履歴書の「通勤時間」の書き方・ポイント
転職活動では、応募書類として履歴書と職務経歴書の提出を求められるのが一般的です。ここでは履歴書の通勤時間欄について、書き方をご紹介します。
通勤時間は憶測だけで書かずに、あらかじめ通勤時間を調べておき、正確な時間を記載するようにしましょう。
履歴書の通勤時間欄の書き方
履歴書の通勤時間欄は、通勤時間の目安によって通いやすさを確認するだけでなく、通勤手段や希望勤務地の確認にも使われる項目です。正しい時間を記載するとともに、通勤手段や勤務地に希望がある場合は、採用担当者が分かりやすいように補足しておきましょう。
記入する時間は自宅から会社までの片道時間
履歴書に記載する通勤時間は、乗り物に乗っている時間だけでなく、徒歩も含めて自宅から会社までの片道の最速時間を書くのが基本ルールです。つまり、自宅から駅、駅から会社までの徒歩時間、電車やバスを利用した乗車時間をすべて足し合わせた時間が通勤時間となります。
複数の経由方法がある場合は最速の通勤時間を記載するのが一般的ですが、会社によっては一番安い料金の経路を交通費として支給するケースもあるので、速さだけを優先するのは注意が必要。ルートを見比べて、適切な通勤時間を記入しましょう。なお、記入する通勤時間は5分単位。端数は四捨五入します。
交通手段も補足しておく
通勤時間だけでなく、交通手段も補足しておいた方が良いケースもあります。通勤には公共機関を利用するのが基本ですが、「マイカー通勤可」の求人など、募集内容に自家用車の使用が認められており、バスや電車などの公共の交通手段ではなく、自家用車での通勤を希望している場合は、あらかじめ履歴書に記載しておいた方が良いでしょう。また、複数のルートがある場合も、念のため交通手段を記載しておくと具体的です。
勤務地が複数ある場合の書き方
応募する企業に複数の勤務地がある場合は、希望している勤務地までの通勤時間を記入しておきます。その際は、通勤時間の下に「※大手町店に通勤する場合」など、勤務地の補足を入れておくと良いでしょう。
希望勤務地が現在の住まいと距離が離れており、入社が決まったら転居を検討している場合は、その旨を書いておきます。通勤時間欄に書き切れない場合は「本人希望欄」を利用しましょう。
採用に影響が出る通勤時間は?
履歴書の通勤時間欄は、どの程度選考に影響があるのでしょうか。リクナビNEXTが行った採用担当者へのアンケート調査によると、履歴書の通勤時間欄は約67%の採用担当者が「常に確認している」と回答。「場合によっては確認している」という回答も含めると、約96%の採用担当者がチェックする項目となっています。
通勤時間を確認している背景とは
確認する理由も聞いてみたところ、8割以上の方が「距離が遠すぎないか確認している」という回答でした。長距離通勤の場合、「あまりに通勤時間がかかってしまうと本人もしんどいし、会社としても通勤交通費を多く負担することになるし、お互いに良い点は少ないと思うから(不動産・建設系 500~1,000人未満)」という声に代表される、「応募者の通勤負担への配慮」と「企業側のコスト意識」を理由として、通勤時間の確認を行っているようです。
また、「当社では職員の99%が自動車通勤であるが、自動車での長距離通勤は事故や遅刻のリスクもあるため(サービス系 100~300人未満)」といった事故リスク、「家が遠いとそれだけで大変で、嫌になってしまう要因にも繋がるから(その他 50~100人未満)」といった長期雇用への不安も挙げられました。
他には、「事業所勤務の採用になるので、なるべく自宅から通勤時間のかからない事業所を配属先に考えています(その他 3,000~5,000人未満)」や「自動車通勤が主になるため、片道75分を超えそうな方は寮などに入っていただく形をとっている(メーカー系 100~300人未満)」など、配属先や社宅の検討のために通勤時間を確認している企業も。
通勤時間の許容範囲の目安
通勤時間の許容範囲についても質問したところ、採用に影響しない通勤時間の目安は、全体の99%が120分以下に集中。内訳は、「30分以内(4%)」「60分以内(37%)」「90分以内(40%)」「120分以内(18%)」でした。また、許容できる通勤時間の平均は「81分」となっています。
長距離通勤が必要な企業に応募する場合は、企業が抱く「長く働けるのか」「負担が大きいのでは」などの不安に応えるために、「負担にならない理由」や「引っ越しの検討」など、前向きな姿勢があることを伝えましょう。
●「リクナビNEXT 採用実態調査」 実施期間:2017年5月23日~5月26日 調査機関:楽天リサーチ 調査対象:直近一年間に正社員の中途採用に携わった従業員50名以上の企業の採用担当者300名
記事作成日:2017年5月20日
EDIT:リクナビNEXT編集部 ILLUST:二村大輔
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