転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載!

未経験だが、ものづくりに携わりたい【転職相談室】

研修を受ける若手社会人たち

無形商材を扱う営業職ながら、「ものづくり」への憧れがある相談者。

ものづくりに携われる業界・領域、未経験からでも挑戦できる仕事はあるのかという疑問に、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

未経験ですが、ものづくりに携わる仕事につきたいです(Yさん/営業/24歳)

相談者
相談者

【相談内容】
自分たちで価値を生み出す面白さに惹かれて新卒で広告会社に入り、営業を2年経験しています。
担当している顧客はメーカー企業が多く、「ものづくり」を行う現場の人と接するうちに、具体的な“もの”がある有形商材に魅力を感じるようになりました。見せ方を試行錯誤する広告という仕事よりも、納得のいく商品そのものを作る仕事のほうが、やりがいがありそうだと感じています。
未経験でも、ものづくりに携われるような仕事に転職することは可能ですか?また、転職先としてどんな選択肢があるのでしょうか?

たった3分、あなたの適職は?

かんたん適職診断

「ものづくり」にはどんな仕事がある?

▶アドバイザー
無形商材を“売る”仕事から、有形商材を“作る”仕事へチャレンジしたいということですね。

▶相談者
そうです。営業をしていると、「本当はもっと違う商品のほうが、お客様のためになるのではないか」ともやもやすることがあります。

もともと、子どもの頃から手を動かして工作することが好きだったので、魅力を伝える側ではなく、作る側として魅力的な商品づくりに携わる仕事のほうが、やりがいを感じて、仕事に熱中できるのではないかとも思っています。

▶アドバイザー
具体的な領域や、手掛けたいもののイメージはありますか。

▶相談者
恥ずかしながら、具体的なイメージはまだ描けていません。そもそも世の中にはどんなものづくりの仕事があるのか、まったくの未経験から挑戦できるものなのか、基本的なところから教えていただきたいです。

▶アドバイザー
なるほど。ではまず、「ものづくりの仕事」を5つの領域に分けて見ていきましょう。まずは、①企画系領域です。商品企画、商品開発職があり、これはイメージしやすいのではないでしょうか。

▶相談者
そうですね、これはすごくイメージがつきます。

▶アドバイザー
②クリエイティブ系領域には、アパレル、ファッション、インテリア、プロダクトデザイン関係の会社があります。職種としては、ファッションデザイナー、テキスタイル、アクセサリー、パタンナー、縫製、プロダクトデザイナーがあるでしょう。

▶相談者
広告を作っていると、クリエイティブな職種の方と協働することもあるので、これもイメージはつきますね。ただ、すごくセンスが必要な仕事というイメージがあるので、自分には少しハードルが高いかもしれません。

▶アドバイザー
③素材、化学、食品、医薬品の領域でしたら、研究、生産技術、生産管理、品質管管理品質保証などものづくりの土台となる職種から、テクニカルサポートやセールスエンジニア、特許、調査も、広く商品に携わる仕事もあります。

▶相談者
なるほど。この領域と職種については、これまで想像したことがありませんでした。確かに、立派なものづくりの仕事ですよね。

▶アドバイザー
④建築土木領域にもさまざまなものづくりの仕事があります。設計、製図CADオペレーター、積算の仕事は、完成イメージから逆算して図面を作る仕事です。

それに基づいて、物理的な建築物を作っていく際に、施工管理、設備、環境保全(メンテナンス)の仕事が必要です。研究開発、技術開発(生産技術、生産管理、構造解析、品質保証など)や、特許、調査も、建築土木のものづくりにおいて欠かせません。

▶相談者
この領域も、ものづくりとしてはイメージがつけやすいですが、実際の職種まではイメージできていませんでした。知識は必要そうですが、完成イメージから逆算して図面を作るというのは広告に一部考え方が通じるところもありそうですね。

▶アドバイザー
さらに⑤技能工といって、実際に手を動かす職人の仕事も数多くあります。

  • 建築土木大工解体工
  • 溶接、左官、外装、内装
  • 整備メカニック
  • NC旋盤工、印刷オペレーター
  • 工場の生産製造(輸送機器、家電、電子機器、食品、化粧品、医薬品、アパレル、ファッション)
  • 陶芸、染め物、伝統工芸などの職人
  • シェフ、パティシエ

が挙げられるでしょう。

▶相談者
うーん。やはり、「ものづくり」と一言で言っても、分野ごとにかなり幅広いんですね。

▶アドバイザー
そうです。ものづくりエンジニアとなれば、その職種の幅はさらに広がります。

  • 機械・機構設計・金型設計、回路システム設計、半導体設計、制御設計
  • 生産技術、プロセス開発
  • 品質管理、品質保証、生産管理、製造管理
  • セールスエンジニア、フィールドアプリケーションエンジニア
  • サポートエンジニア、サービスエンジニア
  • 研究特許テクニカルマーケティング
  • 評価検査実験

    など、商品に携わるフェーズごとにさまざまです。

    ▶相談者
    「ものづくり=商品開発」という漠然としたイメージしか持っていませんでした。こだわりを持ってものを作る人って素敵だな…という憧れが先行していましたが、きちんとやりたいことを絞っていかなければダメですね。

    8,568通り、あなたはどのタイプ?

