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転職せずに安定のままいるか、転職して挑戦するか迷っています【転職相談室】

PCと資料の写真新卒で大手メーカーに入社したものの、このまま安定だけ求めて働き続けていいものか悩んでいるSさん。

挑戦するために転職をすべきか…という悩みに、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

転職せずに安定の会社にいるか、転職して挑戦するか迷っています(Sさん/大手メーカー・法人営業/20代/男性)

相談者
相談者
■相談内容
新卒で入った大手電子機器メーカーで3年間、法人営業をしています。
大手IT企業を担当していますが、営業はお客様窓口の役割が多く、いつも進捗管理やスケジュール確認など、調整業務に追われています。
安定して働ける環境ではありますが、今の仕事は自分の力がついている手応えがありません。
上司を見ていると「自分も何年後かにあのポジションにつくんだな」と未来が見えてしまい、このまま安定さだけを求めて働いていていいのだろうかと疑問に感じます。
IT業界の知識を活用して、外資系ITコンサルタントなど実力主義な環境に挑戦したいと思う一方で、転職先で活躍できなければ、安定した現職を捨てたことを後悔するかもしれない…という不安にもかられます。
安定をとるか、挑戦すべきなのかなかなか覚悟が決まらず、転職へと踏み切れずにいます。

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挑戦=転職だけではないので、他の選択肢も検討した上で判断する

アドバイザー
安定した現職か、挑戦して転職をするか。Sさんはその2択で悩んでいらっしゃるんですね。
でも、仕事において、転職だけが「挑戦する道」ではありません。
現職は大手メーカーとのことですので、法人営業職以外にも様々な職種がありますし、勤務地も国内外にあるのではないでしょうか。
社内にもチャレンジングな環境があるかもしれない…と選択肢を広くとらえてみることから始めてはいかがでしょう。

相談者
そうですか…。
新卒で今の会社に入り、3年間同じ職種を続けてきたので、現職=今の営業職という考えで固まっていました。
他社の友人たちを見ると、提案営業で成果を出している人やリーダーポジションについている人など、自分との成長スピードに違いを感じてしまうんです。
「現職は安定しているけど成長が遅い」「転職しないとダメだ」と焦ってしまいます。

アドバイザー
結果として転職することを選んだとしても、現職でのスキルアップの可能性を検討した上で決めた方が、納得感は高まると思います。
まずは、現職にどんなキャリアの選択肢があるのか、制度面から確認してみましょう。
自ら手を挙げて異動する「社内公募制度」や、副業可とする制度、社内の他部署のプロジェクトに参画できる「社内兼業制度」といった選択肢もあるかもしれません。
仕事以外で学びを深めるという点では、社内勉強会に参加するのも一つでしょう。
ほかにも資格取得への補助金制度がある企業や社会人向け大学院・ビジネススクールでのリカレント教育(学び直し)をサポートする企業も増えています。
こうした社内の機会を利用するのも、大きな「挑戦」ではないでしょうか。

相談者
確かに、社内公募制度や仕事以外の学びのサポート制度は充実しています。
そこは大手ならではの良さですかね。
最近は、人事制度の刷新を積極的に進めているようなので、よく調べてみたら、「こんな制度ができたんだ」と発見があるかもしれないです。

アドバイザー
いいですね。
ぜひ確認してみてください。
チャレンジングな環境に身を置きたいという場合、大手メーカーだからできることとして、海外拠点勤務を希望するのも選択肢の一つになると思います。
海外拠点ではローカルスタッフのマネジメントを任され、経営に近いポジションで活躍できるケースも多いでしょう。
異なる商慣習や文化の中で苦労することはたくさんあると思いますが、それだけスキル、経験を積むことができます。

相談者
なるほど。
海外拠点は多くあるので、そこでキャリアを広げるチャンスかもしれませんね。
ただ、現職では、安定を求めて入社してくる人が多く、どんな部署でも、根底にある社風は変らないのでは…と思ってしまいます。

アドバイザー
そうですね。
いろいろ検討した結果、社風や条件でフィットした会社に転職するのももちろん、Sさんの選択です。
一方で、現職での実績は転職する際に評価されるので、「海外でマネジメント経験を積んでから転職しよう」など、現職で得られるスキルや経験をいい意味で利用する道もあることを忘れずに、広く検討するといいと思います。

