転職面接での逆質問リスト│人事の好感度を上げる質問例

面接では、多くのケースで「何か質問はありますか?」と聞かれます。
いわゆる逆質問と呼ばれるこのやり取りを通じて、企業側は応募者の意欲やポテンシャルを見極めようとします。
そのため、どんな質問をするかあらかじめ考えておくことも必要です。
この記事では、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が、逆質問の例やNGパターンを紹介します。
逆質問の時間をアピールの場に変えたい方は、参考にしてください。
目次
入社意欲をアピールする逆質問リスト
「入社意欲が伝わるような逆質問」をまとめました。題材ごとに分けています。
逆質問 | 逆質問の意図 |
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御社の最も魅力と感じる部分はどういったものだとお感じですか? | 社員視点のリアルな魅力を知り、企業理解と志望動機の裏付けを深める |
ご家族や友人に自社のことを一言で説明するとしたらどのように説明しますか? | 抽象的なイメージでなく“人の言葉”で会社像を掴み、自分との相性を確認する |
この業界の中で御社が担っているポジションや独自性について、どのように捉えておられますか? | 業界全体や企業への理解を深めると同時に、興味関心度が高いことを示す |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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最近の御社の中で(MVV:ミッション・ビジョン・バリューの)バリューが発揮されたなと感じられたシーンや人を教えてください | MVVが現場でどのように根付いているかを具体的に知り、自分もその価値観のもとで働きたいという姿勢を伝える |
御社が大切にされているカルチャーについて、最も現れていると感じる制度や取り組みを教えてください。 | 企業文化や価値観を制度面から具体的に理解し、自分もそのカルチャーの中で活躍したいという姿勢を伝える |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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中長期的なビジョンの中で、今後注力したいと考えている領域について伺えますか? | 企業の成長方針や注力領域を理解したいというスタンスを示し、貢献意欲を伝える |
御社が◯年から大きく成長された背景や、その後の組織風土の変化について教えていただけますか? | 成長の経緯や組織風土の変化を理解したうえで自分もその一員として貢献したい、というスタンスを示す |
御社がベンチマークとしている企業や事業があれば教えてください。私自身も業界分析を進めている中で、理解を深めたいと考えています。 | 自分なりの企業分析視点を示しつつ、他社との比較や業界構造の理解を深める |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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入社後、まず何に期待されているかを伺えますか? | 初期ミッションを明確にし、入社後のギャップを防ぎつつ意欲を伝える |
入社後、最初の1年でどのような成果が求められるか、目安があれば教えてください。 | 期待役割と目標水準を事前に把握することで、早期戦力化への意欲を示す |
御社で長く働かれている方に共通する特徴はありますか? | 自分も長く働いていきたいという思いを前提に、活躍・定着している人の特徴から、自身との相性や働き方をイメージする |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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◯年の御社の歴史の中で、ピンチと言えるような場面が何度かあったのではないかと思いますが、それをどのように乗り切ったか教えていただけますか? | 過去のトラブル対応を通じて企業の価値観や判断軸への理解を深め、自分もそうした場面で貢献したいという意欲を伝える |
