転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2020/07/03 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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「転職するかどうか悩む…」迷ったときの判断基準は?【転職相談室】

腕を組み、考えている男性職場に大きな不満はないけれど、仕事に物足りなさを感じていて、転職すべきかどうか迷っている。

そんなとき何を判断基準にすればいいのでしょう?

そこで今回は、転職の判断基準について、人事・採用コンサルティングのエキスパートである曽和利光さんに相談にのっていただきました。

アドバイザー

曽和利光さんプロフィール画像

株式会社人材研究所・代表取締役社長

曽和 利光(そわ・としみつ)

株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャー等を経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『人事と採用のセオリー』(ソシム)など著書多数。最新刊『コミュ障のための面接戦略』(星海社新書)も好評。

「転職して自分を試してみたい」と思いつつ、踏み切れず迷っている。転職の判断基準を知りたい(Bさん/34歳/メーカー営業/男性)

相談者
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■現在の仕事
メーカーで営業をしています。
■悩み
数年前から「転職して違う環境で自分を試してみたい」と思いながらも、現在勤めている会社は安定していて大きな不満がないので、転職活動に踏み切れないでいます。そうこうしているうちに35歳も目前、「挑戦するなら今ではないか」とも感じています。それでも今の会社から離れるのは、失うものが大きい気がして、いまだに迷っています。
■相談
転職するかどうかの判断基準をどう持てばいいのでしょうか?

判断基準1. 他社でも通用する「ポータブルスキル」を得られたかどうか

アドバイザー
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Bさんは、なぜ転職したいと考えているんですか?
新卒入社した会社にずっと勤めていますが、毎日同じことの繰り返しで、やりがいが感じられなくなってきたからです。大学時代の友人たちが転職してキャリアアップしているのを見ると、焦る気持ちもあって…。転職するなら今なのではないだろうかと悩んでいます。
相談者
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アドバイザー
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そう思いつつ、転職に踏み切れない理由は?
勤めている会社が安定した大企業で、給与、福利厚生、人間関係に大きな不満がないことです。決定的な“負の退職理由”がないので、踏み出せずにいる感じです。ただ、同じ環境に長くいすぎたせいか、刺激がなく物足りなさも感じていて、このままでいいのかと迷う気持ちを拭い切れません。
相談者
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アドバイザー
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なるほど。転職に踏み切るかどうかを判断するために、まず考えてほしいのは「今の仕事で得られる能力を獲得し切ったか」ということです。Bさんは34歳とのことですから、入社して十数年というキャリアにふさわしいスキルを獲得し、他社に持っていけるようなポータブルスキルにできているかどうかです。
ポータブルスキルにできているかどうかは、どのように判断すればいいのでしょうか?
相談者
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アドバイザー
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自分のポータブルスキルになっていれば、無意識のうちにそれができるようになっているはずです。例えば普段無意識に漕いでいる自転車は、数年乗らない期間があったとしても、またすぐに乗れるようになるでしょう。仕事や語学でも、同じことが言えるんです。
意識しなくても自然にこなせるようになるまでには、いくつかの段階があります。第1段階は、意識的に取り組んでいる状態です。やることを頭の中で考え、1つ1つの作業に引っ掛かり、大変さを感じつつ進めている状況。この段階では、まだ熟練しません。それが第2段階になると、慣れてきて、“飽き”が出てきます。この状態に陥った時点で転職する人が多いんですが、実はここが落とし穴なんです。
えっ、なぜですか?
相談者
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判断基準2. 「仕事の物足りなさ=飽き」ではないかどうか

アドバイザー
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実は、飽きているというのは、まだ無意識にはできていない状況です。その段階を乗り越えると、頭の中に空きスペースができ、飽きるという感覚すら沸いてこなくなります。これが第3段階です。さほど労力を使わず、疲れることもなくできる。極端な言い方をするなら、ほかのことを考えながらでも目の前の業務をこなせるようになります。ここまで熟練すれば、ポータブルスキルにできたといっていいでしょう。つまり、“飽きた”状態の第2段階で転職してしまうと、ポータブルスキルにできないうちに転職してしまうことになるのです。
なるほど、そうなんですね。
相談者
相談者
アドバイザー
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ですから、「やりがいを感じられなくなった」という現在のBさんの気持ちが、“飽きた”に近しい感情なら、もうしばらく続けてみるべきでしょう。そうではなく、「仕事が楽すぎる」と感じているのなら、転職を考えてもいい。自分の気持ちが“飽きた”ではないことを確かめることが、転職の判断基準の1つといえるのです。飽きを乗り越えた先にポータブルスキルを得るチャンスがあるので、転職でその機会を逃さないようにしてください。
今までそのような観点で転職を考えたことがありませんでした。あらためて自分の気持ちと向き合ってみたいと思います。
相談者
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判断基準3. 居心地のいい慣れた環境を変えるほどの強い意思があるかどうか

