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満足度の高い転職とは?どうしたら実現できる?【転職相談室】

せっかく転職するのだから「満足度の高い転職」にしたいという相談者。

満足度の高い転職とは何かを解説し、実現のために転職活動前・活動中・転職後にすると良いことを組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

せっかく転職するのだから「満足度の高い転職」にしたい(Yさん/営業/29歳)

相談者
相談者

【相談内容】
新卒で入社した会社で営業職として勤めて、7年になります。最初は大勢いた同期も、転職や育児による休職や退職でだんだんと減ってきて、自分も転職について考えるようになりました。
転職経験者の友人からは、「自分は転職したことに満足している。でも、今の会社に不満がないなら無理に転職する必要はないんじゃない?」と言われ、さらにモヤモヤとしてしまいました。今の会社に満足しているかと問われると、良いところもあれば不満なところもあり「どちらでもない」というのが正直な感想です。
せっかく転職するのなら「満足度の高い転職」にしたいのですが、それってどういう転職なのでしょうか?

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「満足度の高い転職」とは?

▶アドバイザー
「満足度の高い転職」とは、どういうものなのかを具体的に知りたいということですね。

▶相談者
そうです。転職の満足度って、どういうことに起因しているんでしょうか?やはり年収アップできた…とかですかね?

▶アドバイザー
「転職の満足度」には、年収以外にも、色々な要素が絡んでいますよ。

厚生労働省が実施した「令和2年転職者実態調査の概況(個人調査3:転職について)」では、転職者に現在の勤め先における満足度を、全11項目(職業生活全体、仕事内容、賃金、休日休暇、福利厚生、安全衛生職場環境、役職、人間関係、会社の規模・知名度、会社の将来性)にわたって調査しています。

それによると、転職によって得た「職業生活全体」には全体的に満足している傾向が見られ、中でも「仕事内容」「休日休暇」「交通の便」に満足している人の割合が高いことが分かります。

▶相談者
確かに、この3つは働く上で大切ですけど…。「職業生活全体」に満足しているなら、きっと「賃金」に満足している人も多いだろうと思っていたので、トップ3に入らないのは意外な結果です。

▶アドバイザー
実は、「賃金」は、最も“不満足”の割合が高い項目です。実に全体の27.1%の人が不満足と回答しているんです。実際に、「職業生活全体」に満足している人の割合は53.4%に対して、「賃金」に満足している人の割合は46.6%と下回っています。

▶相談者
賃金には不満足でも、転職そのものには満足している人がいるというなんですね。ということは、転職は年収だけではないってことかぁ…。

▶アドバイザー
そうですね。ただ、賃金についての回答割合を見ると、“やや満足”・“どちらでもない”・“やや不満”という近似値3つが拮抗しているんです。これは、転職で賃金アップ・維持・ダウンの層がおおよそ3分割されていることとも合致します。

賃金は働く上で、金額が可視化されてわかりやすいことや生活水準にダイレクトに影響を与えること、年収アップを果たしたとしても「もっと高賃金をもらいたい」という次なる欲求が生まれやすいことが影響して、「不満足」の割合が高まる結果になっているのかもしれません。

▶相談者
なるほど。では、転職は賃金だけではないとは言っても、自分なりに納得ができるラインは超えておくことが満足度を高めるためには大切そうですね。
他にも、この調査からわかることはありますか?

▶アドバイザー
「役職」については、“どちらでもない”という人の割合が最も高い結果となり、満足度にはあまり影響がなさそうだと言えるでしょう。その他、「会社規模」や「将来性」は、人の志向性によっても分かれそうです。

▶相談者
人の志向性というのはどういうことでしょうか?

▶アドバイザー
例えば、大企業に勤めたい人、家族的な環境を求めて小規模な会社に勤めたい人など、転職者によって求める環境が違うということですね。

将来性についても同様です。大企業などである程度同じ仕事を継続的に続けていきたい安定志向の人もいれば、多少の不安定さがあってもベンチャーなどで新しいことに挑戦していくことに喜びを感じる人もいるでしょう。

誰にとっても完璧な会社は存在しないので、その人の価値観に合うか合わないかが大切ということだと思います。

▶相談者
なるほど、確かにそうですね。じゃあ、「満足度の高い転職」にしようと思ったら、世間の人がどう思うかではなく、自分にとって何が大切なのかを考えることが重要なんですね。

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「満足度の高い転職」を実現するには

転職準備段階

▶アドバイザー
おっしゃる通り、転職の満足度を高めるには、自分の価値観を明確にしておくことが、とても大切です。転職準備段階では、「転職理由」「転職する目的の整理」をするようにしましょう。

▶相談者
転職理由というのは、「今の会社の上司と合わないから転職する」とかそういうことでも大丈夫ですか?

▶アドバイザー
「上司と合わない」というのは退職理由であって、転職理由とは少し違いますね。転職理由は、「何をこの転職で実現したいか」です。もしも、ピンとこないようであれば、まずは人が企業に期待する4つの項目をもとに、転職軸の可視化に取り組んで見てもいいかもしれません。

▶相談者
ぜひ、やり方を教えてください!

