前職での仕事ぶりを応募先企業に調査されることはありますか?【転職相談室】
「履歴書に記載されている経歴が正しいか」「働きぶりはどうだったのか」など、応募先の企業が前職の企業に調査を行うことはあるのでしょうか?
今回は、応募者に関しての調査について、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。
目次
前職での仕事ぶりを応募先企業に調査されることはありますか?(Fさん/営業/28歳/男性)
最後は喧嘩別れのような状態で、上司からの印象がとても悪いまま退職しています。
知人から聞いたところ、「前職調査」というものがあり、応募先企業が前職の会社に調査を入れることがあるとか…。
もし前職調査をされてしまうと、悪い評価しか言われず、転職活動が不利になりそうでとても不安です。応募先の企業が前職に勤務態度などを調査することはあるのでしょうか?
前職の企業への調査は必ず行われるとは限らない
外部の調査機関を使って履歴書や職務経歴書の経歴に相違がないかを確認するのが「バックグラウンドチェック」、同僚や上司などに仕事ぶりや人柄などを確認するのが「リファレンスチェック」と呼ばれている調査です。
ただし、どの採用企業でも必ず調査を行うとは限りません。
金融機関やコンサルティングファーム、外資系企業や、企業経営への影響が大きい役員や事業部長などの重要ポジションの採用で、選考の過程で調査を行われることが多いようです。
「上司から悪い評価を聞くのではないか」というご心配ですが、一般的に、リファレンスチェックは事前に応募者に趣旨説明が行われ、ご自身の仕事ぶりを理解している方を紹介してもらったうえで、ヒアリングが行われます。
今回の場合は前職に3カ月しか在籍していないので、判断するには期間が短い。
もし調査が行われるのであれば、5年間在籍した1社目の上司や先輩がヒアリング対象となる可能性の方が高いでしょう。
もう一点、ご質問があるのですが、履歴書に2社目の経歴を書くと、在籍期間が短すぎてコミュニケーション力や継続力を疑われてしまいそうです。
また、退職理由を聞かれても、ネガティブになりそうでうまく説明できる自信がありません。
履歴書や職務経歴書に2社目の経歴を書かなかった場合、バックグラウンドチェックで明らかになってしまいますか?
ただし、調査が行われなかったとしても、経歴を正しく書いていないと「経歴詐称」とみなされ、判明した時にトラブルに発展する恐れもあります。
入社時の社会保険の手続きなどで判明するケースもあるので、短い期間とはいえ履歴書や職務経歴書には事実をきちんと記載しましょう。
退職理由は事実をベースにして、「転職理由」で前向きな姿勢を伝えよう
2社目は20代前半の若手が多く、入社後になかなか成果が出せないことに対して、若手メンバーと比較して指導されることにストレスを感じていました。
自分なりに成果を出そうと努力しているのに、営業活動を逐一ダメ出しされて、全く認めてもらえません。
「こんなこともできないの?」と、何度も否定的な言い方をされたので、会話をするのも嫌になって退職しました。
5年間の営業経験がありましたし、「いずれリーダーを任せたい」と言われて入社したので、自分はもっとできると思っていました。
“リーダー候補”のプライドから、成果を出している年下の若手に提案のコツを聞くこともできず、ダメ出しを恐れて上司に相談もできず、自分の営業スタイルを貫き通してしまいました。
当時は上司の指導に嫌気がさしていましたが、「こんなこともできないの?」と言われたら、素直に「できないのでやり方を教えてください」と相談すれば良かったんですよね。
実際に成果は出ていなかったので…。
うまく周囲に相談できずに空回りして3カ月で退職してしまいましたが、今はそのことを深く反省しています。
この経験を活かし、すぐに報告、連絡、相談を行いながら、一歩一歩成長していきたいと考えています」などはいかがでしょうか?
転職理由の考え方と、面接で聞かれたときの回答例
こちらの記事も読まれています
新着記事
- 2024年4月24日仕事で結果が出せないと感じています。改善策を教えてください【転職相談室】
- 2024年4月22日ESGとは何か?重視する企業に転職するにはどうすればいい?
- 2024年4月16日ゼロからキャリアを再構築するための5つのステップと注意点
- 2024年4月11日悪循環になりがちな4つの転職パターンと好循環を呼ぶ6つの方法
- 2024年4月5日3年ごとに転職を繰り返したくなるのは何故?市場価値はどうなる?【転職相談室】
- 2024年3月27日連休を上手く使って転職活動を一気に進める方法
- 2024年3月26日転職でミスマッチが起こる要因とは?未然に防ぐ方法
- 2024年3月14日転職先で経験や知識を活かして活躍するためには?