確ではない書類を提出したと見なされると、選考対象外や内定取り消しになってしまう可能性もあります。
なお、転職回数が多い、ブランクがある、勤務期間が短いなどの場合は、退職理由を追記して背景の補足をすると良いでしょう。
Q. 職務経歴書は1枚にまとめて作成したほうがよいのでしょうか?
A. 枚数よりも「読みやすさ」や「自分の強みをいかに企業へ伝えることができるか」という点に留意して作成しましょう。
自分の経歴の分量・内容に合わせて、オリジナルの職務経歴書フォームを作成するというやり方もあります。
Q. 職務経歴書の用紙に指定はありますか?
A. A4サイズが一般的です。
パソコンやスマートフォンで作成して印刷する場合は、プリントアウトする前にサイズを確認しておきましょう。
関連記事:【保存版】職務経歴書のQ&A総まとめ |
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