転職トップ > 転職成功ノウハウ > 転職パーフェクトガイド > 転職活動 基本の「き」 > ネガティブ退職理由→ポジティブ変換
転職活動中の人に「退職理由」を聞くと、給与や待遇、人間関係などネガティブな理由を挙げる人が目立ちます。しかし、面接で不満をそのまま伝えては、応募先企業に採用されるはずはありません。
ネガティブな動機に隠れているポジティブな気持ちを掘り起こし、前向きな気持ちで転職活動に臨めば、満足度の高い転職が実現できそうです。
2008年6月9日

「前職の退職理由を教えてください」──大半の面接で聞かれる定番質問だ。しかし、「その際に、会社への不満を正直に話してしまう人があまりに多い」と上田氏は嘆く。「面接はカウンセリングの場ではありません。いくら前職に不満があっても、それをそのまま伝えるのは考えもの。仕事に対する前向きな気持ちを、企業は評価するんですよ」。
谷所氏も「ネガティブな気持ちで転職活動に臨んでは、今の職場と同じ轍を踏むことになる」と指摘する。「不満は、仕事に対する前向きな思いが叶えられないからこそ起こるもの。不満の理由を紐解いてみれば、自分の仕事観、キャリア観が見えてきます。それに基づいて転職活動すれば、きっと満足のいく転職が実現できますよ」。
- キャリアドメイン
代表取締役 谷所健一郎氏 -

外食チェーン人事部長など豊富な経験を活かして、就職・転職支援、講演、執筆活動を展開。近著に『転職に満足している6割に確実に入る方法』(PHP研究所)など。
- ハナマルキャリアコンサルタント
キャリアアドバイザー上田晶美氏 -

1994年、ハナマルキャリアコンサルタントを設立。就職、転職についての講演、執筆を多数展開中。近著に『ハナマル式就活のすべて 2009年版』(学習研究社)など
人間関係を退職理由に挙げるのは、面接においてはご法度だ。
「人間関係を理由にまたすぐ辞めてしまうのではないか、うちの会社でも人間関係で揉め事を起こすのではないかと、面接担当者が不安に思うためです。相手の気持ちを考えて、退職理由を伝えましょう」(谷所氏)
「人間関係を理由に転職するということは、周囲と協力しながら仕事をしたり、チームワークを活かした働き方がしたいという気持ちの表れです。その思いを伝えれば、担当者も納得するはずですよ」(上田氏)


退職理由の回答例
「前の会社は、個人の売り上げが重視されていたため、個人で行動する機会がほとんどでした。しかし、私自身は周囲とコミュニケーションを取りながら仕事を進めるのが得意なタイプです。チームで団結し一つの目標に向かってまい進し、成果を挙げたいという思いが強まり、退職を決意しました」
社長や上司がわがままで自分勝手…というのもよく聞く話。しかし、それをそのまま伝えるのはNGだ。人事だけではなく、採用部署の責任者が面接を担当するケースは多い。その人に向かって「上がワガママで」と言っても反感を買うだけだ。
「『こんな仕事がしたい』という目標やキャリアプランが明確だからこそ、『トップの考えに付いていけない』と感じたのではないですか?そこを伝えてはどうでしょう」(谷所氏)
「トップの経営理念に共感しながら働きたいという思いの表れとも言えそうです」(上田氏)


退職理由の回答例
「前社は硬直的な組織で、若手社員が意見やアイディアを発表する場はほとんどありませんでした。年齢や社歴に関係なく、自由に意見が言える職場で働きたい、新しい仕事にどんどん挑戦し続け、スキルアップしていきたいと考え、退職を決めました」
仕事に追われて毎日午前様…。面接の場で、激務の辛さを訴えたくなる気持ちはわかる。
「しかし、そこはぐっとこらえましょう。本当のところは面接担当者にはわかりませんから、逆に怠けているという印象を与えてしまい損です。ノルマというよりも、営業という仕事に打ち込みたいという気持ちを叶えたいのでは?」(上田氏)
「顧客とじっくり信頼関係を築きたいという思いがあるから、ノルマに追われることに不満を持ったのではないですか。思いを叶えられる企業を選び、アピールしましょう」(谷所氏)