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判断に迷ったときに考えたいこと

相談者
ありがとうございます。
転職を考える前に、やるべきことが見えてきました。
では転職するか迷ったときは、どんな風に思考を整理していくといいでしょうか。

キャリアプランを明確にする

アドバイザー
まずは、これからどんなキャリアを重ねたいのかを明確にしましょう。
将来的にどんなキャリアを積んでいきたいのかが曖昧なまま転職先を決めて働き始めても、仕事で壁にぶつかったときに踏ん張る土台がありません。
すると、何のために転職をして新しい仕事をしているのか、自分の中で意味を見失ってしまい、また新たな「挑戦」を求めて転職を繰り返すことにもなりかねません。
Sさんは、ITの知識を活かしたコンサルタント職に挑戦したいとおっしゃいましたね。
なぜ、コンサルの道を考えているのでしょう。

相談者
コンサル系の業務は、実績に応じて報酬が決まるなど、実力主義なところが現職とは大きく違うなと思ったんです。
私は周りの環境に影響を受けやすいので、優秀な人が多く、上を目指す人が多い職場の方が、刺激を受けて自分の力も引き上げられそうな気さえします。
あとは、コンサルタント業務を通じて、経営を俯瞰して学べたら、将来起業や独立という選択肢も広がるかなと思いました。

アドバイザー
そうなんですね。
経営を学ぶために、では具体的にどんなプロジェクトでどんな経験を積みたいのか、数年後にはどんな力をつけていたいのか。
現時点の計画を考えていけるといいですね。

現職と転職先のメリット・デメリットを比較検討する

アドバイザー
現職と転職先のメリット・デメリットを洗い出し、比較検討するのも大切です。
現職の大手メーカーだからこそ受けられる研修・教育制度や、福利厚生も多いと思います。
転職後の生活を現実的にシミュレーションして、自分にはどんな制度や条件が必要なのかを整理しておくといいと思います。

相談者
両者のメリット・デメリットが可視化されると、「それでも転職したいかどうか」の判断基準になりそうですね。
例えばどんな点が挙げられるのでしょうか。

アドバイザー
現職のメリット・デメリットを整理すると、以下のようになります。

【メリット】

  • 事業が安定しているので中長期でライフプランを考えやすい
  • 金額規模や社会的影響の大きなビジネスを手がけることができる
  • 組織や業務オペレーションが整備されており仕事がしやすい
  • 住宅手当や休暇制度など福利厚生が充実している
  • 多様な部署、グループ会社、新規事業などのキャリアパスがある

【デメリット】

  • 組織力での成果のため、個人としてのスキルアップに時間がかかったり、実績として見なされなかったりする
  • 昇進昇格に時間がかかる
  • 希望ではない異動もあり得る(会社の意向にそったキャリアパスになる)
  • 大手企業でも黒字リストラなどもあり10年・20年先は不透明

一方、Sさんの希望する外資コンサルタント職には次のような点が考えられます。

【メリット】

  • 短期間で複数の企業案件に関与して知見を増せる
  • 転職することで年収が上がる可能性がある
  • 実績成果、実力次第で役職や年収を上げやすい
  • ロジカルシンキングなどの高いレベルのポータブルスキルを磨くことができる

【デメリット】

  • 成果実績をよりシビアに見られ、競争も激しい
  • 成果が昇進昇格、年収にもダイレクトに影響する
  • 顧客からも高い成果を求められる
  • 短期プロジェクトにアサインされれば専門知識のキャッチアップが大変
  • 状況によって労働時間が長いこともある

相談者
なるほど。
具体的でとても分かりやすいです。

アドバイザー
年収は比較検討の重要なポイントかもしれませんが、仮に年収が上がっても、現職で当たり前についている福利厚生がなくなることで、後悔することもあります。
転職先での条件面は、企業から発信している内容や社員インタビュー記事などで確認できることも多いので、そうした細かな点も確認できるといいですね。

向き・不向きも理解した上で客観的なアドバイスも取り入れる

アドバイザー
転職活動では、転職エージェントなど第三者に客観的なアドバイスももらうことも大切です。
仕事には、その人の性格特性によって向き・不向きがあります。
多くの転職者を見てきたエージェントの担当者なら、入社後の活躍まで見据えて助言してくれるかもしれません。
もしも迷いがあれば、相談しながら考えを整理するといいと思います。

相談者
そうですね。
これまでは、現職のことも転職先企業のことも大して情報収集しないまま「安定か挑戦か」と考えていました。
まずは、社内異動などを含めて様々な選択肢を並べて考えられるようにリサーチから始めていきます。
ありがとうございました。

記事作成日:2022年4月13日 WRITER:田中瑠子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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