転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2024/04/19 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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社長の人柄に魅力を感じる。転職先を人で選ぶのはアリ?【転職相談室】

本を読む女性転職をする際に、一緒に働く同僚や社長がどんな人かはとても気になるものですが、転職先を人で選んで良いものでしょうか?

社長の人柄に強く惹かれているというKさんに、転職先を人で選ぶときの注意点などを組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがアドバイスします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

社長の著書に感銘を受けた。人に惹かれて転職を決めるのはダメですか?(Kさん/ウエディングプランナー/27歳/女性)

相談者
相談者
■相談内容
大手結婚式場でウエディングプランナーとして働いています。
お客様の幸せな場面に立ち会える仕事なので、やりがいもあり、仕事がとても好きです。
提案プランの引き出しを増やすために業界関係者の本を読むことが多いのですが、最近読んだ女性プランナーさんの著書にとても感銘を受けました。
提案のクオリティもさることながら、考え方や仕事への向き合い方などに共感する部分も多く、人柄にも惹かれています。
彼女が代表を務めるウエディングプランニング会社へ転職して一緒に働いてみたいと思っているのですが、転職先を人で選ぶのは良くないのでしょうか?

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転職先として、企業に注目するきっかけが「人」であるのは問題ない

アドバイザー
転職活動を通じて、社長の人柄や社員に惹かれることは珍しいことではありません。
今回は、それがたまたま、転職活動前で、きっかけになっただけのこと。
ただし、今の状態のまま入社まで決めてしまうのはオススメしません。

Kさん
えっ、どうしてですか?

アドバイザー
転職活動で企業を選んだり、転職先の優先順位をつけたりするために、人が企業に期待する項目を大きく4つに分けて整理するやり方があります。
転職理由が社長の人柄やビジョンへの共感では、このうちの1つしか満たしていないことになるので、入社後にその他の要素に関してギャップを感じてしまう可能性があるからです。

Kさん
4つの要素…ですか。
具体的にはどんなことを示しているのでしょうか?

アドバイザー
4つの要素は、次のようなものです。

  1. 「目的への共感」=企業理念に共感する、社長の想いにワクワクできる
  2. 「活動内容の魅力」=仕事内容が魅力的
  3. 「構成員の魅力」=社風が良い、優秀な社員が多い
  4. 「特権への魅力」=福利厚生、勤務先の立地やアクセス、評価体制、教育・研修制度の充実

Kさん
ということは、今の私は、社長の想いだけを知ってワクワクしているので、「目的への共感」しかできていないかもしれないということですね。

アドバイザー
そうですね。
4つ全てを完璧に満たしてくれる企業には、そう出会えるものではありません。
なので、転職では、この4つの優先順位をつけていくことになります。
その時に「目的へ共感」が1番になることは問題ありませんが、他の項目について全く知らないまま、最終的な入社まで決めてしまうのは避けた方が良いと思います。

Kさん
確かに言われてみれば、同じ職種で転職するなら、仕事内容はほぼ同じだろうし、社長が魅力的ならそこで働く人も同じく魅力的だろうと軽く考えてしまっていました。
給与や立地、アクセスなどは求人票で確認しましたが、研修制度や福利厚生など具体的な情報もあまり調べていませんでした。

アドバイザー
同じ職種であっても、会社によって仕事の進め方や、役割ごとの裁量権などは異なります。
自分にとってやりやすい仕事の進め方なのか、それとも窮屈に感じてしまう進め方なのかなどはしっかり見極めていくと良いですよ。

Kさん
なるほど。
確かに私は、ある程度自分で考えながら仕事をするのが好きなので、逐一上司に確認が必要だったり、型通りのプランしか提案できなかったりすると、どんなにビジョンに共感していても、仕事が窮屈に感じてしまうかもしれません。

アドバイザー
そうですね、人によって活躍しやすい環境、気持ちよく働ける環境は違います。
自社との比較はもちろんですが、その他の企業も含めていくつかと比較検討すると、より納得度の高い転職になると思います。

Kさん
この社長の会社以外も見てみるということですか?