    グッドポイント診断

    どの「工程」のものづくりに関わりたいかも大切

    ▶アドバイザー
    ものづくりに、どの「工程」で携わりたいか、という観点も大切です。それによって転職難易度も変わってくるでしょう。

    例えば、市場調査やマーケティングをして「どんなものが売れるか、どうやったら売れるか」を考える仕事や、企画やコンセプト立案など「どんな商品を作るのか」を考える仕事も、ものづくりの一環と言えます。

    ただし、募集人数が少なく、人気の高い職種ゆえに難易度が高い可能性があります。

    ▶相談者
    残念ながら実際の製作スキルがないので、こういった考える職種の方が働くイメージはつけやすいのですが、実際に転職するのは狭き門なんでしょうね。

    ▶アドバイザー
    そうですね。「実際に」手を動かして作る仕事は、専門学校に通ってスキルを身に付けるなど一定の学習期間が必要です。

    ただし、スキルがあれば転職はしやすいので、自分への投資として、学ぶ時間を作るのも一つの選択肢になるでしょう。

    また、品質管理など「きちんと作れているか」をチェックする仕事は、業務の中で覚えられることも多く、比較的未経験でもなりやすいといえます。

    ▶相談者
    なるほど。営業からの未経験転職で、スキルもないとなると、やはり選択肢は限られますよね。「ものづくり」に関わるという希望を実現するためには、どう考えていけばでしょうか。

    ▶アドバイザー
    Yさんの場合、次の3つの軸で考えてみてはどうでしょう。

    1つが「営業経験スキルを活かせる方向性で考える」ことです。セールスエンジニア、テクニカルサポートなどの仕事は、ものづくりの知識、商品そのものの理解をベースにお客様に価値提案する仕事。営業スキルは役立つと思います。

    ただ、“作る”仕事がしたいとおっしゃっているので、希望からは少しそれてしまうかもしれません。

    ▶相談者
    確かに、一番転職はしやすそうです。でも、当初の希望とは少し違うかなぁ…。

    ▶アドバイザー
    そこで、2つ目の軸が「未経験歓迎で探す」ことです。

    未経験歓迎、第二新卒募集などの条件があるところを見ていきましょう。第二新卒の総合職採用のポジションで、Yさんが入りやすい営業や販売で入社してから職種を変えていくという中長期的なキャリアステップもあると思います。

    職人を育てる研修体制や、未経験採用の先行事例がある企業、製造現場へ正社員派遣をしている企業などを選ぶのもいいでしょう。

    ▶相談者
    なるほど。徐々にステップアップしていって、希望を叶えるということですね。

    ▶アドバイザー
    3つ目の軸として、「雇用形態や年収などの幅を広げる」やり方もあります。

    ただ、「この伝統工芸の職人になりたい!」「あの職人(師匠)のもとで学びたい!」などといった、特定領域への強い思いがある場合を除いて、長いキャリア形成を考えるとリスクとなる可能性もあるでしょう。

    ▶相談者
    そうですね。今はまだ、具体的な方針が定まっていないので、「未経験歓迎で探す」ところから情報収集をしていくのが現実的なのかなと思いました。

    RECRUIT AGENT

    転職支援実績NO.1

    専門のキャリアアドバイザーと
    転職のお悩みを解決しましょう

    非公開求人のご紹介も可能です

    転職・キャリアの相談

    求人・転職市場データがわかる

    応募書類のアドバイスをもらう

    登録はこちらから 無料

    ※ 厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2023年度実績を自社集計)2024年5月時点

    未経験からものづくりに携わるために転職するときの注意点

    ▶相談者
    今後、実際に転職するとなったときに、どんな注意点があるでしょうか。

    ▶アドバイザー
    せっかく、ものづくりに携わるのならば…と、好きなことや興味があることで分野を絞りがちですが、絞れば絞るほど転職難易度は上がります。

    未経験転職なので、まずは広い意味でのものづくりに関わり、階段を上がるようにして理想のキャリアに近づいていくのがいいのではないでしょうか。

    ▶相談者
    おっしゃる通りですね。他にも何かありますか?

    ▶アドバイザー
    無形商材を扱う企業よりも、変化対応力やスピード感が遅いと感じることがあるかもしれません。ものづくりの分野は、安全性や品質管理が最優先になるため、会社としての意思決定に慎重な傾向があります。

    他にも、量産体制を作るために設備投資が必要なので、変化や挑戦をしづらいケースもあります。現職との違いにギャップを感じる可能性もあるので、事前に背景にあるビジネスモデルの成り立ちを理解しておくことをオススメします。

    ▶相談者
    良い面だけではなく、実際の現場や風土も理解した上で転職を決めることが大事ということですね。アドバイスありがとうございます。

    まずは、ものづくりに携わる仕事内容を整理して、自分がどんな働き方をしたいのか改めて考えていきたいと思います。

    記事作成日:2023年7月14日 WRITER:田中瑠子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
    転職・求人 トップ > 転職成功ノウハウ > 転職相談室 > 未経験だが、ものづくりに携わりたい【転職相談室】

    ※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

    8,568通り、あなたはどのタイプ?

    グッドポイント診断で、あなたの隠れた強みを診断してみましょう。

    診断結果は8,568通り。あなたはどのタイプ?

    リクナビNEXTで応募書類を自動作成

    レジュメをカンタンに作成

    履歴書と職務経歴書を作成するのが面倒な方は、リクナビNEXTにレジュメ登録するのがお勧めです。

    新機能
    ・AI要約でワンタップで職務要約を自動生成
    ・AIと3分話すだけで「業務内容」を自動生成

    リクナビNEXTに、プロフィールや職務経歴などを入力すると、入力された内容に従って自動で書類(レジュメ)が作成され、PDF形式でダウンロードすることが可能です。 ※『レジュメ』とは、リクルートの求職活動支援サービス共通で利用できる、職務経歴書機能です。

    作成はこちらから:あなたのレジュメを簡単作成(無料)
    すでに会員の方はこちら:レジュメダウンロード画面へ

    イベント・セミナー※リクルートエージェントに遷移します

    RAGイベント

    申込締切日が近いイベント・セミナー

    イベント情報を更新中