転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2022/11/25 UPDATE 毎週水・金曜更新!

転職・求人 トップ > 転職成功ノウハウ > 転職相談室 > 人間関係が良く年収にも不満はないけれど、もっと裁量を持って仕事をしたい【転職相談室】

人間関係が良く年収にも不満はないけれど、もっと裁量を持って仕事をしたい【転職相談室】

パソコンを操作する男性ゲームプランナーとして働くKさん。企画を通すのに複数のチェックフローが必要で決裁までに時間がかかり、やきもきしていると言います。

裁量の大きな仕事を任せてもらえる職場環境に転職すべきか、という相談に、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー

粟野友樹さんプロフィール画像

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント

粟野友樹

約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

【転職相談】「年収や人間関係」と「裁量」、どちらを重視したらいい?(Kさん/29歳/男性)

相談者
相談者
■相談内容
ゲーム用ソフトウェア開発会社でプランナーとして働いています。
新しいプロジェクトや企画をひとつ通すのにたくさんの社内フローがあり、いろんな決裁者に許可をもらわないといけません。そのチェックの過程で当初のコンセプトから外れ、全く違う企画になっていることもしばしば。最終承認前に、「そもそもこのプロジェクトをやる意味は?」とひっくり返されて降り出しに戻ることも珍しくありません。
いろんな人の視点で企画をチェックすることで、質を高めようという意図はわかるのですが、もっと自分で裁量を持って仕事をしたいです。
人間関係は良好で、年収に不満もないので、転職するかどうか迷っています。「人間関係や年収」と「裁量」、どちらを重視したらいいのでしょうか。また、もしも転職する場合、仕事の裁量が大きいかどうかはどうやって見極めればいいのでしょうか
(Kさん/ゲームプランナー/29歳/男性)

裁量が大きいメリット・デメリットを把握して、どう働きたいかを整理しよう

アドバイザー
複数決裁でなかなか企画が前に進まないというもどかしさは、プランナー職ではなおさら、ストレスも大きいと想像します。
ご相談では、「人間関係や年収」と「裁量」のどちらかを選ぶべきかと悩んでいるようですが、二者択一で考える必要はないと思いますよ。

相談者
え、それはどうしてですか?

アドバイザー
仕事の裁量が大きいことにはメリットもあれば、デメリットもあります。良し悪しの捉え方も人によって違いますので、ポイントを整理しながら、Kさんにはどちらが向いているのかを考えていきましょう。

相談者
確かに、どちらかが増えれば、もう一方が減る問題ではないですね。
では、メリットにはどんな点があるのでしょう。

裁量が大きいメリット

アドバイザー
裁量権が大きいメリットは、

  • 思い切った挑戦を含め、できる仕事が増える
  • 自分の意思で決断できるため責任感が強まり、成長スピードが早い
  • 成果を出せたときの達成感がある
  • 自分の成功体験になり自信につながる

などが挙げられるでしょう。
ゲームのプランナーでしたら、「自分が手掛けた代表作・ヒット作」を生み出せる可能性もあります。

相談者
今は、自分が企画したものでも、長い決裁プロセスの中で形や方針が変わっていき、最終的に誰の企画案なのかがあやふやになっていくんです。自分が作ったもの、という意識が持てないので、開発を終えても達成感や喜びもなくて…。だからこそ、挙げていただいたメリットには納得感があります。

裁量が大きいデメリット

アドバイザー
一方、デメリットには、メリットに対して表裏一体な内容が多いです。
例えば、

  • 自分の意思で決めるため、大きなプレッシャーを感じる
  • 結果責任を担い、成果が出なければストレスになる

などです。

Kさんのご相談のように、複数の決裁者によるチェックフローの中で、当初の企画とまったく違うものになっている…というストレスは大きいと思います。ただ、捉えようによっては、責任の所在がKさんのみにないため、成果が出なかったときのリスクヘッジになっているとも言えるでしょう。

相談者
確かに、仕事のジャッジをすべて自分が下さなければいけなかったら、それはそれでプレッシャーが大きいですね。
裁量の大きい仕事、働き方に向いている人、パフォーマンスを発揮しやすい人には、性格特性はあるのでしょうか。向いている人の要素を教えてほしいです。

仕事の裁量が大きな環境では、こんな人が向いている

アドバイザー
6つの特性があると考えています。

  • 仕事への信念がブレない人
  • 判断力、決断力がある人
  • 情報収集力、分析力がある人
  • 自律、自走できる人
  • 周りのサポートを生かす柔軟性がある人
  • 人との調整、根回しが上手な人

相談者
なるほど。

アドバイザー
通常、仕事で何らかの決断、新たな企画を立ち上げるときには、周りから反対意見、懐疑的な声が寄せられます。Kさんのようなゲームプランナーは、ヒット予測が難しい職種の一つでしょう。企画段階で上がるさまざまな声に対して、「自分はこういう判断基準で決めた」と突き進む信念と決断力、いい意味での鈍感力は欠かせません。

相談者
確かにそうですね。

アドバイザー
適切な判断には、情報収集力も必要です。成果につなげるために、どんな企画を立てるべきか。マーケット調査や、社内外で実績のある人からのナレッジ収集などを経て分析し、周りを論理的に説得できる材料を集めなければいけません。そうしたプロセスをきちんと踏むことができなければ、仕事は任せてもらえないでしょう。