面接で最も重視される要素のひとつが「志望度(意欲の高さ)」です。
企業の価値観や将来性に共感していること、入社後の貢献意欲があることを伝えるには、実は、逆質問タイムこそが絶好のチャンスになります。
企業分析の結果も伝えながら、「会社の魅力はどこにあると感じているのか」「成長の原動力は何か」など、企業理解と熱意の両方が伝わる質問を用意しておくと入社後のミスマッチ防止にもつながります。
自分の強みや長所をアピールする逆質問リスト
「自分の強み・長所をアピールするための逆質問」をまとめました。題材ごとに分けています。
逆質問 | 逆質問の意図 |
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(面接担当者)さんが、どのような場面で部下を褒めるのか、最近の具体例があれば教えてください。 もし、自分の強みである◯◯のような姿勢が評価されている場面があれば、ぜひ参考にさせていただきたいです。 | 自分の強みや仕事への向き合い方が、評価される行動と一致しているかを確認し、活躍できる可能性を伝える |
これまで◯◯のスキルを活かして業務に取り組んできました。御社の業務で特に重視されているスキルや能力について、教えていただけますか? | 自身のスキルや強みとの接点を探りつつ、企業が重視する力を理解し、マッチ度を確かめる |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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私の強みは◯◯だと思っています。御社で活躍されている方の中で、同じようなスキルや経験を持つ方はいらっしゃいますか?その方がどのように貢献されているのか伺いたいです。 | 同じような強みを持つ社員の活躍例を聞くことで、自分がどう活躍できるかをイメージし、アピールにつなげる |
私は◯◯のような強みを活かして周囲と連携してきた経験があります。御社ではチーム内でどのように強みを活かし合っているか、印象に残っている事例があれば教えてください。 | 自分の強みがチーム内でどう活かせそうかを探り、貢献イメージを伝える |
新しい環境でも自分の強み◯◯を早く発揮できるよう準備したいのですが、御社で早期に活躍している方に共通する行動やスタンスがあれば伺いたいです。 | 入社後の活躍イメージを持ち、早期貢献への意欲を示す |
御社の業務に近い部分で◯◯の経験があります。そうした経験が活かされている業務があれば教えてください。 | 経験の再現性があるかを確認し、即戦力としての接点を探る |
私は◯◯に関心があり、前職でも実務と並行して学びながら取り組みました。御社でその領域に携わる場合、どのような視点やアプローチが重視されるのでしょうか? | 自分が学んできた領域や取り組み姿勢が企業の価値観や仕事の進め方と合致するかを確認し、強みとしてアピールする |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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◯◯に携わっていた経験があるのですが、御社で活かせる場面があれば伺いたいです。 | 自分の経験が応用可能であることを伝え、即戦力としての強みを示す |
私の過去の実績について、御社の環境ではどのような活かし方ができそうでしょうか? | 実績の活用可能性を企業視点で確かめながら、自身の強みを印象づける |
私はこれまで◯◯のような環境で成果を出してきました。御社で同様の力が活かせそうな業務はありますか? | 自分の強みが似た環境でも成果につながることを示し、活躍可能性をアピールする |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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自分なりに〇〇戦略を考えてきたので、それに対するフィードバックをいただけませんか? | 企業研究と提案力をアピールしつつ、業務理解も深める |
逆質問のやり取りを利用しながら、自分の強み・長所をアピールすることができます。
これまでの経験やスキルをどう活かせるかを軸に質問を組み立てると、面接官に「入社後に活躍できそう」と感じてもらいやすくなります。
