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1300名の知財人材ネットワークを駆使し、大手機械系メーカーへ5名の入社を決定 “GOOD AGENT AWARD 2017” 金賞

株式会社リクルートキャリア 橋本 尚弥氏

ある求職者との出会いをきっかけに、大手機械系メーカーD社知財部について調査することになった(株)リクルートキャリアの橋本尚弥氏。調べれば調べるほど、その企業のみならず、日本の製造業全般の課題として知財部門の強化が必要であることが見えてくる。転職エージェントとして、何ができるのか――橋本氏が選んだ道とは?

モヤモヤから一転、求職者との出会いにより心動く

 橋本氏はモヤモヤしていた。高年収帯の経営企画やマーケティング、総務、人事など事務系職種全般の求職者向けの転職支援を行う部署に配属されたが、なかなか力が発揮できていない。事務系職種は幅広く、すべての領域において知見・専門性を身につけ、様々な立場の相手と対等に話そうとすると、どうしても“広く浅く”の対応になってしまうのだ。

そもそも、橋本氏が転職エージェントとして最も大事にしていることは、「求職者の人生をより良くするための支援、クライアントの事業に貢献できる支援」を行うということ。それらを実現するために、新聞記者時代に培った、“事実”を収集し、構造化。そのなかから見極めた“真実”に基づいて行動する力を発揮してきた。しかし、“広く浅く”の状態では、それらの強みが活かしきれない。

そんな橋本氏を変えたのは、求職者Cさんとの出会いだった。Cさんから、「D社知財部の実態について教えてもらえませんか? 興味はあるのですが、D社知財部は経営におけるプレゼンスが低いと聞き、アプライしようか迷っています」という問い合わせを受けたのがきっかけ。後日行った面談のなかで、Cさんから様々な刺激を受けたのだという。

「Cさんは、単に自身の目の前にある転職のことだけでなく、グローバルな視点で日本の製造業の未来について、あるいは世の中にイノベーションを起こすために成すべきことについて、瞳をキラキラ輝かせながら話してくれました。圧倒的な社会起点で物事を捉え、わがごととして考え行動している。そんな姿を見て、考えさせられたのです。一体、自分は何をやっているんだろうって。会社から与えられたミッションを遂行しようとしているだけで、社会起点が欠けていて、自分自身の想いや覚悟を持てていないことに気付かされました。

一方で、Cさんのような、高い視座で物事を捉え、社会へ貢献しようとしながらも現職に閉塞感を感じている方がいる。そういう方の転職を実現することができたら、社会はよりよくなり、転職された方の人生もより豊かになるのではないか。そう考えたら、なんとしても力になりたいと、心を動かされたのです。」

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“知財領域”に深く踏み込むことを決意

さっそく橋本氏は、書物や論文を読みあさり、著者である日本の知財戦略の第一人者や知財の専門家、D 社知財部員からヒアリングし、製造業の過去、現在、D社知財部の実態について調べ始めた。すると、様々な課題が浮き彫りになり、D社のみならず製造業全般に対して強い危機感を覚えた。「知財部門を強化していかないと、まずいのではないか」と。同時に、これまでのように“広く浅く”事務系職種全般を見るのではなく、知財領域に的を絞って深く踏み込む覚悟を決めた。

橋本氏の調査によれば、D社知財部の組織課題は主に3つ挙げられる。1つ目は、「ソフトウエアの技術領域に精通した知財部員がいないこと」。2つ目は、「米国での訴訟に対する体制が未整備であること」。3つ目は、「オープンソースソフトウェア(OSS)に対する知見・ノウハウが不足していること」。

橋本氏は、これらのD社の課題をCさんにフィードバックした。すると、Cさんは、「自身のキャリアを活かすことで、それらの課題を解決することができる。また、社会貢献につながると思う」という理由で応募を決意。橋本氏も、Cさんならできるだろう、と期待感を持っていた。しかし、D社は公募しか行っておらず、橋本氏が担当するクライアントではないため、D社へCさんを紹介することができない。D社に求人を発注してもらえないか直接交渉するも、コスト観点から受注できず、Cさんには公募で応募するよう促した。