アドバイザー
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もう1つ意識してほしいのが、第3段階に到達して「仕事が楽」でコンフォート(居心地がいい)になったときです。コンフォートな状態になると、その場にずっと留まっていたくなります。ですが、現状で95点の能力があるなら、その会社に居続けたとしても、伸びるのはせいぜい1点か2点。100点に到達することは難しいでしょう。そのような状況なら、環境を変えるとぐっと成長できることがありますので、別の会社で経験を積むのもありだと思います。コンフォートゾーンに突入したとき、自分の意思でそこを脱することができるかどうかも、転職のターニングポイントといえます。
コンフォートゾーンに突入したら、転職するべきなのでしょうか?
相談者
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アドバイザー
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そうとは限りません。コンフォートゾーンを脱して転職するかどうかは、自分の意思次第です。転職せずに、コンフォートゾーンに身を置いて一定のパフォーマンスを上げ続けるという働き方もあります。ほかの環境に身を置くことは大きく成長できるチャンスになると思うので個人的には惜しいと思いますが、それは個人の価値観の問題。仕事だけが人生ではありませんから、キャリアをどのように位置づけているかによりますね。

判断基準4. マネジメント業務を経験できるかどうか

ところで、私はもうすぐ35歳です。年齢的に、転職にチャレンジする最後のタイミングのように感じているのですが…。
相談者
相談者
アドバイザー
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35歳が転職限界説だったのは、10年以上も前の話。今や超人手不足の時代ですし、日本社会全体が高齢化していて、40代以降の転職も当たり前です。転職の時期という意味で、35歳という年齢を気にする時代ではありませんよ。
そうですか。それを聞いて安心しました。
相談者
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アドバイザー
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ただし、年齢的なことでいうなら、35歳はマネジメント人材になれるかどうかの分岐点にあるといえます。一般的に、入社10年目ぐらいからマネジメントラインに乗っていくかどうかの決断を迫られる時期なのです。Bさんは、マネージャー職ではないんですね?

はい、違います。マネージャーになることは、今まであまり意識してはきませんでした。ただ漠然と「いつかなれたらいいな」とは考えていますが。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうですか。今、多くの企業がマネジメント力の低さに悩んでいるだけに、マネジメント人材は人材市場での価値が高いんです。ですから、機会があるならば一度はマネージャーにチャレンジしてみることもおすすめです。もちろん、「自分の性に合わないから、マネージャーにはなりたくない」と、スペシャリスト人材を選択する道もあります。しかし、その決断はマネージャーを経験してみてからでも遅くありません。それに、現時点でマネジメントに興味がなくても、年齢を重ねるにつれて後進の育成を考えはじめる人が多いのです。

そうなんですね。ですが、このまま今の会社にいても、いつ昇進できるのかはわかりませんよね?
相談者
相談者
アドバイザー
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そうですね。ですが、人事評価フィードバックから自分がどう評価されているかはわかるでしょうし、先輩が何歳でマネージャーになったのかなど、周囲の昇進状況を見れば、自分がマネージャー適齢期かどうかは察しがつくのではありませんか? あるいは、直属の上司の上の立場にある上長に、「どうしたら昇進できるのか」「マネジメントを経験してみたい」と率直に話をしてみるのもいいと思います。

なるほど。そうやってリサーチする方法があるんですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
Bさんの場合、負の退職理由がないわけですし、もしも昇進が近いとしたら、このタイミングで転職するのはもったいない。今の会社でマネジメント業務に就ける可能性があるのなら、踏み留まってマネージャー経験を積んでから次の一歩を踏み出すほうが賢明かもしれません。

社内公募のプロジェクトリーダーに応募して、まずはリーダーとして経験を積むという方法も役立ちますか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
ええ、もちろん。例えば行動を起こしてみて、今の会社では思うようにマネジメント経験を積めないようなら、未経験でもマネジメント経験を積める会社に転職して、ステップアップしていく方法も考えられます。

判断5. 「今得ているメリットを捨てても、得たいものがある」かどうか

わかりました。ところで、今回転職すべきかどうかを判断するにあたって、転職するメリットとデメリットを自分なりに書き出してみたのですが、この方法は役に立ちますか?
相談者
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アドバイザー
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メリットとデメリットの数を比較して判断するのは、あまり意味がありませんね。なぜなら、1つ1つの重さが違うからです。それよりも、「いま得ているいろいろなもの(メリット)を捨ててでも、得たいものを得られるかどうか」を基準に判断して転職した人のほうが成功しています。ですが、いま得られているメリットは空気のような存在になっているので、なくなって初めてその大切さに気付くものです。そういう意味では、メリットを書き出して顕在化させ、「それを捨ててでも得たいものがあるのか」「それを捨てる覚悟が自分にあるのか」を自問してみるのはいいと思います。
お話を聞いて、今感じている仕事への物足りなさが「飽き」ではないのかどうか、もう一度確認してみたいと思いました。また自分がマネジメントを意識して転職を考える年齢にあることは自覚しておきたいと思います。参考になるお話を、ありがとうございました。
相談者
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記事作成日:2020年1月24日 WRITER:笠井貞子 ILLUST:二村大輔 EDIT:リクナビNEXT編集部

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