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2021年の転職市場の動向を教えてください【転職相談室】

手元に置かれた資料新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、社会の動き方が変化している中、2021年の転職市場動向を知りたいというご相談に、キャリア形成のプロフェッショナルとして、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

現職の業績悪化に伴い、転職を考えています。 2021年の転職市場動向を教えてください。(Hさん/28歳/男性/アパレル/Web担当)

相談者
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■相談内容
中堅の服飾メーカーで、ECやブランドサイトなど、Webサイトのマーケティングと、運用担当をしています。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が悪化し、ボーナスが出ませんでした。
さらに、Web事業の予算が削られ、仕事内容が単純作業中心になり、今の職場で働いていくモチベーションが湧きません。
そこで、これを機会に、より成長性のある企業に転職するのもいいのではないかと思い始めました。
2021年の転職市場の動向と対策について教えてください。

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求人倍率の動向

アドバイザー
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厚生労働省の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(求職者一人あたりの求人数)は2019年から2020年にかけて、1.6倍から1.19倍と一気に減っており、2021年1月の有効求人倍率は1.15倍となっています。

※参考:厚生労働省HPより(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000212893_00051.html)

 

全体の求人倍率は下がっていますが、業種によっては有効求人倍率が高いところもあり、介護や建設現場で高いほか、IT業界も高くなっています。

ただ、Hさんの場合、今までの仕事にもともとやりがいを感じていらしたようですので、求人倍率が高い業種というより、経験を活かした仕事について、転職市場を把握されたいということでよいでしょうか。

そうですね。
好きなアパレル業界でWebマーケティングの仕事に携わり、事業目標に合わせてWeb戦略を考えていくなど、やりがいを持っていました。
ただ、コロナ禍で業績が悪化し、予算が削減され、ECサイトもブランドサイトも運用のみで、新しい企画を立てることもできません。
職場を変えた方が、やりたいことが実現できるのではないかと考えています。
相談者
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働き方や求められるスキルに関する動向

コロナ禍で起きた働き方の変化

実は、働き方についても気になっています。
今の会社は、コロナ禍で週3回リモートワークですが、勤務時間の管理が厳しく、始業と終業時間を上司に報告する必要があります。
早く仕上がる仕事でも、その日の勤務時間を消費するために、あえてゆっくり作業することがあり、生産性が悪いと感じます。
相談者
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アドバイザー
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コロナ禍で、働き方には特に大きな変化が出ています。
特に注目されているのが「ジョブ型雇用」「リモートワーク」「副業(複業)」です。
  • 経験スキルを重視し、職種を限定した雇用
    職務内容をジョブ・ディスクリプション(職務記述書)であらかじめ定義し、仕事の成果に対して評価する働き方。特に専門性の高い仕事で取り入れられやすい。
  • リモートワーク
    社員が会社以外の遠隔地で仕事をすること。
  • 副業(複業)
    所属している企業をメインとし、それ以外から収入を得る仕事を「副業」、複数の仕事から収入を得ることを「複業」と呼ぶ。
アドバイザー
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コロナ禍により社会構造に変化が起こり、従来の終身雇用を前提とした雇用は減り、企業と個人との関係が変わってくると考えられています。
今後は、Hさんのように、時間労働よりも成果を提供したいと考える人や、専門性を持っている人にフィットする働き方になっていくでしょう。

ただ、評価方法についてはよく確認が必要です。
今まではオフィスに行って、働いている時間や様子に対して評価してきたのが、リモートワークでは同じ対応ができなくなってきます。
業務の内容をより細かく定義し、成果指標を明確にする必要が出てきます。
リモートワークも副業もそうですが、個人の働き方・生き方を住む場所も含めて、本当に自分はどのように働きたいのか、この機会に考えてみるとよいでしょう。

転職で実現したい仕事内容だけではなく、働き方や生き方も含めて考えるのですね。
相談者
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アドバイザー
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エンジニアやデザイナー、経営企画など専門スキルの高い方ほど、副業やフレックス勤務ができる企業を選ぶ傾向があります。
自分の人生に働き方をフィットさせていくスタイルが、実現できるようになってきているのです。

30代に求められるスキル

ところで、そろそろ30代になるのですが、それを踏まえて、転職時に20代とは異なるスキルを求められるようになるのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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最近は企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)促進が掲げられており、デジタルツールに精通している人材が事業の中核をなす層として求められると言われていますが、実際に組織文化やビジネスモデルを変革するほどDXを進めている企業は、まだ希少です。

それよりも、適切な課題設定をし、プロジェクトの大小を問わず、周りを巻き込んで牽引していく力が、リモートワークやジョブ型雇用が進んでいく中で特に必要とされているように感じられます。
チーム全員が一同に会する機会も減っていますから、顔を合わせなくても、プロジェクトの目標・スケジュール管理を自律的に進めていく力は、中堅層には備えて欲しいものです。

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※ 厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2023年度実績を自社集計)2024年5月時点