相談者
おっしゃる通りです。

アドバイザー
加えて、仕事の進め方を含め責任を担うので、自ら決めた目標に向けて行動する自律性、自走する力も大切ですね。

相談者
ここまでの要素は、確かにその通りだなと思います。
ほかに「柔軟性」や「根回し力」も大事なんですね。裁量の大きな仕事には、一人でどんどん突破していく…というイメージを持っていたので意外です。

アドバイザー
裁量権を持ち仕事を動かしていくには、周りを巻き込む力が必要です。
企画を進める上でのキーマンは誰かを見極め、事前に話をして、仕事を前に進めやすくしたり、開発段階でネックになりそうなポイントを想定し、その部門の人とコミュニケーションをとっておいたり。周りからのサポートを受けやすいよう柔軟に動いて環境を整え、調整しておくことこそ、裁量をもって仕事を進める上で大切なプロセスなんですよ。

相談者
その点で今の仕事を振り返ると、最終承認前にコンセプトをひっくり返されたりするのは、事前の情報収集力や調整力が足りなかったからなのかもしれない…と思いました。
企画を立てたあとに、いろんな人の意見でコロコロ変わっていくのが嫌だったのですが、事前に多角的な視点を取り入れるような動きもしていなかったのかもしれません。

アドバイザー
裁量が大きい仕事というと、「自分で決める」と思いがちですが、実は、プロジェクト内外のメンバーをうまく味方につける力も大切です。そこはぜひ、覚えておいてもらえたらいいなと思います。

裁量が大きい職場の見極め方

相談者
今後、裁量が大きい職場環境を求めて転職を考えるとき、どう見極めるといいのでしょうか。

アドバイザー
組織特性でいうと、一般的にベンチャー企業や外資系企業のほうが、裁量権は大きい傾向にあります
ベンチャーやスタートアップ企業は、人員体制が整っていない場合も多く、必然的に一人ひとりの裁量を大きくしなければ事業拡大が間に合いません。個人と組織の成長スピードを加速させようと、どんどん仕事や役職を任される傾向は強いでしょう。

相談者
確かにそういうイメージはありますね。

アドバイザー
外資系企業は、かかった時間やプロセスよりも出てきたアウトプットで評価する「成果主義」を取り入れているところが多くあります。成果の最大化につなげるために裁量権を持たせようと、合理的に考えているケースが多いでしょう。

相談者
会社の規模や、業種などによってもカルチャーは異なるのでしょうか。

アドバイザー
企業規模は小さい方が、分業体制などが未整備で、裁量権も大きくなりやすいと思います。
また、ビジネスモデル上、管理体制がきちんとしていることが事業成長に直結するような企業では、一人への裁量が小さめになるでしょう。金融業界やメーカーなどは、それにあたるかもしれません。

相談者
「裁量労働制」という言葉もありますが、裁量労働制を取り入れている仕事の方が、裁量が大きいのでしょうか。

アドバイザー
裁量労働制は、実際に働いた時間(実労働時間)ではなく、一定の時間を労働時間とみなす制度のことです。
確かに、自分の裁量で仕事の時間や進め方を決定できる良さはあります。求める成果を達成すれば、どんな時間帯で働いてもいいという自由さもあるでしょう。
ただ、成果を目指して長時間働いても、みなし労働時間に伴う賃金しか支払われず、残業代が出ないというデメリットもあります。雇用されながら自営業のような働き方になるので、ますます、前述した「6つの要素」が重要になるでしょう。

仕事で裁量がないことを理由に転職する場合

相談者
転職活動をする際は、今の仕事で「裁量がない」ことを転職理由として伝えてもいいものでしょうか。伝え方として気をつける点はありますか。

アドバイザー
どんな転職理由にも通じるポイントですが、「理由はポジティブに言い換える」ことが大切です。
裁量がないという事実があれば、「決裁までに10人の承認が必要」「企画立案から確定まで3か月かかる」など具体的な内容とともに伝えるといいでしょう。

相談者
なるほど。

アドバイザー
その際に、不満だけではなく、「マーケット分析など事前の情報収集、内容の検証が不足している点がある」など自分の弱点も併せて伝え、行動変革で変えていきたいという意欲も示せるといいと思います。裁量権がほしい、と伝える以上は、「任せてくれたら、こんなことを実現したい」といった点も伝えるべきです。

相談者
確かにそうですね。任せたらやってくれそう、と説得力のある伝え方はありますか。

アドバイザー
情報収集力や分析力、決断力や自律性などがどの程度あるのか、これまでの仕事のエピソードを通じて伝えられるといいと思います。
これまでのゲーム企画の中で、説得力のあるエビデンスを集めて企画を立てたものはないか、事例を細かく振り返ってみてはいかがでしょうか。

相談者
これまで「裁量がない」「もっと任せてほしい」と不満に思ってきましたが、自分の企画の進め方にも改善できる点がありそうだなと気づくことができました。
仕事の仕方を見直しつつ、転職も視野にキャリアを考えていきます。ありがとうございました!

記事作成日:2022年7月29日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

イベント・セミナー※リクルートエージェントに遷移します

RAGイベント

申込締切日が近いイベント・セミナー

イベント情報を更新中