また、質問の中に自身の強みや興味のある領域を織り込むことで、ただの確認ではなく「自分ごと」として捉えている姿勢を示すことができます。
労働条件を上手く聞き出す逆質問リスト
聞く際には注意が必要な「労働条件にまつわる逆質問」をまとめました。題材ごとに分けています。
逆質問 | 逆質問の意図 |
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業務を円滑に進めるうえで、どのようなメンバーと連携していくのかを把握したいのですが、チームの構成や雰囲気について教えていただけますか? | 職場の雰囲気やチーム体制を理解し、適応できるよう準備をする |
仕事の進め方やスケジューリングのイメージを持っておきたいのですが、月ごとの業務量や繁忙期の特徴について伺えますか? | 業務負荷やタイミングを知り、どんな働き方になるかイメージしたい |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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業務のパフォーマンスを最大化する働き方を検討したく、リモートと出社のバランスや活用状況について教えていただけますか? | 自分が希望する、あるいはパフォーマンスを発揮する働き方ができるか確認する |
業務に柔軟に対応したいと考えています。突発的な対応や休日稼働が必要になるケースについて、あらかじめ理解を深めておきたいです。 | 働き方の実態を事前に確認し、柔軟に備える姿勢を見せる |
副業・兼業やキャリアブレイクなど、多様な働き方を支援する制度があると拝見しました。実際に現場ではどのように活用されているか教えていただけますか? | 制度の“有無”ではなく“活用実態”を尋ねることで、職場の柔軟性や風土を具体的に把握する |
逆質問 | 逆質問の意図 |
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成果をきちんと評価してもらえる環境で成長していきたいと考えています。評価制度や昇進の基準についてお伺いしてもよろしいでしょうか? | キャリア形成に向けた制度への理解と意欲のアピールをする |
キャリアを長く築いていくうえで、異動や転勤の可能性も踏まえて考えたいのですが、その点について考え方や実績を教えていただけますか? | 将来の働き方を見通すために異動・転勤の運用を理解する |
将来的なキャリア形成を見据えるうえで、年齢ごとの年収の目安や評価のされ方について教えていただけますか? | キャリアの見通しを持ち、長期的な視点で職場を選びたい意向を示す |
働く環境や制度についての質問は、入社後のギャップを防ぐためにも欠かせません。
ただし、聞き方によっては「条件ばかり気にして、自分本位」と受け取られる可能性があるため、注意が必要です。
ポイントは、「自分のパフォーマンスを最大限に発揮するために確認したい」という姿勢を見せること。
たとえば、働き方や業務量について質問する際に、「中長期的に成果を出し続けたいと考えているので」といったひと言を添えるだけで、ポジティブな印象になります。
▼質問例
NG:月の平均残業時間はどれくらいですか?
OK:安定して成果を出すためにも働き方を具体的に把握したいのですが、月の平均的な業務ボリュームを伺ってもよろしいでしょうか?
逆質問を準備する際のポイント
逆質問は「何を聞くか」だけでなく、「どう聞くか」も大切です。
ここでは、逆質問を考える上で意識しておきたいポイントを解説します。
調べたらすぐに分かることは尋ねない
会社のWebサイトや求人票に記載されている内容をそのまま質問するのはNGです。
「調べていない=志望度が低い」と受け取られる恐れがあります。
例えば、「事業内容を教えてください」や「御社の強みは何ですか?」といった質問は、企業研究不足と思われてしまいます。
公になっている情報だけでは掴みきれない、“中の人”ならではの情報にフォーカスしましょう。
待遇や福利厚生の質問に偏らないように気をつける
労働条件は重要ですが、そればかり質問すると「条件でしか選んでいない」と思われるリスクがあります。
特に一次・二次面接では、志望動機や活躍意欲に関する質問とバランスを取ることが大切です。
先述の通り、福利厚生や年収の話をする場合は、あくまで業務の延長線上で自然に尋ねるよう工夫しましょう。
