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向上心がない職場で働いていて自分のスキルや将来が不安【転職相談室】

物言いたげに遠くを見つめるビジネスパーソン

向上心がない職場で、新しい挑戦をせず、言われたことしかやらない日々に、自分のスキルや将来が不安になっている相談者。

向上心がない人たちと働き続けるリスクやデメリット、転職をする時の注意点を組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

ホワイト企業とも言えるような労働時間・給与・職場の雰囲気だが、働く人に向上心が全くない(Iさん/メーカー/23歳)

相談者
相談者

<相談内容>
新卒で入社した会社は中規模の日系メーカーで、営業をしています。

一緒に働いている人は穏やかな性格の人が多く、業務中もプライベートのおしゃべりが絶えず、仕事の期限やノルマはあってないようなもので、いわゆるユルイ職場です

上司の中にはパソコン作業が苦手な人も多く、今まで通りの仕事を今までと同じ方法でやり続けることが暗黙のルールのようなところがあり、新しいことへの挑戦もあまりありません。良く言えばアットホームな雰囲気なのですが、働く人にやる気や向上心がないように思えます。

ほぼ定時で帰れる、給与も悪くない、同僚に悪い人はいないので、ある意味でホワイト企業なのかもしれないのですが、このままこの会社で働き続けることに、漠然とした不安があります

労働環境や条件は整っているで、向上心のなさは「どこの会社もこんなものだ」と思って働き続けた方がいいのか、転職した方がいいのか迷っています。向上心がない人と働き続けるリスクは何かありますか?

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向上心がない職場で働き続けるリスクとデメリット

▶アドバイザー
職場で働く人たちに向上心がないと感じていて、働き続けることに不安を感じているということですね。

▶相談者
そうなんです。ホワイト企業とも言えるような恵まれた職場環境だと分かっているんですが、仕事に対する向上心が全く感じられないんです。

このままこの環境で働き続けることに、漠然とした不安があります。

▶アドバイザー
まず、「向上心がない職場」というのを、もう少し掘り下げてみましょう。

Iさんから見て、周囲の仕事への取り組み方にはどんな特徴がありますか?

▶相談者
うーん、今の職場は「決められた必要最低限のことしかやらない」「新しい知識や情報を得ようとしない」という傾向が強いと思います。

▶アドバイザー
なるほど。仕事の行動量と取得する情報量が少ない状態にあるということですね。

ここでの「行動」とは業務上での未知のしごとに取り組む経験や研修、社外の勉強会やコミュニティ、キャリアについて考えるなども含みます。

そして「情報」は、職場の人や友人知人などから情報を得ることだけではなく、ネット・SNS・書籍などから得る情報も含むと考えてください。

▶相談者
まさに、うちの職場は、行動量も情報量も少ない職場と言えそうです。

いつも同じことを同じやり方で同じようにやっていて、経験も勉強も知識も積極的に得ようとしている人は少ないので、「向上心がない」と思ってしまうのかもしれません。

そういった環境で働いていると何かデメリットやリスクはあるのでしょうか?

▶アドバイザー
リクルートワークス研究所による「『若手社会人のキャリア形成に関する実証調査』結果報告書」によると、行動量や情報量が多い人の方が、「いきいき働くスコア」が高いと言われています。

ということは、逆説的に考えると、行動量と情報量が少ない職場で働いていると、現在のキャリア展望に不満を持ち、キャリア自律ができず、ワーク・エンゲージメントが低くて勤務する企業への不満が募って、いきいきと精力的に働けない状態になる可能性は否めません。

▶相談者
向上心がないと感じている今の職場は、穏やかな雰囲気ではありますが、「いきいき」「精力的」という言葉とはかけ離れているので、納得感がありますね。

ところで、ワーク・エンゲージメントってなんですか?

▶アドバイザー
ワーク・エンゲージメントというのは、仕事に対して活力・熱意・没頭の3つが揃っている状態と定義されています。

活力とは仕事から活力を得ていきいきとしている状態、熱意とは仕事に誇りとやりがいを感じている状態、没頭とは仕事に熱心に取り組んでいる状態のことを指します。

▶相談者
なるほど。確かにそういった状態の社員は、今の職場ではあまり見かけません。

今はそのことに違和感を持っていますが、いつの間にかそれが当たり前になりそうで怖いんですよね。

▶アドバイザー
職場の雰囲気に、いつの間にか同調してしまう可能性はありますね。

その場合に心配なのは、新しいことへの挑戦や、主体的に責任を持って取り組む経験が長期間できなくなり、将来的な転職市場での市場価値が下がってしまう可能性があることです。

▶相談者
将来的な市場価値が下がる…というと、転職できなくなってしまうかもしれないということですか?

▶アドバイザー
そうですね。経験不足が原因で、他社で働く同年代と比べてスキル不足になってしまい、転職する時に困る可能性はあると思います。

転職面接では、担当した仕事概要の他に、何ができるか、自分なりにどんな工夫をしてどう実績を残したかなどを質問されることも多いので、「日々淡々と仕事をしていて、語れることがない」と思うかもしれません。

▶相談者
わぁ…それは困ります。今の時代、定年まで1つの会社で働き続ける可能性は低そうなので、転職市場での価値が下がるのは避けたいです。

ホワイト企業っぽくて良い会社ではあると思っていたのに、想定以上に働き続けるリスクがあって、ちょっとびっくりしてしまいました。

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向上心のない職場に嫌気がしたら「今の職場だからこそ得られるメリット」にも注目

