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フリーターから正社員へ転職できますか?【転職相談室】

若い男性の写真今までフリーターとして働いてきたけれども、将来のことを考えて正社員として働きたいというご相談に、キャリア形成のプロフェッショナルとして、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

これまでフリーターとして働いてきましたが正社員に転職できますか?(Tさん/26歳/男性/フリーター)

相談者
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■相談内容
ガソリンスタンドや飲食店を中心にアルバイトとして仕事をしてきました。
友人たちが正社員として仕事をしている姿を見て、自分も将来を見据えて、正社員として仕事をしていきたいと思い始めました。
フリーターからでも正社員に転職できるのでしょうか。

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フリーターからでも正社員への就職(転職)は可能です

アドバイザー
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フリーターから正社員に就く場合、正社員で職を変える「転職」ではなく、正社員としての職に就く「就職」となりますが、それ自体は可能です。

2020年12月に公表された日銀短観の雇用人員判断指数*1によると全産業でマイナス10ポイントとなっており、企業は人手不足を感じていることがわかります。
一方で、総務省による2021年3月1日現在の人口推計*2(概算値)によると、2021年3月1日時点での15~64歳人口の割合は59.2%で過去最低となっており、労働力となる年代の人口は年々減少していることがわかります。

 

このように、企業が人手不足を感じている一方で、生産年齢人口が減っていることから、今後も人手不足の状況が続くと予測されています。
そうした中でも、企業は事業を持続させるために、雇用を一定数維持する必要があります。
ですから、現状フリーターの方でも、業務を担うために必要な人材と企業が判断できれば、正社員として仕事を任せたいと考えているところはあります。

 

*1日銀短観(正式名称「全国企業短期経済観測調査」)とは、日本銀行が年4回、景気の現状と先行きについて企業へアンケート調査をし、集計結果や分析結果から日本経済を観測するもの。(https://www.boj.or.jp/statistics/tk/gaiyo/2016/tka2012.pdf)
*2出典:「人口推計」(総務省統計局)(https://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/202103.pdf)

 

ちなみに、厚生労働省は平成3年「労働経済の分析」*3でフリーターは次のように定義しています。

  • 年齢は15~34歳
  • 現在就業している者については勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者で、男性については継続就業年数が1~5年未満の者、女性については未婚で仕事を主にしている者現在無業の者については家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者
  • 現在無業の者については家事も通学もしておらず「アルバイト・パート」の仕事を希望する者

*3労働経済白書(労働経済の分析)(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/#roudoukeizai-hakusho)

いわゆる「アルバイト」「パート」と呼ばれる雇用形態で、続けて働いても5年未満の人が該当します。

私は基本的にアルバイトしか経験がなく、長くても3年程度しか同じところで働いていないので、まさにフリーターに当てはまりますね。
相談者
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企業がフリーターの転職採用時に持つ不安とは?

企業が人手不足を感じていると言っても、今までフリーターだった場合、正社員としての採用は難しいと聞いたことがあるのですが、どうなのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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フリーターの方の場合、正社員経験者に比べて、企業が懸念する点が大きく2つあります。
一つは「定着性」で、もう一つは「活躍できるか」です。

すぐに辞めてしまうのではないか

アドバイザー
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まず「定着性」についてですが、企業は、事業成長のために、長期的な視点で計画を立て、その事業を担ってくれる人材を育成しながら事業を任せていきます。
しかし、短期間で離職されると、育成期間も無駄になりますし、事業を任せる人材もいなくなり、改めて調整の必要が生じます。
これでは、事業成長につながらない上に、余計な手間と時間がかかってしまいます。
自分も、仕事を教えた後輩が翌月に辞めた時に、「教えた時間を返して欲しい」という気持ちになったことがありますし、いつまでも自分の担当業務が変わらず成長を感じないと思うことがあります。
相談者
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アドバイザー
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また、フリーターとしての働き方を選んできたということは、自分の好きなことやライフスタイルを優先してきた結果でもあります。
そうすると、企業は、組織ルールに合わせることや、組織内のチームワークを大事にすることを自分のことよりも優先してくれるか、という点に不安を感じます。
そうですね。
私自身、夏には趣味のスキューバーダイビングで長期間休暇を取るという、自分のライフスタイルを大事にしていて、正社員はそれができないので避けてきた部分があります。
しかし、最近はそれよりも、将来のために社会人として責任ある立場で仕事をしていきたいと考えるようになりました。
相談者
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アドバイザー
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ご自身の優先順位が変わってきたということかもしれませんね。
その点を率先して企業に伝えていくようにするといいですね。

責任のある仕事を任せられるか

アドバイザー
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企業の懸念点のもう一つが「活躍できるか」ということです。
具体的に言うと、仕事を着実に覚え、責任ある立場で、前向きに取り組めるのか、ということです。

正社員としての就業経験がないため、企業は、フリーターの方の今現在の実務におけるビジネススキルのレベルがわからず、どのくらいの水準ができるのか判断がつきません。
組織内でものごとを決める方法やそれに対する立ち振る舞い、企業のビジネス資料を勝手に作り替えないなどの職業倫理があるかなど、小さな懸念が積み重なっています。

