転職にまつわる気になる疑問・よくある質問にお答えします
転職を考えているものの、「初めてでよくわからない」「実情をよく知らない」という声を耳にします。
本記事では、転職にまつわる気になる疑問・よくある質問に、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏がお答えします。
転職の成功率を上げるためにも、疑問は事前に解消しておきましょう。
転職準備に関するよくある質問
Q.おすすめの業界・職種を教えてください
A.万人に共通するおすすめの業界・職種はない、といわざるを得ません。
自分に合った業界や職種を導き出すには、まず自己分析を行い、自分の転職の軸を探っていくことが大切です。
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Q.何社応募すればいい?
A.応募する職種や転職のタイミングによっても異なりますが、『リクナビNEXT』が独自に行ったアンケート調査(※)では、転職成功者の平均応募数は7.5社というデータが出ています。
※【調査概要】リクナビNEXT 転職活動に関するアンケート」 実施期間:2017年3月20日~3月25日 調査機関:楽天リサーチ 調査対象:5年以内に転職した20~30代正社員 男女1000名
ただし、上記の応募社数はあくまで目安の1つです。比較検討したい場合は、多めに応募するなど、調整するとよいでしょう。
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Q.転職活動期間はどのくらいかかる?
A.賞与や異動、転勤、プロジェクトの完了など、転職するタイミングを見越して活動したいと考えている人からよく受ける質問です。転職活動にかける期間の目安は、3カ月から半年程度と考えておきましょう。
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Q.転職エージェントや転職サイトは何社ぐらい利用すればいい?
A.いくつかの転職エージェントと話して自分の価値観やタイプに合う会社を見つけ、2、3社を同時に利用している人が多いようです。
同じキャリアでも、転職エージェントによって解釈が異なることもあるので、複数社を利用するほうが自分の新しい方向性が見つかったり、他社とは異なる求人を紹介してもらえたりする可能性があります。
また、転職サイトについても複数登録して、希望に合致する求人件数の多寡やサイトの使いやすさなどで比較してみましょう。
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書類作成に関するよくある質問
Q.職務経歴書の書き方、自己PRのポイントは?
A.ポイントは2つ。1つは、「①状況」「②課題」「③取り組んだこと」「④成果」を整理して、事実ベースで書くこと。もう1つは、数字や相対比較を盛り込むなどして、ほかの業界の人にもわかりやすく書くことです。
自己PRは、整理した過去の実績や経験の中で、「どんな工夫をしたのか」「どんな強みを発揮したのか」を考えていくと、自ずと抽出されてくるはずです。
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Q.職務経歴書の枚数・文字数は?
A.職務経歴書の中に入れる自己PRも含めて、全体をA4用紙1、2枚にまとめるのが一般的です。簡潔にまとめる作業は、要約力や整理力を発揮するポイントでもあります。
自己PRは2、3項目に絞り、1項目につき200~300字程度を目安にしましょう。
上記にもありますが、職務経歴書は転職エージェントのサイトや転職情報サイトからテンプレートをダウンロードすることができます。書き方のガイダンスも掲載されているので、参考にするといいでしょう。
Q.職務経歴書は応募先によって書き分けるべき?
A.時間的に余裕がある人や、その会社に強い志望の意思を持っている場合には、志望動機や自己PRを応募先によって書き分けるのが理想的です。
とはいえ、書き分ける作業は数が多くなるほど手間となりますし、面接でどの職務経歴書を提出したか混乱してしまうことも考えらえるので、統一しておくほうが現実的かもしれません。
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応募に関するよくある質問
Q.何社ずつ応募すればいい?
A.転職が初めての場合、応募したすべての企業の選考に通ると考える人がいます。しかし、『リクナビNEXT』のアンケート調査(※)では、応募から書類選考の通過率は約5割、面接からの内定率は約4割という結果が出ています。
※【調査概要】リクナビNEXT 転職活動に関するアンケート」 実施期間:2017年3月20日~3月25日 調査機関:楽天リサーチ 調査対象:5年以内に転職した20~30代正社員 男女1000名
以上のデータから適切な応募数を考えると、1社内定を目指すなら平均の7社~8社、2社内定を目指すなら倍の15社、3社内定なら3倍の23社程度を目安に応募するのが良さそうです。
また、転職活動中は面接予定が常に入っている状態にあるほうが精神的に安定する(例えば1社ずつ応募していると、選考に通らない状況が続いた場合に心が折れてしまうことが考えられる)傾向にあります。
その点でも、転職活動のスタート時には上記の目安を参考に、まとまった応募数を決めるといいでしょう。
Q.企業からの面接打診はどのくらい待ってもらえる?
