履歴書と職務経歴書における「特記事項」の書き方【例文付き】
履歴書や職務経歴書の「特記事項」には何を書けばいいのでしょうか。「空欄にするのは避けた方がいいの?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
特記事項の書き方について、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が例文を交えて解説します。
履歴書と職務経歴書における「特記事項」とは?
特記事項とは、履歴書や職務経歴書に「特別に記載しておくべき事項」のことです。転居予定のある場合や持病をお持ちの方など、事前に企業側に伝えておきたいことを記載します。書式によっては「本人希望記入欄」や「通信欄」と書かれていることがありますが、書く内容に違いはありません。
特記事項の書き方【例文付き】
持病や治療中の病気がある場合
持病をお持ちの方や定期的に検診が必要な方は、入社後、業務に支障がでないよう、特記事項欄に記載しておくことをおすすめします。
持病の定期検診のため、3ヶ月に一度、午後休暇を希望いたします。薬を服用しているため、業務に支障はございません。
転職回数が多い場合
転職回数が多い場合、面接担当者からすると「次もすぐに退職してしまわないか?」と不安に感じてしまうことがあります。転職歴が気になる方は、ネガティブな印象を持たれないよう、転職理由について記載しておくといいでしょう。
これまで3度、転職を経験しています。グローバルに活躍できる会計士を目指し、1社目ではファイナンスの知識を磨きながら監査業務を担当しました。2社目は外資系企業で英語を使用しながら実務経験を積み、現職では監査法人にてコンサルティング業務に従事しております。
ブランクがある場合
職務経歴にブランクがある場合、「選考に不利になるのでは?」と不安になる方もいらっしゃるかと思います。そのような場合は、ブランク期間をどのように過ごしていたか記載しておくといいでしょう。
年齢的な問題から未経験でエントリー可能なポストがなかなか見つからず、●年●月~●年●月までの期間は転職活動に専念しておりました。
転居予定の場合
現住所から勤務地が離れている方は、通勤に関して懸念される場合があります。転居予定のある方は、その旨を記載しておきましょう。
現在は●●県に在住しておりますが、▲▲月に都内へ転居予定です。自宅から貴社まで通勤時間が30分ほどとなります。
転居する意思がある場合
現住所から勤務地が離れており、内定後、転職先に合わせて転居先を決めたい場合は、その旨を伝えておきましょう。
現在は●●県に在住しておりますが、採用となりました際には、貴社の通勤圏内へ転居を予定しております。
転勤できない事情がある場合
転勤の可能性がある企業へ応募する場合、やむを得ない事情で転居できない場合は、事前にその旨を伝えておきましょう。
両親の介護が必要なため、恐れ入りますが、当面は転勤ができない状況です。
入社日に制約がある場合
進行中のプロジェクトや引き継ぎ作業ですぐに入社することが難しい場合は、内定後、いつから勤務可能なのか記載をしておきましょう。
担当プロジェクトの関係上、入社は●月●日以降を希望いたします。(●月●日現職を退職予定)
在籍期間が短い場合
会社都合など、やむを得ない事情で短期離職された場合は、特記事項欄にその旨を記載しておくといいでしょう。
事業売却により、入社時に想定していた業務内容から大幅に担当業務が変更となり、やむを得ず短期間での退職をしております。
資格を取得予定の場合
職種によっては資格の取得がアピールポイントになることがあります。選考の時点で未取得の場合でも、勉強中の方や、合格したがまだ証明書が発行されていないといった場合には、その旨を記載しておくといいでしょう。
●●(資格名)の取得を目指し、現在勉強中です。▲▲月の受験を予定しております。
学校を中途退学している場合
学校を中途退学された場合、企業によっては「継続性がない」とネガティブに捉えられてしまうこともあるため、どのような理由でそのような選択をしたのかわかるよう記載しておくといいでしょう。
また、大学に入学した事実と、やむを得ず退学した理由がわかれば、「大卒同等」として大卒以上を選考基準にしている企業から選考対象とみなされる場合もあります。
家庭環境の変化により、経済的に通学し続けることが難しくなったため、●●大学を中途退学いたしました。
地毛申告をしておきたい場合
記事をご覧になっている方の中には、生まれつき髪色が明るい方もいらっしゃるかと思います。転職のために黒く染めなおす必要はありませんが、不安な方は地毛であることを一言明記しておくといいでしょう。
顔写真の髪色は手を加えていない地毛の状態となります。
特記事項を書くときのポイント
特記事項は簡潔に記載するのがポイントです。待遇面といった希望条件を記載する場合は最低限にとどめ、「あれこれ要望の多い方なのでは?」とマイナスな印象を与えてしまわないよう注意しましょう。
また、記載事項がない場合は、空欄にするのではなく「貴社規定に従います。」と記載しておくのが一般的です。
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