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“2代目バチェラー”小柳津林太郎さんと語る、「今、なぜ複業が必要なのか?」-リクナビNEXT編集長対談

20人の女性が1人の男性を奪い合う婚活サバイバル番組「バチェラー・ジャパン」で、2代目バチェラーとして人気を集めた小柳津林太郎さん。番組中は、新卒で入社したサイバーエージェントで幹部を務めていたが、今年に入って独立。現在はサイバーエージェントとはプロジェクトベースで仕事を受けながら、トレンダーズの顧問、オンラインサロンの運営、YouTubeチャンネル運営、事業会社経営、エンジェル投資家、そしてタレントとしても活動するなど、「7足のわらじ」を履いて活躍している。

折しも現在、いくつかの仕事、役割を掛け持ちする「複業」が注目されている。働き方改革の一環として政府、企業も副業と合わせて「複業」の解禁、容認の姿勢を取りつつあり、パラレルキャリアを目指す個人も増えている。

そこで、パラレルキャリアの先頭を行く小柳津さんに、『リクナビNEXT』の藤井薫編集長がインタビュー。複数の役割を持つ“複業”のメリットや、なぜ今複業が必要なのかなどを語り合った。

小柳津林太郎さんと「リクナビNEXT」編集長藤井薫

プロフィール

小柳津林太郎さん<写真右>

1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、サイバーエージェントに新卒入社。マーケティングプランナーを経て、入社3年目で子会社「CyberX」の社長に就任。29歳のときには米国子会社の立ち上げにも関わる。2018年、Amazon Prime Videoが手掛ける婚活サバイバル番組『バチェラー・ジャパン』に2代目バチェラーとして登場、人気を博す。その後、AbemaTVアナウンス室部長などを経験し、2019年に独立。現在は、DMMオンラインサロンにて、「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」の運営や、”Stay Gold TV”というYoutube チャンネルの立ち上げ、複数社の顧問業に従事している。

藤井 薫<写真左>

「リクナビNEXT」編集長。1988年にリクルート入社後、人材事業の企画とメディアプロデュースに従事し、TECH B-ing編集長、Tech総研編集長、アントレ編集長などを歴任する。2007年からリクルート経営コンピタンス研究所に携わり、14年からリクルートワークス研究所Works兼務。2016年4月、リクナビNEXT編集長就任。リクルート経営コンピタンス研究所兼務。

企業も個人も「パラレルに展開する」ことが重要な時代に

小柳津林太郎さんインタビューカット

藤井
小柳津さんは現在、7つの顔を持っておられるとか。まさにパラレルキャリアですね。

小柳津
意図してそうなったわけではないのですが、今年2月末にサイバーエージェントとの正社員を退職し、プロジェクトベースに契約を変更したのを機に、やりたかったことに着手し、声をかけていただいたことに応えていたら、気づけば7つになっていました。現在は、トレンダーズ社含め、二社の顧問、オンラインサロンの運営、YouTubeチャンネル運営、事業会社経営、エンジェル投資家、そしてタレント活動を行っています。

藤井
少子高齢化の進行で、労働人口がものすごい勢いで減少していることを背景に、個人の多彩で多重な資源を1つの企業が正社員として独占するのではなく、いろいろな場所で発露できるような社会になることが急務とされています。小柳津さんの働き方はまさに今、求められている働き方だと思います。

小柳津
実際、複業に注目している人が増えつつあると感じますね。人生100年時代と言われる中、リタイヤ後の人生の長さに不安を感じている人が多いという印象。1つの組織にいるだけでは、ゆくゆく応用が利かなくなるのではないか…と危機感を覚えている人が、いち早くパラレルキャリア構築に動いているのではないかと思います。

「リクナビNEXT」編集長藤井薫

藤井
個人だけでなく企業側も、パラレルに事業展開する傾向にありますね。小柳津さんが13年勤務されていたサイバーエージェントも、その間どんどん事業拡大されてきた印象があります。

小柳津
私が入社した13年前は、ざっくり言うと広告代理店業とアメブロの2つでした。ブログからAbemaTV、ガラケーサイトからスマホゲームなど、時代の流れを読んで波が来ているところに乗ることで、事業が拡がっていきました。若手社員の意見やアイディアを取り入れ、ボトムアップで始まるビジネスも多く、当然ながら失敗も多かったですが大化けするものもありました。

藤井
1つの事業だけでは、指数関数的に伸びることがない中で、「確実性がなくてもチャレンジすることで企業の存在意義を示したい」という気概が感じられます。

小柳津
「調子がいいときこそ次のチャレンジをすべき」という企業風土は根強くありますね。ITバブル以降、いろいろなベンチャー企業の衰退を見てきたので、慢心すると足元をすくわれると痛感しているのです。いいときにこそ再投資しないと、永続的な発展は難しいと理解している点は、サイバーエージェントの強みの一つだと思います。

