転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2024/10/25 UPDATE 毎週水・金曜更新!

社内公募制度(社内転職制度)を使うメリットとデメリットは?【転職相談室】

社内転職のメリットとデメリット、社内転職がオススメなケースと、通常の転職活動がオススメなケースを、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説。

社内公募制度で転職・採用されたい場合にしておくとよい準備についても紹介しています。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

会社に大きな不満はないが、仕事や働き方を変えたい。社内公募制度(社内転職制度)は有効?(Yさん/営業/28歳)

相談者
相談者

<相談内容>
営業力が高いと評判の会社に、新卒でコンサル営業職として入社し6年間務めました。前評判通り優秀な先輩が多く、6年間でしっかり鍛えてもらったと思っています。入社したこと自体に後悔はなく、会社の雰囲気もすごく好きです。
ただし、正直なところ体力勝負なところもあり、この働き方を一生続けていく気にはなれません。会社そのものに大きな不満があるわけではないので、社内の異なる部署や職種に、自分の意志で異動希望を出せる「社内公募制度(社内転職制度)」を使うことも視野に入れているのですが、この制度を使って社内転職するメリットやデメリットを教えてください。

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社内公募制度(社内転職制度)を使うメリット

▶アドバイザー 
まず社内転職の最大の特徴は「職種や仕事内容は変わるが、会社は変わらない」と言う点にあります

これは人によってメリットにもなり、デメリットにもなるでしょう。

▶相談者
メリットになる場合は、どういったことが考えられますか?

▶アドバイザー
仕事を変えた後の、変化への対応を転職よりも少なくできる可能性があります。

例えば、社内でこれまで築いてきた人間関係や自分の評価・評判をある程度引き継げるので、新しい部署でも共通の同僚や知人を通して情報収集しやすく、相談相手も確保しやすいでしょう。

社内のインフラシステムに戸惑うこともないでしょうし、会社としての好まれるやり方社内ノウハウなどを活かしやすいのも大きな利点です。

▶相談者
確かに、転職すると人間関係の構築や、新しい環境に慣れることに時間がかかるという話は聞いたことがあります。

社内転職で、そういった戸惑いの時間が減るかもしれないのは魅力的ですね。

▶アドバイザー
また、転職と比べた場合、異職種へのチャレンジがしやすいというメリットもあります。

希望する職種の経験がなくても、社内転職の場合は人物タイプや本人の希望が優先されることもあるからです。

▶相談者
なるほど!私の場合は、「今の働き方を長く続けるのは難しいな」と思っていただけで、具体的にどの仕事、どの職種を次にやってみたいかまでは決めきれていなかったのですが、異職種へのチャレンジを視野に入れるなら、確かにそのメリットは大きいですね。

▶アドバイザー
他には、仕事や働き方とは直接の関係はありませんが、会社が変わらないということは、クレジットカード審査や住宅ローン審査など、勤務期間の長さがある程度必要になるケースにも有効かもしれません。

会社によっては、勤務期間の長さに応じて退職金が積み上がっていくので、そういった面でのメリットも少なからずあるでしょう。

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社内公募制度(社内転職制度)を使うデメリット

▶アドバイザー
社内転職をした時のデメリットとして考えられるのは、「働く会社自体は変わらないので、環境を一新させることは難しい」ということです。

例えば、会社の風土や文化に不満がある場合には、所属する部署を移動することで多少の変化は見込めても、劇的な変化までは見込めないかもしれません。

同様に、自分の評判や評価が、旧部署の同僚を通して、新しい部署にも引き継がれる可能性が大いにあります。

これまでの社内での評価や評判がそこまで芳しくない場合には、選考自体にネガティブに働くこともあり得るでしょう。

▶相談者
新しい部署で人間関係を一新しようとしても難しいかもしれないし、そもそも前評判が分かっているからこそ、今の会社で実力を発揮できていない場合には社内転職自体も難しいかもしれないということですね。

▶アドバイザー
そうですね。転職を機に人間関係を新しく構築したい人や、現在の会社の風土ややり方が合わなくて思うように実力を発揮できていない人の場合は、社内転職よりも通常の転職の方がいいかもしれません。

▶相談者
他にも考えられるデメリットはありますか?

▶アドバイザー
通常の社内公募制度(社内転職制度)では、異動希望や社内公募への応募は上司や同僚などには知らされないというルールになっているとは思いますが、制度自体が形骸化している会社などでは、応募をしたタイミングで上司からの引き留めが入ったり、社内転職先が決まった後に優秀人材が異動することに現部署が抵抗を示したりがあるかもしれません。

制度があったとしても、気持ちよく社内転職できるかどうかは社風にもよるので、見極めをしっかりすることが大切です。

▶相談者
なるほど。その可能性は考えていませんでした…。

確かに、社内公募制度へ応募したことが直属の上司に事前にバレてしまったら、選考中や落選後に気まずくなる可能性もありますね。

制度が形骸化していることを応募後に気がついてしまったら、選考で落ちた時にモチベーションもダウンしてしまいそうです。

▶アドバイザー
そうならないためにも、まずは人事部や信頼できる先輩や同僚などから社内公募制度(社内転職制度)の利用経験者を紹介してもらい、話を聞くのがオススメです。

社内公募制度(社内転職制度)と通常の転職はどちらがオススメ?

▶相談者
メリットとデメリットは理解できましたが、結局のところ、社内公募制度(社内転職制度)で転職するのと、通常の転職活動をするのと、どちらが良いんでしょうか?