事前に言語化して抽象的な質問を避ける
「社風ってどんな感じですか?」などの漠然とした質問は、答える側が困ってしまいます。
会話の広がりも期待できず、良い評価にはつながりません。
逆質問の準備をする際は、自分の関心ごとや不安、そして企業の要望を照らし合わせながら質問を組み立てましょう。
「私は部門を横断して動く “つなぎ役”にもやりがいを感じているのですが、御社では部署間のコミュニケーションはどのように行われていますか?」などと深掘りするような聞き方にすると、採用担当者も答えやすくなります。
また、自己PRや職務経歴書に記載した内容と整合性がとれているかも確認してください。
職種に焦点を当てた逆質問も意識するとよい
逆質問は「その会社」に対してだけでなく、「その職種」ならではの特徴を捉えることも大切です。
特に未経験転職の場合、職種理解が浅いとミスマッチが起きやすくなるため、業務のスタイルや成果の出し方についても積極的に確認しましょう。
例えば営業職であれば、新規開拓営業か既存顧客対応か、法人か個人か、提案スタイルかルート営業かなど、スタイルの違いで求められる力も変わります。
自分の経験を踏まえて、具体的にどんな力が評価されるのかを尋ねるといいでしょう。
一次面接・二次面接・最終面接別逆質問リスト
面接はフェーズごとに目的や評価のポイントが異なります。
そのため、逆質問を準備する際も「どの段階で、どの立場の面接担当者に、何を聞くか」を意識したいところです。
このタイミングで適切な質問ができれば、「この応募者は期待できそうだな」といったプラスの評価や、企業理解や入社後のミスマッチ防止にもつながります。
ここでは、一次・二次・最終の面接フェーズごとに、どのような質問がふさわしいかを紹介します。
一次面接の面接担当者に聞きたい逆質問
• 私の強みは◯◯ですが、御社で活躍されている方にも共通する特徴があれば伺いたいです。 • 公式サイトでは◯◯という印象を受けたのですが、実際の社内の雰囲気と近い部分・違う部分があれば教えていただけますか? • 私自身も早く馴染んで力を発揮したいと考えているのですが、中途入社の方が早期に馴染むために工夫されていることがあれば伺いたいです。 • 私は部署間で連携を取りながら動く仕事にやりがいを感じてきました。御社では、部署間のコミュニケーションはどのように行われていますか? • オンとオフを切り替えて集中するタイプなので、リモートワークやフレックス制度の実施状況についてお伺いしてもよろしいでしょうか? • 入社後のキャリアのイメージを持っておきたいと思っているのですが、職種や年次によってどのようなキャリアパスが用意されていますか? • 私は目標に対してこまめに進捗を振り返ることを大切にしているのですが、御社の評価制度ではどのような形で目標設定や振り返りが行われていますか? • 入社後に目指す姿をイメージしておきたく、中途入社された方が最近どのように活躍されているか、具体例があれば教えてください。 • 前職では中途入社者のフォローを手厚くすることで定着率が高まりました。御社でも入社後のフォロー面談などは実施されていますか? • 私は今後◯◯のようなスキルを高めたいと考えているのですが、御社ではどのような人材育成の取り組みに注力されているか伺えますか? |
一次面接では、主に人事担当者が面接を担当し、企業全体の方針や制度、カルチャーとの相性を確かめる場になります。
そのため、「会社の雰囲気に合う人かどうか」「制度を活かして活躍できそうか」といった観点から質問を受けることが想定されます。
企業風土・働き方・人事制度などに対する“全社的な視点”に加え、自分自身の強みや志向性と照らし合わせた逆質問を用意しておく。 ⇒「なぜこの会社で働きたいのか」がより伝わりやすくなる。 |
二次面接の面接担当者に聞きたい逆質問
