転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2024/04/26 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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女性が定年まで働けるような会社に転職したいです【転職相談室】

コーヒー片手にPCをチェックする女性定年まで長く働き続けられる会社に転職したい―。

残業時間の長さ、業務量の多さに疲弊しているTさんは、職種を変えてでも転職したいと思っているようです。

定年を見据えた働き方、転職先の選び方について、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんに聞きました。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

今の会社は、定年まで働き続けることが難しそうなので、転職したいと思っています。(Tさん/内装会社・建築デザイナー/27歳/女性)

相談者
相談者
■相談内容
新卒で入った建築会社で、5年以上、建築デザイナーの仕事を務めてきました。
やりたかった仕事ができてはいるのですが、業務量の多さに疲弊しています。
細やかな対応力を売りにした中小企業なので、お客様からの要望に即対応しなければならず、ほぼ毎日残業で帰りが深夜になることも…。
そんな働き方からか、女性比率は低く、子育て世代の女性社員は一人もいません。
ロールモデルがいないので、将来どう仕事を続けていけるのか、不安が大きいです。
今のうちに、結婚・出産を経ても定年まで働き続けられる会社に転職したい。
職種転換してでも、選択肢を広げて動こうかなと考えています。

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これまでのキャリアパスを活かした上で、長期的に働けそうな会社を選ぼう

アドバイザー
転職活動で、多くの選択肢を検討するのはいいことだと思います。
確かに最近は、女性の就業率は伸びている傾向にあり、総務省統計局のHPに記載されている、年齢階級(10歳階級)別就業者数及び就業率のデータによると、特に2000年から2020年にかけて、55~64歳女性の就業率は47.8%から66.4%(18.6ポイント)と伸びています。

相談者
すごいですね。
最近は、定年とされるタイミングに近い年齢で働いている女性の数も増えてきているのですね。

アドバイザー
はい。しかし、就業率は伸びているものの、女性の非正規雇用労働者の割合が高いのが現状です。内閣府男女共同参画白書(令和2年版)の年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移(男女別)によると、非正規雇用労働者の割合(2019年)は、年齢計(全年齢)で男性は22.8%、女性は56.0%、55~64歳で男性は28.4%、女性は67.7%となっており、女性の非正規労働者の割合は、男性の2倍以上の結果となっています。

相談者
そうなんですか。
できれば正社員で定年まで働く予定でしたが、データを見る限り、非正規でないとむずかしそうですね。
そもそも、正社員の平均勤続年数ってどれくらいなのでしょうか?

アドバイザー
厚生労働省が実施した、令和元年賃金構造基本統計調査の概況(令和2年)によると、平均勤続年数は男性で13.8年、女性で9.8年というデータがあります。
上記から考えると、どんな会社でも「定年まで1社で働き続ける」ということだけに絞りすぎると、選択肢が狭まってしまうかもしれません。
そのため、“今より長く働けそうな環境”という、広義の観点で見ていくといいでしょう。

相談者
コロナなどの影響もあり、定年まで経済的な不安なく過ごしたい…という思いが強くて、どんな職種でも、長く安定して働ける環境に転職したいと思っていました。

アドバイザー
長く安定した環境で働くためには、仕事量や労働時間、職場環境など条件面が整うことも大切です。
でも、それと同じくらい、長く続けたいと思える仕事を選ぶことが重要です。
どんなに素晴らしい環境が用意されても、仕事自体に面白みを感じなければ、働き続けるのは苦しいでしょう。
Tさんは「やりたかった仕事ができている」とおっしゃっています。
建築デザイナーの仕事自体が好きなのであれば、職種を変えずに転職を考えてみてはいかがでしょう。

相談者
そうですか。
職種を限定しない方が、転職の選択肢が広がるかなと思っていました。

アドバイザー
5年間のスキルや経験を活かせる仕事を見つけた方が、採用する企業側としても、Tさんを採用するメリットが大きいでしょう。
新しい職種にチャレンジし、新たにスキルを学んでいくのにはパワーがかかります。
やってみて好きになれなかったり、得意だと思えなかったりした場合、また仕事を変える可能性も否めません。

相談者
確かに。そうすると、長く働けなくなってしまいますね。

アドバイザー
そうです。
スキル・経験を活かせる職種を前提に、まずは採用ホームページや社員インタビューなどを確認してみましょう。
残業時間の長さや産休・育休などの活用状況、在宅勤務やフレックスタイム制の導入などから、その企業が職場環境づくりにどれくらい注力しているかが見えてきます。

