12月入社を目指す場合の「転職開始時期」は？

入社希望時期が決まっている場合は、どのようにスケジュールを立てればいいのでしょうか。

12月入社を目指して転職活動する場合の、スケジュールやメリット、注意点などを組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏に聞きました。

アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

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スケジュールは12月入社から逆算して考える

入社時期を決めている場合は、逆算してスケジュールを立てると分かりやすくなります。転職活動期間や開始時期の目安をご紹介します。

転職活動の各期間の目安

転職活動は、応募から内定獲得まで1～2カ月、内定獲得から入社まで1カ月程度かかるのが一般的。そのため、入社希望月の3カ月前には転職活動を開始したほうが良いでしょう。

ただし、退職の意思を伝えたところ強く引き留められ、退職交渉に想定外の時間がかかってしまうケースもあるので、期間はあくまで目安として、ご自身の状況に合わせて調整しましょう。

開始時期は早くて8月、9～10月でも可能

12月入社を目指すのであれば、転職活動に3カ月間かかると仮定して、早くて8月、または9～10月から開始する必要があります。12月に入社を希望している場合は、内定を10月頃に獲得するイメージで動く必要がありますが、10月は下半期の最初の月に当たります。人事異動や組織変更が行われる企業も多く、転職活動を始める人も増える時期です。そのため、ライバルが増える前の8月頃には転職活動を始めることをお勧めします。

なお、スムーズに採用が決まって9～10月に内定が出た場合、企業から11月の入社を求められる可能性もあります。どうしても12月入社を変えられない場合、採用企業によっては入社のタイミングが合わず、チャンスを逃してしまうかもしれません。求人に入社日の記載がなく、事前の説明もない場合は、あらかじめ入社日を確認しておくことが重要です。

すでに退職している方は、面接の日程調整もしやすく、集中して転職活動に取り組めるため、10～11月から転職活動を開始しても間に合う可能性もあるでしょう。

12月入社を目指した転職活動のメリット

12月入社を目指した転職活動のメリットをご紹介します。

夏季休暇を転職活動の準備期間に活用できる

アピールポイントの整理や転職の方向性を定める作業は、想定よりも時間がかかるもの。12月入社を目指す場合は、情報収集や自己分析、応募書類の作成など、夏季休暇を転職活動の準備に充てることができます。9月に転職活動を開始する場合は、シルバーウイークを活用しても良いでしょう。

仕事の引き継ぎがしやすい

多くの企業で4月や10月に人事異動が行われます。8～9月に退職の意を伝えることができれば、10月の人事異動で後任を配置してもらえるので、ゆとりを持って引き継ぎを行うことができるでしょう。また、プロジェクトや目標も4～3月の通期や10～3月の半期で設定している企業が一般的。9月いっぱいで仕事を終えて、10月は引き継ぎに充てるなど、仕事の区切りをつけやすいのもメリットの一つです。

1月に向けた準備期間があることも

中小企業や外資系企業などでは、12月決算を採用しているケースもあります。12月入社の場合は、新体制となる1月に向けた準備期間として、立ち上がりに時間的な余裕があるかもしれません。1月入社者や異動者に先んじて業務理解を深めておくことができる点もメリットの一つです。

転職活動のモデルスケジュール