• 自分の立ち位置をイメージしたいのですが、配属予定のチームはどのような体制で、役割分担はどのような形でしょうか? • 御社の営業では、外部の制作会社との打ち合わせも多いのではないかと想像しているのですが、1日の業務の流れや1週間のリズムについて教えていただけますか? • 私自身も課題を整理しながら仕事を進めてきた経験があるのですが、今のチームで直面している課題や、乗り越えたい壁があれば教えてください。 • これまでの経験を活かして早く貢献したいと考えているのですが、入社後すぐに想定されている業務内容について教えていただけますか? • 私はこれまで◯◯を強みに働いてきましたが、このポジションで特に重視されるスキルや動き方があれば教えていただけますか? • 他部門との連携が多い職場かと思いますが、具体的にはどの部署とどのような連携があるのか、頻度なども含めて教えていただけますか? • 前職では新しい提案があまり受け入れられにくい環境だったのですが、御社では改善提案やアイデアをどのように受け止めてもらえる文化でしょうか? • 入社後にスムーズにキャッチアップできるよう、業務で使うツールやシステムの種類を事前に把握しておきたいのですが、教えていただけますか? • なるべく早く馴染んで力を発揮したいと考えているのですが、入社までに勉強しておいた方がよいことがあれば教えてください。例えば◯◯などを少し復習しておくと良いなどあれば嬉しいです。 • 前職はややドライな関係性だったのですが、御社では直属の上司やチームメンバーとどのような距離感・コミュニケーションの取り方が一般的ですか? |
二次面接では、配属予定の部門責任者や現場の管理職が面接担当者となることが一般的です。
このフェーズでは、実際の仕事内容や業務フロー、チーム体制についての理解を深めることが目的となります。
・入社後の業務イメージや期待される役割、周囲との関わり方などを深掘りする形で尋ねる。 ⇒「自分がその職場でどう貢献できるか」について、真剣に考える姿勢を示すことができる。 ・現場の課題や進め方に関心を持っていることがわかる逆質問にする。 ⇒自分の強みや経験を現場にどう活かせそうか、“自分ごと”として捉えていると感じてもらうチャンスに。 |
最終面接の面接担当者に聞きたい逆質問
• 私自身は◯◯領域での変化が加速すると考えていますが、今後3〜5年の間で御社が最も注力すべき分野はどこだとお考えですか? • 業界全体の再編が進む中で、御社が今後取ろうとしている戦略の方向性についてお考えを伺えますか?私自身も◯◯の経験を活かして貢献したいと考えています。 • 御社の◯◯(商品名)は、◯◯という理由から以前から注目しておりました。開発や展開において、経営視点ではどのような狙いや判断があったのでしょうか? • A社やB社と比較した際に、御社が最も意識している差別化ポイントはどこにあるとお考えですか?私自身は◯◯の強みがあると感じております。 • 今回の採用で、どういった新しい視点や力を期待されているかを伺えますか?私は◯◯の経験があるため、そこで貢献できればと考えています。 • 業界変化のスピードが早まる中、組織として変革を進める際に、経営目線で特に壁になりやすい点は何だとお考えですか?(例:人材育成・意識改革など) • これまでの経営の中で、最も難しかった意思決定やチャレンジは何でしたか?それをどのように乗り越えられたのか、背景も含めて伺えればと思います。 • 非常に優秀な方々が多いと面接を通じて感じておりますが、あえて挙げるなら「もっとこういう姿勢で働いてほしい」と思われる点があれば伺えますか? • 私はマネジメントにも関心があり、将来的にはリーダーシップも磨いていきたいと考えています。御社ではリーダー育成にどのようなアプローチをされていますか? • 今後の御社の発展において、「技術・人・市場」のいずれを最も重視されていますか?すべて重要かと思いますが、特に面接担当者ご自身として注目されている要素があれば教えてください。 |
最終面接では、経営層や役員が面接担当者を務めることが多く、企業の将来像や戦略に対する共感・理解、そして長期的な視点を持った上で自らの役割を考えられるかどうかが重視されます。
・会社のビジョンや事業の方向性、注力領域などについて自分の見立てを交えながら質問する。 ⇒企業理解の深さや意欲の高さをより示すことができる。 ・「自分の経験がこの領域でどう活かせるか」といった視点を盛り込む(抽象的な聞き方にならないよう注意)。 ⇒主体性や戦略的思考を具体的にイメージしてもらいやすくなる。 |
面接でのNG逆質問例と避けるためのポイント
逆質問は、自分の意欲や企業理解を伝える大切な場面ですが、聞き方や内容によっては逆効果になることもあります。
以下の言い換え例を参考に、NG逆質問をしてしまわないよう気をつけましょう。
面接でのNG逆質問例と言い換え例
NG逆質問例 | 言い換え例 |
御社では定時で帰れますか? (働く意欲や柔軟性が低そうに映る) | 繁忙期や通常時の勤務時間の傾向を教えていただけますか? |