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定年まで働きたいと思う女性が、転職時に心がけたいこと

相談者
実際に転職活動を始めるにあたって、考えておくべきポイントにはどんなことがありますか。

優先順位を整理して明確にする

アドバイザー
まずは、譲れない点はどこかを整理することが大切です。
残業時間が短く、プライベートの時間を取れることが大事なのか、残業が多かったとしても昇給や昇格などを目指してキャリアアップしていきたいのか。勤務地を限定したいのか、全国勤務ありかどうかなど、優先順位を整理して明確にしてみましょう。
また、長く働ける環境は人によって異なるので、Tさんにはどんな要素が必要なのかを具体的に書き出してみるといいでしょう。

相談者
そうですね。
結婚・出産といったライフイベントと両立しながら、好きな仕事を続けられたら理想ですが…制度や条件面では何を確認しておくといいでしょうか。

仕事と家庭の両立が可能な制度があるかを調べる

アドバイザー
仕事とライフイベントを両立していくためには、労働時間や給与面のほかに、どんな休暇制度があるか、多様な働き方を選べる在宅勤務制度があるかなど、福利厚生面をチェックしておきましょう。
会社によっては、一応制度はあるけれど、実際の取得率が低いというケースもあります。
そのため、産休・育休の取得率や復帰された方の人数、在宅勤務の導入率まで確認できると安心です。
仮に上場企業であれば、四季報などで知れる情報もあるので、事前に調べてみましょう。
ほかにも、女性管理者比率や従業員の平均在籍年数なども、長く働ける環境かを考える一つの指標になるかもしれません。

相談者
なるほど。
実際に子育てと両立している女性がどれくらいいるのか、はぜひ知りたいですし、管理職比率などにも興味があります。

アドバイザー
採用に力を入れている企業であれば、女性社員のインタビュー記事を発信しているところも多いと思うので、探してみてはいかがでしょう。
そこから興味のある企業に応募し、選考段階で聞いていくのも一つの方法です。

想定外のケースに備えて、スキル・経験を積んでいくよう努力すること

アドバイザー
一つの会社で長く働き続けるためには、3つの条件がそろわなくてはいけません。それは、

  1. 会社が存続する
  2. 働きやすい環境、労働条件が用意されている
  3. 自分が必要とされ続ける

の3点です。

そもそも、これから定年までの30~40年の間、ずっと会社があり続ける保証はありませんし、社会情勢によって会社の処遇が変わることも多くあるでしょう。
そういう意味では、個人の努力では致し方ない部分もあります。
ただ、3つ目の「自分が必要とされる」点においては、スキル・経験を積んでいくよう努力すれば、叶うことではないでしょうか。
仮に会社が倒産するなどの想定外のケースに見舞われても、スキル・経験さえあれば、他の会社で働き続けることができるかもしれません。

相談者
確かにそうですね。
女性が働きやすい環境かつ、安定した会社に勤めてさえいれば、長期的に働き続けられると考えていたのですが…その前提が崩れることもあり得ますね。

アドバイザー
そうですね。
でも、企業から必要とされる人材であれば、どの年齢になっても転職や独立起業、早期リタイヤなどの選択肢が生まれます。
例えば、業務委託やプロジェクトベースの働き方で、継続的に収入を得られる状態を作れるかもしれません。
日本では、前述のとおり、女性の非正規雇用率が男性に比べてまだまだ高いため、長く働くことは、定年まで1社に勤め上げることと必ずしもイコールではない、と柔軟に考えていく必要があります。

相談者
おっしゃる通りですね。
去年からスキルアップを目指したくて、一級建築士の勉強を始めているんです。
これからも、時間を見つけてコツコツ勉強していきます。

アドバイザー
いいですね。
建築デザイナーの仕事であれば、さまざまなスキルアップの方法があると思います。
担当する案件の領域を変えて、より成長・将来性あるフィールドを目指すのも一つでしょう。
より難易度の高い交渉、調整などのプロジェクトマネジメント力を身につけて、規模を大きなものでも担当できるよう目指すのもいいでしょう。ほかにも、

  • 組織マネジメント力をつける
  • 案件を獲得するために営業経験を積む
  • コンテストに応募する、賞を獲得する
  • 仕事に関わる専門性を磨いて資格などでそれを証明する
  • 人のつながりを構築しておく
  • 副業やパラレルワークで本業以外の経験を積む

など、中長期的なスキルアップのために、今から行動しておくことをおすすめします。

記事作成日:2021年11月8日 WRITER:田中瑠子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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