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プレイングマネジャーは転職市場でどう見られる?【転職相談室】

マネジメントも、個人の営業成績も中途半端で、自分には市場価値がないのではと悩む相談者。

現職のプレイングマネジャーが転職活動をするときのポイントと、キャリアの考え方を組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

マネジメントも、個人の営業成績も中途半端…プレイングマネジャーが転職活動する時は何に気をつければいいのか(Kさん/営業/35歳)

相談者
相談者

<相談内容>
4年前に転職した会社で営業成績が評価され、昨年マネジャーに昇進しました。現在はチームマネジメントをしながら、自分もクライアントを担当して営業目標を持っています。いわゆるプレイングマネジャーとしてメンバーの成績やそれぞれのモチベーション管理だけではなく、自分個人の目標達成も気にしないといけない状況に、両立の難しさを感じ、転職を考え始めました。
ただ、マネジメントも個人の営業成績もどちらも中途半端な状態なので、自分に市場価値がないように思えて不安です。プレイングマネジャーが転職する際に、何か気をつけたほうがいいことはありますか?転職後は、プレイヤーとしてスペシャリストを目指すのか、マネジャー業に専念するのかを決めかねているので、今の自分はどちらにニーズがあるのかも知りたいです。

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プレイングマネジャーは転職市場ではこう見られている

▶アドバイザー
プレイングマネジャーという立場柄、マネジメントも個人の営業成績も中途半端なように感じていて、市場価値が不安とのことですね。

▶相談者
その通りです。自分では、どちらも中途半端な状態で、アピール材料がないのでは…と心配しています。率直に言って、企業からのニーズはあるのでしょうか。

▶アドバイザー
企業の規模にもよりますが、プレイングマネジャーは転職市場で重宝されやすいです。特にスタートアップベンチャーや中小企業、大企業の成長段階の事業部門などでは、営業の現場感を持ち、マネジメントも一定以上経験している部分が評価されるのではないかと思いますよ。

ただし、あまりにもプレイヤー要素が強く、マネジメントがおまけ程度だと、企業からの期待に添えないかもしれません。

▶相談者
重宝されやすいと聞いて、ひとまずホッとしました。ただ、やはりマネジメント能力を期待されるんですね。現在は、担当顧客数は少ないのですが、大口の顧客を担当しているため売上目標の数字も高くて、マネジメントに専念し切れていないので、心配です。

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現職のプレイングマネジャーが転職活動する時のポイント

▶アドバイザー
プレイングマネジャーも、役職の上ではマネジャーなので、「管理職」としての経験スキルや実績を見られることが予想されます。

個人でも営業目標を持っているため、どうしても営業個人として実績や得意分野、ノウハウなどをアピールしたくなりがちですが、そこは注意が必要ですね。

限られた面接時間の中で、個人の営業スキルを推しすぎると、「管理職としては経験スキルが不足していそうだ」と評価されかねません。

▶相談者
えっ、それは、例えば個人の営業成績が良かったとしてもですか?

▶アドバイザー
そうです。営業個人としての経験スキル実績や営業での現場感を活用しながら、メインは管理職としての経験スキルや実績をアピールできるように準備しておくことがポイントです。

▶相談者
そうなんですね…。正直なところ、マネジメントで語れるようなことが見当たりません。

▶アドバイザー
担当組織の営業戦略、組織マネジメント、育成・評価の取組みなど棚卸しすると良いですよ。部門全体への課題解決などの働きかけや企画、他部門や社外との連携する力なども評価ポイントになるので、そういった経験や実績があれば合わせてアピールに活用すると良いでしょう。

▶相談者
なるほど。例えば実際の実務では、マネジメントよりも個人の営業活動に時間を割いてしまっているような場合は、どうアピールしていけば良いんでしょうか?

▶アドバイザー
限られたマネジメント経験の中でも、どんな創意工夫をしているかをきちんと語れるようにしましょう。

例えば、チームの売上目標を達成するためにメンバーに働きかけたことなど、自分が語りやすいエピソードを見つけておくことがポイントです。

また、職務経歴書には、チームの成績として、売上や目標達成率などの定量情報は必ず入れておきましょう。

▶相談者
わかりました。チーム成績を職務経歴書に書いて、面接でも語れるようにエピソードはしっかり準備します。ところで企業は、プレイングマネジャーに対して個人の営業成績も重視するのでしょうか?職務経歴書に書くかどうか迷っています。

▶アドバイザー
マネジメントをしながら、個人の営業活動もしているという実態を伝えるためにも、自分の実績も入れた方がいいですね。

ですが、マネジメント職になってからは、どちらかというとチームの売上目標を達成しているかどうかの方が重視されると思います。

個人の営業スキルは、主にマネジャーになる以前の成績で確認するので、もしも現在の成績がそこまで奮っていなくても「営業力がないな」という判断にはならないので安心してくださいね。

ただし、マネジメント職ではなくあえてプレイヤーとして転職したい場合には、個人の成績も重視されると思います。

▶相談者
そうなんですね。実はスペシャリストとして営業を極めるのもいいなと思っていて、迷っていました。プレイングマネジャーからプレイヤーに戻るのはアリでしょうか?

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現職のプレイングマネジャーからのキャリアパス。マネジメントに専念するのと、プレイヤーに戻るのとどっちがいい?