有給は好きなタイミングで自由に取れますか?/有給休暇はどのくらい取れますか? (自分都合を優先する姿勢に見える) | 有給休暇の取得状況や運用ルールについて教えていただけますか? |
ボーナスはどのくらいですか? (報酬への関心が先行していて、働く目的が不明確に見える) | 評価制度と報酬の連動について教えていただけますか? |
昇進・昇給はどのくらいの頻度でありますか? (見返りばかり気にしている印象を与える) | 昇進・昇給に関する基準や評価制度について伺えますか? |
どんな人が評価されますか? (質問が漠然としており、理解の浅さやアバウトな印象を与える) | 活躍している社員の特徴や共通点を教えていただけますか? |
仕事は忙しいですか?/残業って多いんですか? (消極的・受け身な姿勢に見える) | 繁忙期の業務量や働き方について教えていただけますか? |
転勤は絶対にありませんか? (柔軟性がない・企業都合に対応できなさそうに映る) | 配属や異動の可能性についてお聞きしてもよろしいでしょうか? |
私の経歴で内定を出した人は今までにいますか? (自信がなく、他人頼みな印象を与える) | 私の経験やスキルは、御社でどのように活かせそうでしょうか? |
この会社に入るメリットは何ですか? (志望動機が不明確で、受け身の姿勢に見える) | 社員の方々がやりがいや魅力に感じている点について伺えますか? |
入社後に合わなかった場合、異動や退職はすぐできますか? (入社前から辞める前提に聞こえ、意欲が疑われる) | キャリアパスや配属の柔軟性についてお聞きしてもよろしいでしょうか? |
御社の売り・強みは何ですか? (企業研究不足が露呈しやすい) | 御社の強みをどのようにお客様に提供しているか教えていただけますか? |
未経験でも大丈夫ですか?/異業種からの転職でも問題ありませんか? (消極的・準備不足に見える) | 私のスキルや経験は、このポジションでどのように活かせそうでしょうか? |
御社ではどのような成長ができそうですか? (漠然としすぎていて、主体性が感じられない) | 入社後に身につけられるスキルや経験について具体的に教えていただけますか? |
(逆質問はあるかと問われて)「ありません」と答える (企業への興味・関心がないと思われる) | ─ |
NG逆質問を避けるには<ポイントまとめ>
▶雑談レベルの話題に踏み込みすぎない 面接の冒頭で趣味や休日の話で盛り上がったからといって、最後の逆質問で「○○がご趣味なんですね!普段どんな場所に行かれるんですか?」などと掘り下げるのはNGです。 アイスブレイクはあくまで緊張をほぐすための雑談。逆質問では、仕事や企業に関する内容に切り替えましょう。 ▶ネガティブな話題は配慮を添えて 口コミの悪評や業績の停滞など、企業にとって答えにくい質問をする場合は、枕詞を入れる、やんわり聞くなどの工夫を忘れずに。 たとえば、「もし差し支えなければ」「あくまで外部情報ベースの理解なのですが」などの前置きを添えると、角が立ちにくくなります。 ▶ “あるある質問”だけでは印象が弱い 「活躍する人の共通点は?」「入社前に読むべき本は?」といったテンプレート的な質問だけに終始すると、個性が伝わりません。 自分の経験や志向に絡めた質問を組み合わせることで、意欲や理解度がより伝わりやすくなります。 ▶質問は3個程度にとどめる 意欲を伝えたいからといって、逆質問を5個も10個も用意して聞くのは逆効果になる可能性も。時間オーバーを招くほか、「まとめる力がなさそうだな…」と思われてしまうこともあります。 面接担当者の反応や面接の経過時間を意識しながら、優先度の高い質問から1~2個に絞りましょう。 ▶過度な企業理解アピールや自己PRに注意 逆質問の場面で企業理解の深さや自分の強みをアピールすることは必要です。 しかし、公式サイトの文言をそのままダラダラと語るようであったり、自分語りが過ぎる内容になっていたりすると、「実は表面的な企業理解しかしていないな」「自己PRが押しつけがましい」といった印象を与えてしまいます。 質問を準備する際は、「企業側が答えやすい質問」かつ「自分の視点や経験を簡潔に織り交ぜた質問」になっているか確認してください。 |
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