企業の方はそういう視点で見ているのですね。
現在、飲食店でアルバイトをしていますが、新しくアルバイトに入る人たち向けの業務マニュアルを見直しています。
初めての人がマニュアルを読んで仕事内容がイメージできるように、経験の浅いアルバイトの人に、初めの頃困ったことを聞き、同じことで困らないようにしています。
相談者
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アドバイザー
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実際に課題を感じた新人さんにヒアリングをし、その課題解決策をマニュアルに落とし込んでいるということですね。
前向きな取り組みだと思いますが、正社員として仕事をする場合、そうした現場の仕事と企業の経営方針を紐づける必要があります。
単に新人アルバイトの方の課題解決だけではなく、企業の経営方針を反映するために、どのような業務フローの改善が求められるかを考え、企業の経営に対して責任を負うのが、正社員の仕事になります。
売上について気にしたことはありましたが、それは社員の仕事だと割り切ってしまい、あまり改善点までは考えていませんでした。
今後はそうしたことに責任を持って現場を引っ張っていくということですね。
相談者
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フリーター経験の中からアピールできることを探しましょう

フリーターだと、なかなかビジネススキルや経営のことまで意識して仕事をしている人はいない気がするのですが、実際にフリーターから就職できた人はどのような人なのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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まずは、フリーターをしながらビジネススキルを習得し、就職した方のご紹介をしましょう。

高校卒業後、歌手になることを目標にフリーターで生計を立てていた30代男性。

事務所に所属して音楽活動をしていたが、全国規模の歌唱コンテストに入賞したのみ。30代までは音楽をやると決めていたものの、結婚をきっかけに就職活動をすることに。

歌手活動では作曲、イベント出演のための資料作成・交渉など、自分でプロモーション活動を行い、ビジネスパーソンに合わせたコミュニケーションで信頼関係を構築。ほかにもコールセンターや飲食店でのアルバイトを通して多様な人とのコミュニケーションを円滑にしてきた。

結果、一つのことに10年以上向き合ってきた人物像が企業の採用方針と一致、ビジネススキルも一定以上と評価され、Web系企業のカスタマーサポートチームのリーダーとして採用。

アドバイザー
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少し特殊な環境ではありますが、自分のやりたいことを実現するために企業と交渉してきた経験が、ビジネススキルとして評価されています。
また、「一つのことに向き合ってきた経験がある人」という企業の採用方針と一致したことが内定の決め手だったようです。
次に、もう少し身近な事例をご紹介します。

高校卒業後、花屋、ガソリンスタンド、飲食店などさまざまな業種でアルバイト店員を経験した20代男性。

各職場で多様な人物タイプ、年齢、性別、価値観の人と対話をしてきた。アルバイトの立場でも、ほかのメンバーのマネジメント経験があったが、就業意欲が低かったり時間感覚が緩かったりと、扱いづらい人たちが多かった。

こうしたマネジメント経験を活かして、正社員となり、すぐにマネージャーへ昇進し、活躍している。

アドバイザー
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この方の場合、なんとなく就職が嫌でフリーターとなっていましたが、経験してきたことから、自分が向いていることや強みをつかむことができ、それを活かせる職場へ就職しました。
目の前の仕事に取り組む中で工夫してきたことから、自分の強みを見つけることもできるという事例です。

フリーターから転職(就職)する時に気を付けたいポイント

なんとなく就職が嫌でフリーターとなっていた人の気持ちは、よくわかります。
でも、そこから就職し、昇進までできたのですね。
そういう話を聞くと心強いです。ただ、正社員応募をしようと思っても、どのように仕事を選んだらいいのかと迷ってしまいます。
相談者
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職種や業務内容は好きなこと、やりたいことだけに絞らず選びましょう

アドバイザー
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フリーターからでも就職できている人は、次の二つのどちらかに当てはまることが多く見られます。

  1. 何を目標としてフリーターをやってきたのか、その中で何を得たのかを明確に持っていて言語化できている。
  2. 経験を活かせそうな業種や職種など、身近なところから正社員の第一歩を選んでいる。

仕事を探す際に大事なのが2点目です。
やりたい職種や業務内容にこだわりすぎるより、経験してきたことから強みを探し、それが活かせる仕事を選ぶとよいでしょう。
正社員が目標ではあるものの、将来的に正社員になるチャンスがある場合は、初めは契約社員からのスタートという方法もあります。

絶対に譲れない条件を洗い出しましょう

アドバイザー
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一方で、正社員になりたいからといって仮に内定が出たとしても入社したくない企業には応募しない方がいいでしょう。
初任地が全国に渡る場合や、土日勤務・シフト勤務など、受け入れたくない条件を明確にしておきましょう。

正社員になった後の成長のイメージを持ちましょう

アドバイザー
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また、志望理由で「正社員になりたいから応募しました」という人がいますが、正社員になって何をしたいのか、もう一歩踏み込んで考えておくとよいでしょう。
例えば、「フリーターとして飲食店の現場リーダーをやってきましたが、店長を見ていて、責任ある立場を経験することで自分が成長できると気付いたので、厳しい局面があっても挑戦していきたい」などと将来像を伝えられると、正社員になって何をしたいのかが見えてきます。

転職サイトや転職支援サービスも活用しましょう

求人を探していると、リクナビNEXTなど転職サイトが求人を紹介していますが、フリーターからの就職でもこうしたサービスを使っていいのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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もちろんご活用ください。
「未経験者歓迎」の求人であれば応募もしやすいでしょう。
また、転職支援サービスではキャリアアドバイザーが今までの経験から強みを見つけるサポートをしてくれます。
求人への応募には志望動機や自己PRの整理が必要ですから、利用してみるのも一つの方法です。
わかりました。
まずは今までの経験を活かせそうな求人を転職サイトで探してみます。
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記事作成日:2021年5月28日 WRITER:衣笠可奈子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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