▶アドバイザー
現職がプレイングマネジャーの場合、大きく分けて5つのキャリアの選択肢があります。

  1. マネジャーとしての転職を目指す
  2. プレイヤーとして転職をして、スペシャリストを目指す
  3. 気持ちを整理し、仕事のやり方を変えて、現職でプレイングマネジャーを続ける
  4. 現職にかけあって、プレーヤーに戻してもらう
  5. 現職にかけあって、マネジメント業務専任にしてもらう

どの選択肢が良い/悪いということはないので、自分にとって何が良いかを考えてみると良いですよ。

▶相談者
それぞれ選択肢に、メリット・デメリットはありますか?。

▶アドバイザー
「1.マネジャーとしての転職を目指す」場合、メリットは、より営業の戦略作りや企画部分、組織作りといった経営に近いところや上流の経験スキルが積めることです。

将来的なキャリアも、転職を含めて選択肢が広がるでしょう。営業目標を持たなくてよいので、負担が減るうえに、環境を変えて周囲の目を気にせずにマネジメント業務ができ、現職とは異なる新しいマネジメントスタイルや方法を学ぶ経験もできます。

デメリットは、仕事の比重・種類が変わるので、向き不向きによっては苦労するかもしれません。営業個人として成果を出し、数字や背中で引っ張ることは得意でも、営業戦略作りやメンバーのモチベートなどのマネジメントは専念してみた結果苦手だと感じるかもしれません。

そこに転職によって生じる環境の変化やプレッシャーが加わると、成果が出るまでは辛く感じるかもしれませんね。

▶相談者
名プレイヤーが、名監督ではないのと同じ現象ということですね。確かに、新しい環境でいきなりマネジメント業務に専念して、すぐに成果が出せるかどうかは少し不安ですね。

▶アドバイザー
「2.プレイヤーとして転職をして、スペシャリストを目指す」場合、メリットは、環境を変えて周りの目を意識せずに営業に専念できることです。

成果報酬や賞与などによっては年収を上げていける可能性もあります。営業が好きで、得意でスペシャリストを目指すと決めた場合には、新しい環境で、これまでになかった営業スタイルやノウハウなどをメンバーとして貪欲に学べるのもメリットの1つでしょう。

デメリットは、成果報酬要素が大きい会社に転職した場合に、基本給は低くなる可能性が高いので、成績が振るわない場合には最終的な年収が下がる場合もあるということです。

また、これまでは指導する立場だったのが、メンバーという立場に戻ることで心理的な抵抗が生じる可能性もあります。年齢のことを考えると、今後のキャリアの選択肢も狭まってしまうかもしれません。

例えば40歳までの5年間プレイヤーとして働いた後で、やっぱりマネジメントを目指したいと思っても、次の転職で叶えるハードルは格段に上がってしまいます。

▶相談者
うーん。明確に「一生、営業のスペシャリストとしてやっていく」と決めた場合には良さそうですが、そうでなければ、今は避けたほうがいいのかもしれないと感じました。

▶アドバイザー
「3.気持ちを整理し、仕事のやり方を変えて、現職でプレイングマネジャーを続ける」場合、メリットは、営業が得意であれば強みを活かして活躍して成果を出し、時間の制約がある中での効率的なマネジメントスタイルを身につけることができるかもしれないことにあります。

上手くいけば組織内での影響力が向上し、部長への昇進などマネジメントに専念する道や、希望する他の部門などへの異動など、キャリア展開がしやすくなります。将来的な転職の際も、実績があるので有利になるでしょう。

デメリットは、ストレスや仕事の負荷はある程度高いまま働き続けること可能性が高いことです。自分の中で気持ちを整理し、やり方を変えたとしても、プレイングマネジャーという組織内での役割の中では、そこまで劇的な変化は望めません。

あくまでも、自分が覚悟を決めて、自分でやり方を模索する必要があります。

▶相談者
なるほど。メリットは大きそうですが、今感じているストレスと折り合いをつけることが必須ということですね。「あと1年だけ現職でやりきる」など期間を区切って、マネジメントにも意識を向けて実績を作って、1年後の転職に活かすなどならいいかもしれません。

▶アドバイザー
「4.職場にかけあって、プレーヤーに戻してもらう」場合、メリットは、将来的に営業のスペシャリストを目指すのであればキャリア的にもあり。仕事にも集中して成果も出しやすくなり、その結果、賞与などに反映され年収も上がるかもしれません。

デメリットは、成果が出ない場合には基本的には年収ダウンになる可能性が高く、長い目で見ると現職内でのキャリアパスも、転職するときのキャリアパスも限定されることです。元部下や後輩が上司になったときの心理的な抵抗もあるでしょう。

▶相談者
うーんなるほど。この選択肢はいいなと思っていたのですが、こうして冷静に考えてみるとデメリットが大きいように感じますね。

▶アドバイザー
「5.現職にかけあって、マネジメント業務専任にしてもらう」場合、メリットは、環境を変えることがないので、ストレスなくマネジメントに専念できることです。

営業の戦略作りや企画部分、組織作りといった経営に近いところや上流の経験スキルを積むことに集中ができ、将来転職をする際の選択肢も広がるでしょう。

デメリットは、転職してマネジャーを目指す時と同じで、仕事の比重・種類が変わるので、向き不向きがあって苦労するかもしれないということですね。

ただし、これはマネジャーを目指す以上、転職しても現職でも必ず当たる壁だと思っておくと良いでしょう。

▶相談者
こうして整理してみると、私はマネジメント職を目指したいなと思うようになりました。まずは現職にかけあってマネジメント業務専任にしてもらうことを交渉し、ダメなら期間を区切ってプレイングマネジャーとしてでもマネジメントに注力して、将来の転職に備えようと思います。

▶アドバイザー
良いと思います。ぜひ頑張ってみてください。

▶相談者
はい、今日はありがとうございました。

記事作成日:2023年8月3日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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