転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2024/09/18 UPDATE 毎週水・金曜更新!

人材育成を仕事にするための転職先の選び方【転職相談室】

どんな転職をすれば、人材育成に携わることができるのでしょうか。

営業職からの転職を目指す相談者に、「研修会社や組織人事コンサルティング会社」「企業人事」「営業企画やセールスイネーブルメントなどの育成組織」「育成も担当するマネジメント職」として働く場合の違いを組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

人材育成を仕事にしたい場合、人材会社への転職が良いのか、企業人事を目指すのが良いのか(Kさん/営業/27歳)

相談者
相談者

<相談内容>
昔から人と関わることが好きで、就活では面接官の人柄にひかれてIT企業に入社しました。現在は、営業職として働いています。

仕事で関わる人たちは、いい人ばかりで人間関係に恵まれているのですが、これからのキャリアを考えた時に、仕事としてもっと深く「人材」に関わりたいと思うようになりました。
仕事では営業として自分が商品を売ることよりも、後輩の指導や育成をしていくことにやりがいを感じているので、人材育成に関われる仕事への転職を考えています。

人材育成に携わりたい場合、人材サービス会社に転職するのと、自分が当事者として人材育成を行う人事などのポジションを目指すのとでは、どちらが良いでしょうか?

それぞれの働き方や、転職難易度を教えてください。

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転職やキャリアチェンジによって人材育成に携わる4つの方法

▶アドバイザー
「人材」に関わる仕事というと、いろいろな選択肢がありますが、Kさんのように後輩の指導や育成にやりがいを感じていて、それを仕事にしたいという思いを持っている場合には次の4つが主な選択肢になるでしょう。

  1. 研修会社、組織人事コンサルティング会社などの「人材サービス会社」に転職する
  2. 「人事」として人材育成に携わる
  3. 「営業を育成する組織」で人材育成に携わる
  4. 「営業の現場で育成を担当」するような仕事に携わる

▶相談者
4つも選択肢があるんですね!

私は、人材育成をやりたいと思っている場合は、研修会社などに転職するのか、人事などを目指すのかの2択だと思っていました。

▶アドバイザー
もちろんその2つも有力な選択肢だと思いますが、これまで培ってきた営業スキルを活かすのも一つ手だと思いますよ。

まずはそれぞれの選択肢について、仕事内容や転職難易度などを解説していきますね。

1.研修会社、組織人事コンサルティング会社などの「人材サービス会社」に転職する

▶アドバイザー
人材サービス会社の中には、企業研修を企画・提供したり、組織や人事領域に特化して企業の人事制度や人材育成などの課題解決を手がけたりする会社があります。

そういった会社へ転職すると、顧客企業の人材育成に関する課題解決に携わることができるでしょう。

人材開発コンサルタント、人材育成コンサルタント、組織人事コンサルタント、研修講師、研修コンテンツ開発者などの職種名で求人検索をしてみると良いかもしれません。

どういった職種で転職するかにもよりますが、主な仕事としては、顧客開拓のための営業、顧客へのコンサルティング、研修コンテンツ企画、研修講師などが考えられます。

転職難易度も、どの職種の求人に応募するかによって異なります。

Kさんの場合は、これまでのスキルを活かせる営業職としての転職であれば比較的容易かもしれません。

一方で、コンサル職や企画職となると、人事経験やコンサル経験、プロジェクトマネジメント経験などを求められることが多く、難易度は上がるでしょう。

▶相談者
なるほど。研修会社や組織人事コンサルティング会社に転職すると言っても、その中でどんな仕事をするかは、転職先の企業や応募職種によって異なるかもしれないんですね。

▶アドバイザー
そうですね。転職する際にポイントになるのは、「人材育成サービス」に対して、自分がどう関わりたいかを具体的にイメージしておくことです。

例えば、研修会社に営業職として転職した場合、顧客企業の人材育成に関する課題感をヒアリングし、どんな内容の研修を実施すれば課題解決につながるかを提案することはできても、Kさんが直接的に研修を実施することはすぐには難しいかもしれません。

▶相談者
確かにそうですね。営業職として転職すればスキルは活かせるかもしれませんが、私はもっと直接的に人材育成の現場に携わりたいなと思いました。他の選択肢についても、教えてください。

2.「人事」として人材育成に携わる

▶アドバイザー
企業の人事担当として転職した場合、主なミッションは従業員の能力アップ、生産性向上、モチベーション向上、将来のリーダーや幹部候補の育成などが考えられます。

具体的な人材育成の仕事内容としては、自社の人材育成に関する課題分析、各種の研修企画・予算取り・研修実施・効果測定、人事制度づくり、従業員サーベイの実施などがあるでしょう。

ただし、人事の仕事は人材育成だけではありません。他に、採用や人事制度の整備などもあります。

そのため、求人募集の際には「人事」という大きな括りで募集をして、その後にどんな人事業務を任せるかは企業によって異なるはずです。

人材育成に最初から携わりたい場合には、人材開発担当者、教育研修担当、人材育成企画、人材戦略、研修企画などのキーワードで求人検索をしてみると良いでしょう。

また、人事職は専門職のため、キャリアコンサルティング系の資格を求められるケースもあります。

そのためKさんのように未経験から転職を希望する場合は、転職難易度は高いと言えるでしょう。

▶相談者
やっぱり転職難易度は高いんですね。それに、せっかく人事として転職できても、人材育成を担当できるとは限らないというのは盲点でした。

▶アドバイザー
人事として人材育成に携わりたい場合は、まずは小規模な企業への転職を目指すと良いかもしれませんね。

小規模な企業では大企業ほどキッチリとした分業制ではないケースも多いので、例えば採用などの与えられた業務を行いながら、徐々に人材育成の領域に手を広げていくことができるかもしれません。