退職理由の回答例
「前社では常に高い目標数字が課せられ、1件の顧客に時間を割くことができないのが悩みでした。顧客要望をじっくり聞き出し、それにこたえられる仕事がしたい、そして長く取り引きいただけるような信頼関係を築きたいと思い、退職を決めました」
残業は多いが残業代は出ず、やる気も上がらない。そんな職場に疲れ、退職を決意する人は多い。
「しかし、どの会社にも多かれ少なかれ残業はあるもの。『残業がイヤなだけか』という後ろ向きな印象だけを与えないよう、理由を紐解いてみましょう」(上田氏)
「残業に疲れたということは、もっと効率的に働いて成果を挙げたい、オンとオフを分けてメリハリのある働き方をしたい、もしくは正当な評価を受けたいという気持ちの表れではないでしょうか。いずれの理由も、面接担当者が納得できる内容です」(谷所氏)


退職理由の回答例
「前社は『営業は残業するのが当たり前』という社風で、上司より先には帰りにくい雰囲気でした。私は残業を厭いませんが、もっと効率的に仕事を進められるのではないかと常々考えていました。メリハリを持って業務に取り組むことで、より高い成果を挙げたいという思いが強くなり、退職を決意しました」
さまざまな理由から、長距離通勤を余儀なくされている人は多いだろう。仕事に不満はなく、通勤時間だけがネックだったとしても、それを退職理由とはしないほうが得策だ。
「現状がイヤだから…という退職理由は、どんな正当な理由であっても後ろ向きな印象を与えます。例えば、地元で腰を据えて働きたいという思いがあるならば、それを前面に伝えるべきでしょう」(谷所氏)
「単に『通勤に疲れる』ではなく、『通勤に割いている多大な労力を仕事に割きたい』と伝えれば、前向きなアピールになります」(上田氏)


退職理由の回答例
「前の会社では、SEとしてさまざまな客先に常駐しました。しかし、通勤に2時間以上かかるケースが多く、先日も自宅から片道3時間はかかる企業への常駐を打診されてしまいました。通勤に割いている労力を仕事に割きたい、もっと仕事に打ち込みたいとの思いがどんどん強くなり、退職しました」
営業職の場合、扱う商品に自信を持てないのは一番辛いところ。しかし「商品がダメだから売れない」と言い切ってしまうのは×。商品に責任を擦り付けているように取られてしまう。
「商品への不満の裏には、プライドを持って営業に臨みたい、そして仕事に打ち込みスキルアップしたいという気持ちがあるはず。それを伝えるべきです」(上田氏)
「顧客に喜んでもらいたいのに、商品力のせいでそれが叶えられない悔しさがあるのでは?その責任感の強さは、企業に高く評価されますよ」(谷所氏)


退職理由の回答例
「前の会社で扱っていたソフトウェアは競合優位性に乏しく、努力はしたもののなかなか成果につながりませんでした。自信を持って『いい商品だ』と言えるものを提供し、顧客との信頼関係を築いて営業としてスキルアップしたいとの思いが日に日に強まり、転職を決意しました」
給与への不満は、努力や成果が報われないから生まれるもの。そこを伝えないと、「おカネのことしか考えていない」とマイナスに受け取られてしまう。
「給与への不満は、自分の働きぶりに自信がないとなかなか言えないこと。自分の働きぶりを正当に評価してくれる会社で活躍したいという、前向きな気持ちを伝えましょう」(谷所氏)
「会社の評価制度と、自身の働き方が合わなかったからとも言えそうです。評価制度の切り口から退職理由を伝えてはどうでしょうか?」(上田氏)


退職理由の回答例
「前社は年功序列の給与体系だったため、なかなか自身の成果を実感できずにいました。営業でトップの成績を収めても、給与額にほとんど反映されないため、成果を正当に評価してくれる実力主義の会社に転職して、思う存分力を発揮したいと考え退職しました」
|



















