プライベートでの動画編集経験を職務経歴書でアピールしたい【転職相談室】

趣味で始めた動画編集が高く評価され、「これを本業にしたい!」と考えている相談者のSさん。
プライベートでの経験を職務履歴書でどうアピールできるのか、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏がお答えします。
目次
趣味で始めたYouTubeの動画編集経験を生かして、動画編集・映像制作会社に転職したいです(Sさん/26歳/営業)

<相談内容>
新卒で入社した会社では営業として働いていますが、趣味で友人のYouTubeの動画編集をしています。
最近では、制作した動画が評判になって、友人以外の動画編集もプライベートで請け負うようになり、その面白さから、これを本業にしたいと考えるようになりました。
プライベートで培った動画編集経験は職務経歴書に書いてもいいのでしょうか。また、この動画編集経験を活かせる転職先にはどんなところがありますか。
プライベートでの経験を職務経歴書に書くときのポイント
▶アドバイザー
趣味で身につけたノウハウやスキル、人脈を生かしてキャリアチェンジを目指したいということですね。
動画制作や配信スキルに対するニーズは年々高まっているので、業界問わずいろいろな可能性がありそうです。
▶相談者
そうなんですか!知り合い伝手で動画制作や編集を請け負うと、「これは仕事にできるクオリティだよ」「またぜひお願いしたい」などと言ってもらえることが多かったんです。
多少のお世辞も交じっているとは思うのですが、それでも趣味でもある好きなことが仕事になったらうれしいなと漠然と考えていました。
▶アドバイザー
今は営業をされているので、仕事としての動画制作・編集経験はないということですよね。
▶相談者
そうです。あくまでもプライベートですが、YouTubeチャンネルを立ち上げて定期的な配信も行っています。
そうした内容を職務経歴書に書いてもいいのか、書くのならどんな情報を盛り込むべきか、ぜひアドバイスいただきたいです。
▶アドバイザー
仕事としては未経験でも、スキルや実績があれば歓迎したいという企業は少なくないでしょう。
そこで、職務経歴書には、作ってきた動画の内容とその成果、スキルを細かく書いていきましょう。
YouTubeチャンネルがあるのでしたら、その配信内容や登録者数、再生回数のほか、動画編集上の工夫ポイントもまとめましょう。
企画、構成、撮影、編集、サムネイル画像のデザイン、コピーやテロップなどのテキスト作成など、動画制作には幅広いスキルが求められると思いますので、それらをポートフォリオにまとめることをお勧めします。
▶相談者
ポートフォリオというのは、作品集といったものですよね。
▶アドバイザー
そうです。PowerPointなどの資料でまとめるケースもありますが、せっかく動画編集をされていらっしゃるのですから、動画でポートフォリオ作成をすれば、Sさんらしい自己PRになると思います。
また、知り合い伝手に動画制作や編集を請け負うことがあるとおっしゃっていましたが、個人だけではなく企業クライアント向けに作っているものがあれば、それも強い実績になると思います。
▶相談者
知り合いの飲食店や、小さな会社のPR動画などはありますが、そういったものでも大丈夫でしょうか?
▶アドバイザー
いいですね。さまざまなニーズに応じて動画を作れる点も評価につながると思います。
スキル面では、Premiere Pro/After Effectsなどの動画編集ソフトや、Photoshop/illustratorなどのデザインスキル、HTML/CSS/JavaScriptなどのプログラミングスキルもあれば、すべて書いていきましょう。
プライベートでの動画編集経験を活かせる転職先とは
▶相談者
これまでの制作活動をアピールできるんだと、少し自信が出てきました。
転職をするなら映像制作会社や動画編集プロダクションなどかな…と思っていたのですが、ほかにどんな選択肢があるのでしょうか。
▶アドバイザー
転職サイトで「YouTube動画制作」などとキーワード検索をしてみると、さまざまな求人ニーズが出てきます。
おっしゃるように映像制作系の会社をはじめ、広告制作会社や広告代理店、Webマーケティング会社、マーケティングコンサル会社もあります。
ほかに、自社でYouTubeチャンネルを持っている企業や、動画配信に力を入れていきたい企業まで見ていくと、業界問わず多岐にわたります。
BtoC向けサービスを展開する事業会社ではとくにニーズが高く、不動産、ペット関連業、小売、飲食、フィットネス、カー用品、タクシー、食品メーカー、アパレル、通信、美容、コミック、証券会社、EC企業などがあります。
▶相談者
すごいですね。企業PRや広報という観点で、動画制作や編集できる人材が必要ということなのでしょうか。
▶アドバイザー
まさにそうです。実際はYouTubeだけではなく、インスタ、TikTokなどのSNSマーケティング、プロモーションまでを対応していく形が多いと思います。
さらにWebマーケティングに関わるなど、どれほど業務範囲を広げるからは企業次第。その会社に入って何がしたいのか、どう貢献できるのかは、きちんと整理しておくといいでしょう。
▶相談者
確かに、求められる業務範囲とのマッチは大事ですね。
▶アドバイザー
働き方についても、事業会社や映像制作会社で正社員として働きたいのか、フリーランスでさまざまな業界、企業案件に携わる働き方がいいのかは、選択の余地があると思います。
動画編集のスキルは引き続き高めながらも、どうキャリアを築きたいのかを考えていくといいと思います。
▶相談者
そうですね。今日の相談を通じて、思った以上に、仕事として始められるイメージが持てました。
どう働き続けたいのか、またじっくり考えていきます。ありがとうございました!
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