▶アドバイザー
ここまでは、リスクやデメリットを中心にお話ししましたが、一方でIさんの会社が従業員にとって働きやすい職場であることも事実ではあると思いますよ。

「向上心がない」のが気になるあまり、会社の全てを否定しないように注意してくださいね。

▶相談者
え、そうなんですか?先ほど、向上心がない職場で働くリスクやデメリットの話を聞いて、「一刻も早く転職しなければ!」という気持ちになっていました。

▶アドバイザー
新卒で入社したときに惹かれるものがあったように、「向上心がないのが嫌だ」と思っている今の職場にも、良いところはあるはずです。

そこを見落としたまま、焦って転職してしまうと、ミスマッチが発生するかもしれません。

例えば、向上心が求められる環境を優先するあまり、いきなりスタートアップ企業やベンチャー企業へ勢いだけで転職してしまうと、今までは得ていたものを取りこぼしてしまい、後悔してしまうかもしれません。

▶相談者
なるほど、確かにそうですね。

新卒で入社したばかりの頃は、「扱う商品も面白いし、業界内でのシェアも高い、こんなに良い会社は他にはないかも」と思っていたんでした…。

▶アドバイザー
Iさんの会社はメーカーなので、「扱う商品が面白い」「業界内でのシェアが高い」と感じるということは、社内で面白い商品を企画して作り、さらに業界内でリードできるように研究やマーケティングをしている人たちがいるはずです。

Iさんとは面識がないだけで、製造や研究開発、商品企画、マーケティングなどの部署には、向上心にあふれた人もいるのかもしれませんよ。

▶相談者
あ!その観点は忘れていました。今働いている部署の中だけで考えていましたが、他の部署にはすごい人たちがいるかもしれませんね。

▶アドバイザー
あとは、会社の売上を担う営業部がのんびり働けるということは、それを実現させている経営層や、営業企画など事業戦略がすごいのかもしれません。

それらの部署に目を向けて、社内異動ができないか打診してみるのも良いかもしれませんね。

▶相談者
なるほど、他の部署での仕事についても調べてみます。

すっかり忘れていたんですが、うちの会社は比較的社員の異動希望が通りやすいんです。これもメリットの1つですよね。

▶アドバイザー
そうですね。Iさんの会社は、労働環境が整っているようなので、ゆっくり自分のやりたいことを整理してから、じっくりと転職活動に取り組むことができるというメリットもありそうです。

新しい挑戦がしにくいとのことでしたが、他の人が保守的ということは、逆に考えると、勇気を持ってちょっと新しいことをやれば社内で目立つチャンスにもなるということです

▶相談者
確かにそうですね。実は、他の会社で働いている友人の話を聞いて、うちの会社にも取り入れたいなぁと思っていることがいくつかあったんです。

「きっとみんな興味ないだろう」と発案する前から諦めていましたが、もっと積極的になってみても良いかもしれませんね。

▶アドバイザー
その意気です!例えば、ビジネスの世界でも、海外と日本物理的な距離や情報格差から生じる数年間のタイムラグを利用して、海外の最先端事業を日本で展開する事業戦略を「タイムマシン経営」と呼んでいます。

タイムマシンで未来から事業アイデアを持ってきたかのように成功を目指せることからつけられた名前なのですが、他社事例を自社に持ち込むことで、Iさんも似たようなことを実現できるかもしれませんね。

▶相談者
それは良いですね!残業がほとんどないので、上手くいっている他社事例を調べたり、それをどう自社に活かせるか考えたりする余裕もありそうです。

▶アドバイザー
実現できれば、転職活動で語る魅力的なエピソードの1つにもなりそうですね。

残業がほぼないのであれば、社外研修への参加や資格試験の勉強などの自己研鑽に時間を使ったり、就業規定を確認して副業をしてみたりするのも良いかもしれません。

いずれ転職する際に、転職活動に時間を割きやすそうなのも現職で働いているメリットの1つだと思いますよ。

▶相談者
確かにそうですね。今すぐ転職したい具体的な会社があるわけではないので、色々とやってみたかったことを我慢せずにやってみて、次はどんなところで働きたいのかじっくり考えてみることにします。

「職場に向上心がない」ことを理由に転職するときのポイント

▶相談者
将来的に転職するとしたら、何か気をつけた方がいいことはありますか?

▶アドバイザー
もしも、職場に向上心がないことが理由で転職する場合は、一緒に働く人を見下すような発言をしないように気を付けてください。

例えば、「一緒に働く人のレベルが低くて〜」などと表現すると、採用担当者から「他責傾向が強く、視野が狭い人物だ」などとあまり良くない印象を与えてしまうかもしれません。

▶相談者
わかりました。他には何かありますか?

▶アドバイザー
転職理由を伝える際は、現職への不満だけに終始させず、新しい職場でどんなことをしたいのかといったことも交えて伝えましょう。

転職活動はあくまでも、新しい会社にどう貢献できるかが問われる場なので、現職への批判ばかりしているとIさん自身の評価を下げかねません。

「現職で自分なりの働きかけや行動をした結果、こんな実績が出せたので、次はもっとレベルの高いところでこんなことをしてみたい」などと意欲や希望を交えて話せると良いと思います。

▶相談者
なるほど。転職理由というとネガティブなイメージがありましたが、もっとポジティブな気持ちで語ることが大切なんですね。

▶アドバイザー
その通りです。幸い、Iさんの職場は、働くことで心身に不調が出てしまうような労働条件や労働環境の悪さがあるわけではないので、1〜2年ほど現職で働いて実績を積むのも良いかもしれません。

焦らずにキャリアと向き合い、やりたいことを見つけてくださいね。

▶相談者
はい、そうします!今日はありがとうございました。

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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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