アルバイトから正社員へ転職は可能でしょうか?【転職相談室】
学生時代から同じ企業でアルバイトを続けているAさん。
このままアルバイトを続けることに不安を感じ、転職を視野に入れ始めました。
そんなAさんからの「アルバイトから正社員への転職ってできる?」というお悩みについて、株式会社リクルートキャリアで若手人材の転職をサポートするキャリアアドバイザー倉岡愛さんにお話を聞きました。
キャリアアドバイス
リクルートキャリア アドバイザー
倉岡 愛さん
目次
アルバイトから正社員転職は可能ですか?(27歳 男性)
学生時代から同じITサービス企業でアルバイトとして働いています。27歳になり、このままアルバイトで働いていることに不安を感じるようになりました。学生時代の友人も正社員として一定の年収を稼いでいるようで、30歳までに正社員になれればと思っています。社内に正社員登用制度があるので応募しようと思いますが、ずっと同じ環境ではなく、これを機に外部の企業も受けてみたいと思っています。
アルバイトから正社員への転職は可能なのでしょうか?
(Aさん/ITサービス・Web運営/27歳/男性)

アルバイトから正社員への転職は可能

今は雇用形態も多様なので、学生時代からアルバイトとして仕事をして、そこから正社員を目指す人も珍しくはなく、アルバイトだから転職できないということはありません。可能性は十分あると理解ください。
様々な企業の求人を見てみると、入社時の雇用形態は正社員もありますし、契約社員から正社員へとステップを踏める企業もあります。
初めから絶対に正社員で転職する、とこだわるよりは、自分自身が頑張ってきたことを活かせる企業を探していくのがいいでしょう。
また、現職の正社員登用制度については企業によって内容が様々なので、相談しやすい上司の方がいらっしゃれば、実際の登用率や過去の事例などを確認してみてはいかがでしょうか。
それとは別に、外部の企業の求人に応募しても、アルバイトからでも正社員への転職を目指すことができるのですね。それを聞いてまずはホッとしました。チャレンジしてみたいのですが、求人を選ぶポイントがあれば教えてください。

今までの業務経験を活かせる求人を選ぶ


例えばWebサイトの運用だけではなく、UIの改善業務も一部任されていたとか、WebデザインやHTML、JavaScriptなどを独学で勉強していたということであれば、WebデザイナーやフロントエンドのWebエンジニアへ転職という可能性もあります。 担当の仕事以外に、業務の幅を自ら広げてきた実績はありますか?主体性をもって仕事ができる人であれば、企業は仕事を積極的に任せたいと考えます。Web運用という担当業務から派生して、自らチャレンジした業務経験をアピールすれば、未経験の職種でも転職実現につながる可能性が出てきます。
社外の外注先企業との折衝経験があれば、営業という道も可能性があります。
職務経歴書には、アルバイトで担当した業務をわかりやすく書く

「担当は自社サイトの運用でしたが、新規企画や特集を組む際は他部署の担当者との打ち合わせをセッティングし、資料準備のサポートも自ら率先して行っていました」と書くと、単に運用を回すだけでなく、自社サイトのコンテンツ向上に意欲的な人なのだ、と捉えられます。
例えば、履歴書の自己PR欄や職務経歴書の中で、単に「web運用を担当していました」と書くだけでは、どんな人なのかわかりませんよね。
さらに「企画会議の内容は、必ず1日前に関係者全員にリマインドしていました」と加えると、時間管理の正確さや気遣いのできる人柄が浮かび上がってきます。



例えば次のように自己PRに書くと、強みもキャリアの志向も見えてきます。
「周囲に気軽に話しかけるので他部署でも知り合いが多く、他部署も参加する企画会議ではセッティングも担当していました。今後は社員として、社内の人をつなぎ、自社の商品がより多くの人に届くようなwebサイトの企画・運用に携わっていきたいです」

アルバイトをし続けた理由を説明できるようにしておく

なぜ正社員にならなかったのかという理由です。なぜ今まで正社員に応募しなかったのか、それともしていたけれども落ちていたのか、なんとなくアルバイトのまま来てしまったのか、仕事内容に興味があって敢えてアルバイトを選んだのか、と様々な背景があると思うので、27歳までアルバイトをし続けた理由を面接で伝えられるように、回答の準備をしておくとよいのではないでしょうか。 もし、今までずるずるとアルバイトのままだったとしても、これまでは雇用形態にこだわらなかったものの、今後は正社員として責任ある仕事に取り組んでいきたいと、前向きな姿勢を示すとよいでしょう。 ただ、面接まで進めばこういった話もできますが、書類選考の際には、正社員経験がある人の方が即戦力に見えてしまうことがあり、書類選考の通過率はアルバイト経験のみの人の方が低くなりやすいのも実情です。 とはいえ、面接まで進めば対面で意欲を伝えられるので、面接に進むために、なるべく多くの企業に応募することが大切です。

書類選考は正社員経験者であっても、すんなりと通るわけではありません。書類選考の結果に一喜一憂し過ぎず、未来のために積極的に活動してみてください。きっと求めていた企業に出会えるはずです。
WRITER:衣笠可奈子 ILLUST:二村大輔 EDIT:リクナビNEXT編集部
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