▶アドバイザー
これまでに伝えたメリット、デメリットは加味すると、社内転職をおススメしたいのは次のようなケースですね。

社内公募制度(社内転職制度)がオススメなケース
・会社や事業内容、社風、待遇などに一定以上満足をしていて、大きな退職理由がない
・キャリアビジョンに合致するキャリアパスが社内にある
・希望する社内転職の募集がある(特に未経験職種を希望する場合有利)
・社内公募制度(社内転職制度)がオープンかつ透明性のある制度として機能している

▶相談者
「オープンかつ透明性のある制度として機能している」というのはどういう意味ですか?

▶アドバイザー
定期的もしくは恒常的に社内公募が行われ、制度や意図、求人情報などが全社的に周知説明されているという意味ですね。

例えば、年2回一定の時期に社内転職サイトが立ち上がって、全社員に応募フローが明示されるなどです。これは、全社員が公平に社内公募制度を利用できるという意味でもあります。

同様に、応募者情報や選考結果の情報管理・秘密厳守、落選者に対して落選理由のフィードバックなどのフォローがあり、再応募の可否などのルールも整っていて、制度を使って社内転職した人がきちんと活躍していることなども重要です。

▶相談者
なるほど。では逆に、通常の転職活動をした方がいいのはどんなケースでしょうか?

▶アドバイザー
社内公募制度(社内転職制度)を利用するよりも、通常の転職活動をおススメしたいのは次のようなケースですね。

通常の転職活動がオススメなケース
・社内公募制度(社内転職制度)が、オープンかつ透明性のある制度として機能していない
・組織規模が小さい、保守的な風土などで、社内転職が実質的に歓迎されない会社
・自分のキャリアビジョンに合致するキャリアパスや、希望職種の募集がない
・経営ビジョン、事業内容、社風、待遇などに不満があり、社内転職が問題解決につながらない
・環境を変えたい、心機一転働きたい、異なる世界(業界、会社)を経験することで経験値を増したい、視野を広げたい

▶相談者
「オープンかつ透明性のある制度だったとしても、社内転職が実質的に歓迎されない」というケースもあるんでしょうか?

▶アドバイザー
会社の風土によっては、公正な制度と選考の上で社内転職したとしても、「なんであの人が営業から営業企画に異動したんだ。あの人の企画には従いたくない」などと仕事に支障が生じたり、「あの人は営業が辛くて逃げたんだ」などと妬みの対象になってしまったりするケースもあります。

特に、過去に社内転職した人がそういったトラブルに巻き込まれている場合は、自分も社内公募に応募するかどうかは慎重に検討した方が良いと思います。

▶相談者
分かりました。ではまずは、過去に社内公募制度を使って社内転職を実現した人を探して、話を聞いてみようと思います。

社内公募制度(社内転職制度)で採用されるためにしておくと良いこと

▶相談者
色々と話を伺ってみて感じたのですが、私の場合は、会社の雰囲気も好きなので、制度に透明性があって、過去の制度利用者がトラブルに巻き込まれていないようであれば、まずは通常の転職よりも社内転職を検討してみてもいいのかもしれません。

ちなみに、社内公募制度(社内転職制度)で採用されるためにしておくと良い準備や注意点はありますか?

▶アドバイザー
前提として、現在の業務・部署での評価は社内公募の選考時に共有されるので、今の業務で実績を出し、人事評価を高めておくことが重要だと思います。

その上で、応募先の部署や業務を理解することも必要でしょう。

例えば、希望する部署の人に話を聞いて、重視されている資格や言語能力などがあれば勉強しておくと良いでしょう。

公募求人情報を読み込み、社内転職をした人に注意点や取り組みなどを聞いてみることも有用です。

場合によっては、人事部にサポートをお願いするのも良いでしょう。

▶相談者
ということは、今の仕事を疎かにせずに、希望する仕事に対しても備える必要があるんですね。

▶アドバイザー
その通りです。社内選考に落ちた場合には、そのまま現在の部署に残る可能性もあります。

あからさまにやる気なく働くことは、後々の自分のためにも良くないと思います。

▶相談者
なるほど。選考自体に対しての注意点などはありますか?

▶アドバイザー
社内公募制度(社内転職制度)であったとしても、通常の転職活動と同様に、応募理由(志望動機)、社内転職を希望する理由、自己PR、キャリアビジョンやキャリアプランなどはしっかり整理しましょう。

同じ社内だからといって、ここを疎かにしてはいけません。

例えば、「今の職種での仕事が辛いから。でも社外に転職する勇気がないから」などの不満やネガティブな内容は、志望理由にならないので、自分が新しい部署で何がしたいか、今までの経験をもとにどんな貢献ができるかを整理しておきましょう。

▶相談者
分かりました。転職理由や志望動機などをしっかり準備しておけば、社内転職ができなかった場合にも、通常の転職活動にも活かすことができそうですしね。無駄な準備ではなさそうです。

▶アドバイザー
そうですね。Yさんの場合は、社内の雰囲気が好きとのことなので、社内公募制度(社内転職制度)も合っていると思いますが、その場合は職種を変えることが前提になりがちです。

働き方に不安があるだけで営業職自体は嫌いではないのなら、通常の転職活動で体力勝負ではない営業職を探す道もあると思います。

▶相談者
確かにそうですね。まずは社内公募制度(社内転職制度)について調べてみて、希望する職種がない場合やタイミングが合わない場合などは、通常の転職も視野に入れてみようと思います。

今日はありがとうございました。

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