A.書類選考に通って面接の打診が来たらできるだけ早く、遅くとも数日内に回答するのが一般的です。
すぐに調整ができない事情(出張で1週間ほど動けない等)がある場合は、その事情を理由に待って欲しい旨を速やかに伝えましょう。
ただし調整不可能な期間が2週間以上に及ぶような場合、待ってもらえないというわけではありませんが、中途採用は採用人数が1名~数名と少ないため、他の応募者で採用が決定してしまう可能性もあります。
面接対策に関するよくある質問
Q.志望動機の話し方・伝え方は?
A. 面接官の立場によって志望動機を見る際の観点や確認したいポイントが異なる傾向があります。
例えば相手が人事担当者なら「社風や企業文化に合っているか」、社長・役員なら「自社をきちんと理解しているかどうか」などです。このように相手の立場によって伝え方を分けるといいでしょう。
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Q.面接で話す自己紹介や志望動機には何分くらいかければいい?
A.面接は質問を受ける形で進んでいくので、一概には言えません。ですが、例えば自己紹介で2分も3分も話すのは、時間のかけすぎになってしまう可能性があります。
2分話すと約600字、原稿用紙1.5枚分に相当すると言われています。自己紹介も30秒から長くて1分程度、志望動機も1分程度でまとめることをおすすめします。
長々と一方的に話して相手の興味をそぐよりも、相手が質問をしたくなるような内容を簡潔に語り、面接官あるいは採用担当者から質問されるキャッチボールスタイルにした方が面接も盛り上がりますし、より深く理解してもらえるでしょう。
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Q.自分では面接でうまく話せているつもりなのに、落とされるのはなぜ?
A.この理由には、3つのパターンが考えられます。
1つめは、面接と面接の間隔を数週間も空けるような状況にしてしまい、成功失敗経験の積み重ねで培う「次へつなげるための面接スキル」が獲得できてない、というパターンです。
一定期間内に複数回の面接を受けることは「改善すべき点を早期に修正しやすい」という利点もありますので、面接の頻度を一定回数は保つようにしましょう。
2つめは、応募先企業の求める経験スキルと自分の経験スキルにずれが生じているパターン。
募集要件を満たしていない求人に多く応募しているケースでは、書類選考を通過しても、面接では苦戦する可能性が高くなってしまいます。面接の通過率を上げるためにも、自分のスキルが募集条件にマッチするか求人ごとに見直すことが必要です。
3つめは、1次面接、2次面接、最終面接等の各面接の特徴をふまえた準備が不足しているパターンです。
「志望動機の話し方・伝え方は?」での回答でも述べたように、各面接段階で面接官の立場が変わることによって、確認されるポイントも変わってきます。これまでの伝え方が相手の立場に合わせた内容になっていたかどうかを見直し、改善していきましょう。
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Q.面接を対面かオンラインか選べる場合、どちらを選ぶべき?
A.面接形式の選択が採用を左右することはないので、どちらでも問題ないでしょう。
最近は企業から指定されるケースが増えているので、その場合は基本的に従いましょう。
会社の雰囲気を知りたいなどの希望がある場合は、問題のない状況である限り対面面接を選択してもいいかもしれません。
Q.オンライン面接の場合、スマホで対応しても大丈夫?
A. 双方の面接の進めやすさからもできるだけPCで対応しましょう。面接で資料を共有するようなことがあった場合に、スマホの画面では資料が見にくくなることも考えられるので、どちらでも対応可能な場合は、PCで対応するほうが無難です。
どうしてもスマホで対応しなければならない場合は、「自分のPCを持っていないため」「自宅に戻れないため」など、理由を事前に伝えておきましょう。
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Q.オンライン面接の場合、バーチャル背景でも問題ない?
A.バーチャル背景でも特に問題はありません。ただし、面接というビジネス場面に適したものを選択しましょう。
内定・退職に関するよくある質問
Q.この会社に決めていいか、客観的なアドバイスが欲しい
A.もう一度基本に立ち返り、「なぜ転職しようと思ったのか?」「この転職でその思いはかなうのか?」を考えてみましょう。
また、何か気になっていることがあって決断できないのであれば、企業に質問する、再面談を設定するなどして、入社前の懸念を払しょくしておくことが大切です。
内定から承諾までの期間は1週間程度あることが一般的なので、その間にこうしたアクションを起こし、きちんと納得して決められるようにしましょう。
Q.内定を辞退したいけど、大丈夫?
A. しっかり検討した上で辞退することは問題ありません。
企業としては速やかに辞退の意思表示をしてもらうほうが、すぐ次の採用に移ることができるので、辞退する場合はできるだけ早く、内定に対するお礼と辞退理由をはっきりと伝えて納得してもらいましょう。
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Q.退職交渉のタイミングはいつがいい?
A.退職意思を伝えるタイミングについては、会社の就業規則に記載されているため、必ず確認してください。
その上で、会社と自分の双方にとって後任の配置や引継ぎを短期間で行うのは難しいと考え、トラブルを避けるためにも、退職を決意した早い段階で、まずは直属の上司にはっきりと伝えましょう。
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