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社内政治に嫌気がさして転職したい。どこの会社に行っても一緒ですか?【転職相談室】

オフィス風景周りを見渡せば、上司を見て仕事をしている人ばかり―。

社内政治により様々な意思決定がされる会社に嫌気がさしているというSさん。

社内政治はどこに行ってもあるものなのかという相談に、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

なんでも社内政治で決まっていく会社から転職したいです(Sさん/32歳/男性)

相談者
相談者
■相談内容
中堅のIT企業に、事業企画として勤めて9年。
営業活動の目標とKPIの設定、予算と行動計画の項目立て、活動実績評価のモニタリング、事業部全体での経営資源の配分や財務・人事部門との調整などを行なっています。
本来はとてもやりがいのある仕事内容だと思いますが、上司へのアピールや、社内政治がうまい人が評価されやすいことに、嫌気がさしています。
プライベートな時間を使って上司の機嫌をとったり、根回しをしたりなどは日常茶飯事です。
現場の意見を盛り込んで計画を立てても、社内政治でうまく立ち回らなければ採用してもらえません。
転職を考えているのですが、どこの会社に行っても社内政治は必須なのでしょうか?

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どんな組織においても、多少の“社内政治”要素はあるもの

アドバイザー
相談内容から、仕事の中でもどかしさを感じていらっしゃる様子が伝わってきますね。

Sさん
そうですか。
出世していく人を見ていると、業績など客観的な評価よりも、上司へのアピールがうまい人が多いなと思ってしまいます。
30代になって管理職につく同期も出てきているんですが、みんな共通して、上司や先輩たちとプライベートで仲良くしている…。
どうも納得できないんです。

アドバイザー
30代になると、仕事でも一定の成果を出せるようになり、周りが見えるようになってきますよね。
20代は、若手として社内環境に慣れることに必死だったり、自分の担当業務で成果を出すことに集中していたりしますが、だんだんと人間関係が分かってくる。
すると、“社内政治で物事が動いているように見える”こともあると思います。
また、どんな組織においても、多少の“社内政治”要素はあるものだと思います。

Sさん
なるほど。
社内政治で物事が動いているように見えることで、公正な評価がなされているのか不透明に感じてしまっているので…そこも嫌なのかもしれません。

アドバイザー
お気持ちは分かります。
ただ、組織に属するすべての人が「公平で正しい評価だ」と思える状態を作るのはとても難しいことでもあります。

Sさん
それはどうしてでしょうか?

アドバイザー
仕事の進め方や提案内容においても、上司と部下、それぞれの視点ではまったく違う風に見えている可能性があるからです。
例えば、部下の側は「現場の声を取り入れ、自分なりに検証を重ねてまとめた、評価されるべき提案だ」と自信を持って出したものでも、上司からすれば「事前相談がほとんどなく、自分一人で進めてしまっていて組織全体を見ていない」という評価になるかもしれません。

Sさん
僕からは“社内政治がはびこっている”ように見えていても、上司の側は、仕事の進め方として適切な報告・連絡・相談がないととらえている、ということですね。

アドバイザー
そうです。
一部の企業には、実際の評価が何ら根拠のない上司による好き嫌いで決まっている…という組織もあるでしょう。
ただ、少なからず、立場や解釈次第で、ある人には社内政治に見え、別のある人には最適な仕事の進め方に見える、という捉え方の問題もあると思います。

Sさん
なるほど。

アドバイザー
企業側も、公平性や透明性担保のために様々な評価制度の導入を進めているところが増えています。
ただし、人が人を評価する以上、主観による“社内政治”的要素を完全に取り除くことは難しいかもしれない。
そんな前提を持っておくことも大事だと思います。

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社内政治力を身につけておくために、捉え方を変えてみる

Sさん
そうすると、社内政治力はある程度身につけておいた方がいい…ということでしょうか。

アドバイザー
そうですね。
ただし、社内政治力というと、Sさんにとっても抵抗感があると思うので、要素分解して考えていきましょう。

Sさん
社内政治力を要素分解…ですか。興味深いですね。

アドバイザー
社内政治力とはつまり、「仕事の仕方」や「人とのかかわり方」のこと。
これは、「ポータブルスキル」と捉え直すことができます。
ポータブルスキルとは、業種や職種に関わらず通用する、持ち出し可能な能力を指します。
交渉力、洞察力や判断力、リーダーシップなどがこれにあたり、仕事でやりたいことをスムーズに進めるための人間関係構築力にも通じるでしょう。

Sさん
確かに、「ポータブルスキル」と言われると、仕事を進める上で必要な力だな…と思えます。

アドバイザー
仕事では、その案件に携わる複数の人の利害や立場を考慮しながら動く力が求められます。
そのために必要な調整力、相手の意向の傾聴力などととらえられると、少し動きやすくなるかもしれません。
例えば、「どうせ社内政治で判断されるんだから…」と先回りして諦めて、上司や周りに相談するのを避けてしまってはいませんか?

Sさん
確かに、信頼できないので相談しない…と悪循環になっているかもしれません。

アドバイザー
事前に相談や報告があれば、提案もスムーズに通るところが、それがないので上司側もポジティブに受け入れられない…。
そんな関係性になってしまっていたら、もったいないです。

Sさん
そうですね、今後は気をつけていきたいと思います。
一方で、上司と一緒にプライベートな時間を過ごしたり、業務外での関わりも重視されている風潮にはどうしても抵抗があるのですが…。

アドバイザー
そこは、会社の風土のマッチしていない可能性もあると思います。
社内政治的要素はある程度必要だととらえつつも、Sさんに合った社風の企業探しをするのも一つの選択肢だと思いますよ。

現職での社内政治に嫌気がさして転職する時の注意点

Sさん
もし転職を考えるとしたら、企業探しや選考を受ける過程で、どんな点に注意するとよいでしょうか。

アドバイザー
まずは、これまでお話してきた前提として、多かれ少なかれ、社内政治はどこの会社でもあると思っておくといいでしょう。
その上で、Sさんの場合は

  • スタートアップや小規模の組織、意思決定のスピードがはやいなどにより、個人の裁量権が大きい企業を選ぶ
  • ミッション達成度で評価されるなど、現場主義、実力主義で評価制度が明確な企業を選ぶ
  • 組織構造がフラットで、業務外での関わりは自由意志に委ねられている企業を選ぶ

などを検討されてはいかがでしょう。

Sさん
なるほど。
企業から発信している情報だと、評価制度まではなかなか分からない気がするのですが、情報収集のポイントはありますか。

アドバイザー
企業説明会で社員の方に働き方を聞いたり、面接の段階でどんな評価制度を運用されているのかを聞いたり、直接聞けるのが一番いいと思います。
直属の上司や社長の人柄にも、注目してみるといいでしょう。
メンバーや社員と普段どんなコミュニケーションをしているのか、マネジメントする際に大切にしていることなどを聞くと、意思決定が強固なトップダウン傾向の有無なども見えてくると思います。

Sさん
具体的なアドバイスをありがとうございます。
これまでの“社内政治”の捉え方を見直しつつも、転職という選択肢も考えていきたいです。

記事作成日:2022年5月30日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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