考えられる選択肢

アドバイザー
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では、Hさんの経験を活かす転職について考えてきましょう。
大きく分けると、次の4通りの選択肢が考えられます。
  1. 同業種(アパレル業界)同職種(Webマーケティング)への転職
    同じアパレル業界でも、業績が好調の企業は求人募集をしています。現職と同じtoC(個人向け)のうち、Webマーケティングを強化しているなど、Webに予算を投じて先進的な取り組みをしている企業であれば、これまでの経験・スキルを活かした上で、さらにスキルアップすることも可能です。
  2. 異業種(アパレル業界以外のtoC)同職種(Webマーケティング)への転職
    アパレル業界以外で、toC(個人向け)サービスを展開している企業のWebマーケティング職も一つの選択肢です。今までの経験がtoCサービスですから、業種を変えても個人向けマーケティングの手法は共通する部分があります。即戦力として活躍が期待されるでしょう。EC業界や人材業界のほか、飲食業界も今はWebマーケティングに力を入れています。アパレル以外の興味がある業界に視野を広げるいいチャンスかもしれません。
  3. 異業種(アパレル業界以外のtoB)同職種(Webマーケティング)への転職
    異業種の中でも今まで経験してきたtoCではなく、toB(法人向け)ビジネスを展開する企業への転職も考えられます。例えばIT業界は、多くの業種で対面からWebへコミュニケーションの場が移動し、活況です。ITベンダーと呼ばれる、ITシステムや製品・サービスを企業に提案する事業会社などでWebマーケティングに携わることで、toCだけの経験から、toBまで対応スキルを広げることができます。
  4. Webマーケティングの職種経験を活かしてコンサルタントへの転職
    自社でサービスを持つ事業会社ではなく、Webマーケティングの専門性を活かし、コンサルタントとしてほかの企業をサポートしていく仕事もあります。大手コンサルティングファームでもデジタルマーケティングに関する支援業務を強化していますし、中小規模のWebマーケティング専門コンサルティング会社もあります。さまざまな業界のWebマーケティングに対応するスキルを身に着けることが可能です。
アドバイザー
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対面販売・対面接客が厳しくなっている昨今、商品もサービスも、インターネットを通じてECで購入する流れに変わりつつあります。
Hさんの経験であれば、今までのECサイトでのWebマーケティング経験を十分活かすことができますよ。
また、まだ20代ですから、業界知識はこれからキャッチアップできますし、新たにtoBサービスの知識・経験を身に着けるにも遅すぎません。
思った以上に選択肢があり、驚きました。今の会社は採用なんてできる状況ではありませんが、アパレル業界でも求人があるのですね。
相談者
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アドバイザー
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現在も好調なアパレル企業はありますから、業種で見るのではなく、企業ごとの経営戦略と採用動向を紐づけて見た方がいいでしょう。
今、人材募集をして人へ投資をしている企業は、体力がありますし、採用した人材を活かして将来成長していく可能性が高まります。
一方、経営戦略を見極められていない企業の採用は動きません。
時代が変わる潮目で人材投資できているか――こういう時期だからこそ、成長する企業を見つけだすチャンスとも言えます。

転職活動の対策

コロナ禍でも自分軸を持つことが大切

コロナ禍で、社会の価値観が本当に変化しているのですね。
在宅ワークが増えて、生活拠点を都内から郊外へ移した友人がおり、自然の中で過ごしている姿がうらやましいと思うこともあります。
相談者
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アドバイザー
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会社だけに人生をささげるというのは、過去のものになっていきます。
会社に期待し過ぎず、「自分がどう生きるか」という軸を持つこと、自分でキャリアを主導することが、より重要になるでしょう。
転職を考える際は、仕事だけでなく、暮らし方も含めて、将来のビジョンを整理した方がいいですね。

オンライン面接に備える

転職活動の具体的な方法についても教えていただきたいのですが、リモートワークが増えているので、やはり面接もオンラインで受けるのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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コロナ禍以降、安全配慮から多くの企業でオンライン面接が導入されています。
オンライン面接は、移動の時間を考えなくていいため、企業側も求職者側も日程調整がしやすく、場所にとらわれず面接ができるようになりました。
両者にとってメリットが大きいため、今後も継続されると考えられます。

オンライン面接の場合は、「環境設定」「オンラインならではの対話準備」を事前に整えておきましょう。
「環境設定」は、オンラインツールの動作確認、安定した回線の確保、静かな個室、画面の見え方のチェックなどです。
「オンラインならではの対話準備」は、画面越しの会話ではメッセージが伝わりにくいこともあるため、簡潔に話せるよう、ポイントを整理しておきます。

 

また、インターネット環境により、会話のタイミングがお互いに重なることもあり得ます。
一呼吸おいてから話すなど、相手の様子を見ながら話せるように練習をしておきましょう。

仕事でオンライン会議をすることがありますが、ツールが異なると操作方法も変わるでしょうから、事前にツール確認をした方がよさそうですね。
対面での面接もあるのでしょうか。
相談者
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アドバイザー
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オンライン面接だけでは伝わらない情報もあるため、対面面接を取り入れている企業もあります。
通常の面接と異なり、マスクを着用して面接することになりますので、あまり主張の強い色柄のマスクではなく、無地のものを選び、清潔なものを準備しておきましょう。
アドバイザー
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オンライン面接の場合は、求職者側は対面に比べて得られる情報が少なくなり、入社後にミスマッチにつながる可能性が上がります。
オンライン面接しかない場合は、その会社主催のイベントに参加したり、実際に一緒に働く人と会う機会を作ってもらったりと、オンライン面接以外でコミュニケーションを取れる場を作るとよいでしょう。
2021年の転職市場の動向がよくわかりました。
自分のキャリアプランを改めて考えて臨んでみます。
相談者
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記事作成日:2021年6月4日 WRITER:衣笠可奈子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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