▶アドバイザー
まずは、これまでの自分の仕事を振り返ってみて、どんなことに充実感、満足感を得ていたか、そしてそれは何に起因しているものなのかを考えてみてください。その上で、現在の仕事に以下の4つの項目ごとに点数をつけます。各項目の配点は何点でも構いません。

  • 目的への共感:企業理念に共感できたり、ビジョンにワクワクしたりする
  • 活動内容の魅力:扱う商品が好きである、仕事内容が魅力的である
  • 構成員の魅力:風通しの良い社風である、優秀な社員が多い
  • 特権の魅力:給与や福利厚生、勤務場所、評価、教育制度など
人が組織に期待するポイント図解

(画像元記事:応募したい求人が見つからない!自分に合った企業や仕事の探し方のコツ

▶相談者
給与は単体ではなくて「特権への魅力」として、他の項目とも合わせて考えるところが面白いですね。えーっと各項目5点で計算して…合計点は14点になりました。

▶アドバイザー
次に、転職後に目指したい状態を4つの項目ごとに点数をつけてみましょう。持ち点は、現在の仕事を評価した際の合計点の14点から変えないことがポイントです。この14点を優先度に応じて配分してみてください

▶相談者
あー…なるほど。合計点を変えないとなると、配分が難しいですね。給与もある程度は大切にしたいし、テレワークはできたほうがいいし、仕事内容はもちろん、将来性や社風、人間関係も大切だし…。

▶アドバイザー
「すべての項目が満点」という仕事はなかなかありませんからね。この表を作る作業によって、現在の仕事を振り返った上で転職後に実現したいことを明確にし、優先順位をつけることができるんですよ。

▶相談者
実際にやってみたところ、私にとっての優先度が高いのは「構成員への魅力」と「特権への魅力」のようです。

「転職軸の可視化」について、詳しいやり方を知りたい方はこちらの記事もチェック(↓)

転職活動中

▶アドバイザー
見つけた軸は、企業探しに役立てながら転職活動を始めると良いですよ。ただし、実際に転職活動をしているうちに軸が変化する可能性もあるので、少し幅広めに求人を探すことをオススメします。

▶相談者
えっ、軸は変わってもいいんですか?

▶アドバイザー
もちろんです。机上で考えた結論だけではなく、実際に自分で調べたり、面接を受けて感じたりしたことも大切です。

転職活動を進めるうちに、「特権への魅力よりも、構成員への魅力のほうを重視したい」「全く気にしていなかったけど、目標への共感ができることが重要そうだ」などと気がつくこともあるかもしれません。

▶相談者
転職活動中に新たな自分について発見するかもしれないってことですね。

▶アドバイザー
そうですね。「満足度の高い転職」という意味では、こうした転職活動中の変化や発見を認めて、成長を楽しむ姿勢も重要だと思います。転職活動はどうしても時間と手間がかかりますし、場合によっては不採用になってストレスを感じることもあるでしょう。

内定を得ることだけを目標にするのではなく、転職活動の過程そのものを味わえるといいですね。

▶相談者
確かに、そういった意識がないと、不採用が続いたときに「辛い。早く転職したい」としか思えなくなるかもしれませんね。

▶アドバイザー
そうですね。企業研究や業界情報の収集を「新しい知識を得たな」と考えたり、不採用でも「採用担当者や転職エージェントからのフィードバックを今後の仕事に活かせる」と考えたりすることができると理想ですよね。

もちろん、常に前向きな気持ちでいることは難しいことだと思いますが、「転職活動が学びのきっかけになるかも知れない」ということを、少しだけ頭の片隅に置いておくといいかも知れませんね。

▶相談者
わかりました。転職活動の過程をどういう気持ちで過ごすのかも大切なんですね。

転職後

▶アドバイザー
「満足度の高い転職」を目指す場合、転職後の過ごし方も大切です。どんなに良い条件の転職先でも、いつまで経っても馴染めなければ辛い環境になってしまうかも知れません。

組織に馴染んで居心地よく仕事をするためには、新しい環境でのやり方、人間関係を積極的に学ぶ姿勢が大切です。

▶相談者
転職活動をしていると、どうしても内定がゴールになってしまいそうですが、転職して終わりというわけではないですもんね。

▶アドバイザー
その通りです。実際には、転職の会社で新しい人間関係を構築し、仕事のやり方を覚えて、小さくてもいいので成果を出すことで、「転職してよかった」と思えるようになるのではないでしょうか。

▶相談者
成果を出すことまでが、「満足度の高い転職」には必要なんですね。

▶アドバイザー
そうですね。自分なりに成果を出せたと思えることは、「新しい環境でもやっていける」という自信と安心感にもつながると思います。

転職後は、新しい職場の人たちに認めて欲しいという想いから、自分自身で仕事のハードル上げがちですが、早期に大きな成果を出そうと焦らず、小さなことをコツコツと積み上げて信頼と実績をつくっていくことをオススメします。

信頼も実績もついてくれば、人間関係もうまくいきやすく、居心地もよくなりやすいので、満足度もより高まるのではないでしょうか。

▶相談者
なるほど。転職準備段階から、転職活動中、転職後まで、満足度の高い転職を実現するためにやるべきことが明確になりました!今日はありがとうございました。

記事作成日:2023年6月9日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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