アドバイザー
はい。複数社で比較検討をしていないと、入社後にギャップを感じた時に、「もっといいところがあったかも…」と思いかねません。
事前に複数社と比較検討して「ここだ!」と思えるようにしておくことは、後悔しない転職活動に必要な作業だと思います。

Kさん
なるほど。

アドバイザー
複数社比較すると思わぬ出会いもあります。
最初は平凡に感じていた会社が、色々と調べてみたらとても魅力的に感じるというケースも珍しくありません。
もちろん、今気になっている会社についてより深く知ることができ、自信を持って志望動機を伝えることができるというメリットもありますよ。

Kさん
わかりました。
まずは、社長の魅力以外の部分も調べてみます。

アドバイザー
ぜひ、そうしてみてください。
あとは、今惹かれている社長に関しても、いろんな角度から見てみると良いと思いますよ。
同じ社長でも、社外(メディア、セミナー、著書など)からの見え方と、社内(従業員、取引先、顧客など)からの見え方は違う可能性もあります。

Kさん
それはどういう意味ですか?

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著書やセミナーなどをきっかけに「人」に惹かれた場合の注意点

アドバイザー
著書が多かったり、セミナーなどに積極的に登壇していたりする人は、場慣れしていてプレゼン上手なことが多いです。
場合によっては、良い面が、実際よりも割り増しでより良く伝わっている可能性もあるということです。

Kさん
実際の現場とは少し離れていることもあるかもしれないということですか?

アドバイザー
その可能性は否定できません。
良い面ばかりを見せられていて、悪い面を知る機会が全くないままだと、過大評価された良いイメージしか持てなくなることもあります。
そのまま入社してしまうと、実際に働いてみた時に「思っていたのと違う…」と幻滅してしまうかもしれません。

Kさん
うーん…それは避けたいです。
どうしたら良いでしょうか?

アドバイザー
著書やセミナーなどは、相手の発信したい内容を一方的に受け取る場になりがちです。
なので、可能であれば本人に直接会って双方向のコミュニケーションを取れると良いでしょう。
それが難しい場合には、一緒に働いている人に率直な話を聞いてみるのも1つの手です。

Kさん
社長とは最終面接でしか会えないみたいなのです。
なので、まずは面接時に、一緒に働いている人の話を聞いてみようと思います。

アドバイザー
そうですね。
その際には、著書を読んで惹かれた部分を客観的に整理してみると良いですよ。
その上で、著書で感銘を受けた考え方などが、現場では実際にどんな風に活かされているのかなどを、社長以外の面接官に聞いてみるのも良いでしょう。

Kさん
社長以外に聞いてみるのですか?

アドバイザー
どんなにビジョンが素敵でも、それが企業風土や実際の業務など現場に活かされていなければ、働き始めた時にギャップを感じてしまうこともあります。

Kさん
確かに、それはそうですね。
他にも、何か注意点はありますか?

「人」で転職先を選ぶ時の注意点

アドバイザー
人で転職先を選ぶ時には、惹かれているのは個人なのか、個人を育む組織カルチャーなのかを整理しましょう。
もしも特的の個人に惹かれている場合には、その人が会社からいなくなる可能性も視野に入れておきましょう。

Kさん
なるほど。
その人が会社を辞めてしまう可能性は考えていませんでした…。

アドバイザー
Kさんの場合は、代表である社長に惹かれているとのことなので、その人が転職をして辞めてしまうという可能性は低いでしょう。
ただし事業を売却して社長退任したり、メディアへの露出が今よりも多くなってタレント的な立ち位置になることで、実務からは離れて一緒に働く機会が少なくなったりする可能性は否定できません。

Kさん
確かに、実務から離れてしまうというのは可能性としてあり得ますね。

アドバイザー
そうなると、当初の「一緒に働きたい」という希望は叶えられなくなってしまいます。
それでも尚、会社に魅力を感じることができそうかどうかは予め考えておくと良いでしょう。

Kさん
先ほどの4つの観点で、「社長」以外の部分にも、魅力を感じるかということですね。

アドバイザー
そうです。
「人」に魅力を感じて転職しようとすることは悪いことではありません。
ですが、「個人」はいつかその組織からいなくなってしまうかもしれません。
そのことに留意して、「企業」そのものについての魅力も整理しておくことが大切です。

Kさん
ありがとうございます。
社長に強く惹かれるあまり、少し盲目的になっていたかもしれません。
落ち着いて客観的に会社を見てみたいと思います。

記事作成日:2022年5月30日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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