その後、CさんはD社から内定をもらうも、自宅のある東京都内から遠方であることを理由に家族から反対を受け、やむを得ず辞退することに。残念な結果で終わってしまった。

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SNSを駆使し、1300名の人材ネットワークを構築

ここで、転機が訪れた。D社の知財室長から橋本氏のもとへ、「知財人材を3名採用したい」という求人の依頼が入ったのだ。室長に話を聞くと、CさんがD社の採用面接の際、「リクルートキャリアの橋本さんが、御社に関する深い情報を提供してくださり、自分の経験を活かせるイメージがわいたから受けようと思いました」と話していたことが、依頼のきっかけになったという。「こんなに期待してくださっているのだから、なんとしても応えたい」と、橋本氏は意欲を燃やした。

しかし、橋本氏の会社のデータベースには、D社の求める人材がいなかった。「であれば、ほかの方法で探せばいい」と判断し、SNSを活用。例えば、世界最大級のビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」では、1300名ほどの知財人材ネットワークを構築。そのすべてのやり取りをログに残し、データ管理も徹底して行った。そして、D社の求める人材に近しい人物を探しアプローチ。D社に紹介した4名のうち、3名が採用された。

とはいえ、アプローチから紹介、採用までの道のりは一筋縄ではいかなかった。例えば、採用された3名とも、最初はD社知財部の勤務地が自宅のある東京都内から遠方であることを理由に尻込みした。また、彼らは前職の大手家電メーカーにてグローバル企業を相手に数百億円規模の係争対応やライセンス交渉を若いときから経験している。一方でD社知財部では、現状、そのような機会が少ない為、現職と比較して物足りなさを感じる部分はある。しかし、橋本氏は、尻込みする彼らの言葉の背景に、もっと大事なことがあることに気づいていた。彼らは、現状に閉塞感を感じており、「もっと社会へ貢献したい」という想いを強く抱いていた人物。D社の今後の事業展開が与える社会へのインパクト、ならびに彼らの人生を中長期で考えれば、チャレンジしたほうがいいと断言できる。そのため、橋本氏は、転職で実現したいことを整理し、転職後の未来も共に描くことで、3名の闘志に火をつけた。

1企業の採用支援に留まらず、製造業全般を見通して

 入社した3名は、D社知財部の不十分だったソフトウェア領域における特許の量・質を向上させることに貢献。「本当に入社してよかった」「企業、社会のために知財部ができることを純粋に考え、それらに貢献することができている」といったコメントが橋本氏のもとに届いている。

また、彼らの活躍を高く評価するD社知財室長から、「理系卒で、電機業界に所属し、OSSに精通している若手が欲しい」と、橋本氏のもとへ追加で3名の求人依頼が入った。橋本氏は、D社社員と接点を持ち、内部情報をヒアリング。その結果、「米国での訴訟に対する体制の整備」が急務であると判断した。そして、米国訴訟に精通している人材を2名紹介。その後、2名とも採用されることが決まった。

「クライアントから言われた条件に合う人物をそのまま探してきたのでは、対応として浅いと思います。クライアントの3年後、5年後の成長に貢献するにはどんな人材を紹介すべきか、考えぬいてこそ私たちの介在価値があるのです。」

橋本氏は、今回の案件をとおして、単なる1企業の採用支援に留まらず、日本の製造業全般を見通したうえで、「企業の事業成長に貢献する1つの切り口として、知財部門の強化が有効である」というメッセージを残した。橋本氏自身の考え方にも、何か変化はあったのだろうか。

「今回の案件をとおして、知財部門に関わるたくさんの方とお会いしました。みなさん、総じてグローバルな視点で世の中を捉え、高い視座で仕事をされています。知財領域に深く踏み込むと決めた今、彼らのように高い視座で、人材業界だからこそできることは何か、逆に今ある不は何かを根底から考え、行動していかなくてはならないと感じました。」

転職者・企業へのメッセージ

抽象度の高いご相談・ご依頼でも、転職エージェントが介在し事実を整理することで、新たな気付きを得ることができると思います。人生がより豊かになるための転職、事業成長につながる採用にコミットいたします。

【プロフィール】

株式会社リクルートキャリア 橋本 尚弥氏

大学卒業後、自身のラグビー、ボクシング経験を通じて、「スポーツの素晴らしさを伝えたい」という想いから、スポーツ新聞社に就職。様々なスポーツの記事の取材、編集を担当した。その後、食品業界誌に転職。営業、取材、編集を一気通貫で経験した後、(株)リクルートキャリアへ。転職理由は、「企業と求職者の双方がWin-Winになれるビジネスモデルに惹かれたから」。現在は、高年収帯の事務系職種全般の求職者向けに転職支援を行う部署に所属している。

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