3.「営業を育成する組織」で人材育成に携わる

▶アドバイザー
営業企画などの組織で、営業に特化した人材育成に携わるという方法もあります。

この場合求められるミッションは、営業の組織づくり、体制づくり、行動改善など牽引し、営業組織全体のパフォーマンスを向上させることになるでしょう。

具体的な仕事の内容としては、パフォーマンスを発揮するためには何が必要かを分析し、営業スキルマップを作成することなどがあります。

他にも、属人化しがちな「営業力」を細分化し、従業員がそれをどのくらい保有しているかを可視化する営業スキルアセスメントの実施や、営業向け研修などの育成プログラムの企画・開発・実施などが考えられます。

求人を探す場合には、「営業企画」や「セールスイネーブルメント」といったキーワードで検索すると良いでしょう。

転職難易度はやや高めになりますが、セールスイネーブルメントを取り入れている企業は、I T領域や外資系I T企業に多いので、KさんのI T企業での営業経験はひとつのアピール材料になり得るでしょう。

▶相談者
それはいいですね。もともと転職を考え始めたきっかけも、後輩指導をしていてやりがいを感じたからなので、営業に特化した育成というのは魅力的です。

転職難易度はやや高いとのことなのですが、どんな経験やスキルが求められるのでしょうか。

▶アドバイザー
営業企画やコンサルティング経験、人材育成経験などはアピールポイントになるでしょう。

他にも、営業体制をより高度に組織・体系化する必要性が高いのは大手企業や大手企業向けの営業なので、そこに対する営業経験は重宝されるはずです。

また、セールスイネーブルメントは外資系企業にも多い職種なので英語力もあると有利かもしれません。

▶相談者
なるほど。そうなると、現状の私のスキルではやや厳しいかもしれませんね。

やりたいことのイメージにはとても近いのですが…。最後の選択肢についても教えてください。

4.「営業の現場で育成を担当」するような仕事に携わる

▶アドバイザー
最後は、営業の現場で育成を担当するという選択肢です。

例えば、営業リーダーや、営業マネジャーなどになり、自分も営業をしつつ部下の育成もするといったことが考えられるでしょう。

異業界・同業界問わず、これまでの営業経験やスキルを活かせるため、比較的転職はしやすいはずです。

育成に関して現場のリーダーやマネジャーに大きな裁量がある企業を探してみると良いでしょう。

Kさんの場合、現職で行った後輩指導は転職活動のアピールポイントになるでしょう。

転職せずとも、現職でプレイングマネジャーを目指すというのもひとつの手だと思います。

▶相談者
なるほど。現職では研修などは人事が主導していたため、こういった選択肢があるということに気がつきませんでした。

営業現場に育成の裁量権がある企業を探して転職するというのも良さそうですね。

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未経験から「人材育成に携わる仕事」へ転職する時の注意点

▶相談者
4つの選択肢を解説していただきましたが、同じ「人材育成」であっても、仕事内容や転職の難易度にはかなり違いがあるんですね。

▶アドバイザー
そうですね。転職する際には、自分がどんな立ち位置で、どう関わりたいのか、どんな対価を得たいのかを考えることが大切です。

ここを具体的にイメージしないまま転職してしまうと、入社後のギャップに苦しむことになるかもしれません。

▶相談者
入社後のギャップに苦しむとはどういうことでしょうか?

▶アドバイザー
例えば、「人材を育成して対象者に感謝されたい」という気持ちから、研修会社の講師として転職したとしましょう。

研修受講者が多忙な場合は、どんなに良質な研修を実施しても「この研修を受けるよりも、自分の業務を優先したい」などと思われるかもしれません。

場合によっては、営業現場のリーダーやマネジャーとして育成に携わった方が、対象者との距離が近いため、本当に必要なタイミングで育成を行うことができ、より感謝される可能性もあります。

また、「人材育成で企業や組織に大きな貢献をしたい」という気持ちから、企業人事として転職をしても、組織側の人材育成に関する意欲が低い場合には、毎年お決まりの研修を行うだけになってしまうかもしれません。

この場合は、明確な課題感をもつ企業に対して、課題解決を行う人事組織コンサルティング会社に転職した方が、やりがいを感じる可能性もあるでしょう。

▶相談者
確かにその通りですね。私の場合、営業成績が伸び悩んでいた後輩への指導がきっかけで転職を考えるようになったんです。

課題を探って、具体的な解決策を提示した結果、売上が約2倍になり、本人に感謝されたのはもちろんですが、所属チームにも感謝されたことにやりがいを感じました。

そう考えると、営業企画やセールスイネーブルメントが、最もやりたいことに近いように思います。

ただ、今の私では、転職難易度がやや高そうなんですよね。

▶アドバイザー
1回の転職でキャリアを大きく変えるのが難しい場合には、現職で経験を積んだり、複数の転職を経たりして、少しずつ目指すキャリアに近づいていくのも良いと思いますよ。

▶相談者
なるほど。では、まずは現職でマネジメント経験や営業企画の経験を積めないか上司と相談をしてみたいと思います。

経験を積んでから、営業企画やセールスイネーブルメントへの転職に挑戦してみます。今日はありがとうございました!

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