藤井
そんな中、小柳津さん自身も、サイバーエージェントの中でいろいろなビジネスを経験していらっしゃいますね。

小柳津
新卒で入社してすぐ、広告事業のマーケティングプランナーを2年間務め、3年目からは子会社社長としてガラケーサイトの制作、ソーシャルゲーム制作、その後スマホゲームなどを手がけました。さらには29歳のときに米ニューヨークに単身渡り、現地子会社の立ち上げにも携わりました。そして、バチェラー・ジャパンに出演させてもらい、AbemaTVにも関わって…と、2年に1回ペースでミッションチェンジ、マーケットチェンジを経験。副業・複業をする必要性を感じないほど、いろいろなチャレンジをさせてもらいました。

藤井
確かに、社内にいながらすでに「複業」をこなしていた感もありますね。

小柳津
1つのことを極めたうえで、もう1つ新しいチャレンジをすると、点が線になってつながっていき、さらに点が増えれば面になります。それが、その人のオリジナリティであり、どんな場所でも発揮できるバリューになるのだと思います。…僕みたいに1社でいろいろな経験ができるのであればそれでいいと思いますが、1つの会社でミッションもそう変わらず、ジョブローテーションもないという環境であれば、社外に2つ目、3つ目の「点」を作りにいったほうが、オリジナリティが広がり、自身のバリューは高まると思います。

誰もがパラレルキャリアを選択できる雰囲気をつくりたい

小柳津林太郎さんインタビューカット

藤井
そして、サイバーエージェントとの雇用契約を変えた今、さらに活躍の場を広げているのですね。

小柳津
サイバーエージェントとは、今も引き続き仕事をさせてもらっています。AbemaTVに出演したり、広告案件でキャスティングしていただいたり。そして6月からは、トレンダーズの顧問、8月からはDMMオンラインサロンで「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」を運営しています。
同時に、自身のマネジメント機能を備えた事業会社を立ち上げ、ウェルネス・ウェルビーイング領域で企業のBtoC事業の立ち上げを行う計画です。

藤井
今の世の中って、「職業選択の自由」と言いながら、多くの人が1つのソーシャルIDだけで生活していますよね。
昔の人は、普段は田畑を耕し、雨の日には草履を編み、他の日には火の見櫓を組んだりと、1人でいろいろな顔を発露できていたので、実は今よりも豊かだったのではないかと言われています。小柳津さんのように、多方面に領域を広げ複数のIDで活躍する人が増えれば、みんな江戸時代のような精神的豊かさが得られるのではないかと思っています。

小柳津
今手掛けている「ハイブリッドサラリーマンズクラブ」は、まさにそういう人たちを増やそうというサロンなんです。本業以外にさまざまな役割を持つ「ハイブリッドな働き方」をしている8人が、日々の働きや考え方を発信するというサロンで、彼らが発信することでコミュニティの輪を広げ、1万人のハイブリッドサラリーマンを創出することを目標にしています。
メンバーはとても個性的で、エンジニアでありながら漫画家の顔も持つ人や、広告代理店に勤めながらラッパーをしている人、IT会社に勤務しながら大学教授も務めている人などさまざま。ちょうど昨日、8人全員で集まってブランチしながら打ち合わせをしたのですが、「パラレルキャリアに共感してくれる仲間がほしかった」と皆喜んでくれました。

藤井
パラレルキャリアを目指す人は増えつつあるけれど、まだ「大っぴらには言いづらい」のが現状なのでしょうね。社内で堂々と言える雰囲気が作れれば、今まで個人が隠していたアイディアや才能が発揮できて、企業も組織も変わるのでしょうが、ちょうど今は過渡期にあるのかもしれません。小柳津さんの活動が、「複業でパラレルキャリアを目指す!と堂々と言える雰囲気」の醸成につながると期待しています。

直観的に好きと思えるものを「発信」することが、視野が広がるきっかけに

小柳津林太郎さんインタビューカット

藤井
これから複業をしたい、キャリアをもっと広げたいと考えている人に対して、何かアドバイスはありますか?

小柳津
「複業をしてみたいけれど、何から手掛けていいかわからない」という声をよく聞きますが、お金もかからずリスクもなく、すぐにできるのは「発信する」こと。好きなことをSNSなどで発信したり、表現したりすると、自然にファンが付き、それをきっかけにコミュニティが広がります。
トレンダーズの入社2年目の社員は音楽制作が趣味で、それを発信していたら世界にファンが広がっているのだとか。難しく考えすぎず、直観的に「これは好き」「これが発信したい」と思えるジャンルで一歩踏み出してみれば、違った景色が見えてくるのではないでしょうか。自分が好き、楽しいと思えるものでないと、続けられませんから。

藤井
「直観的」というのはいいですね。これはウケるだろうか、バズるだろうかと考え、こねくり回したものは、見ている人に伝わりますから。複業も、「なんか流行っているからやる」「会社が推奨しているからやる」のではなく、自分がやってみたいと思えるものにチャレンジするという姿勢が大切なのでしょうね。

小柳津
おっしゃる通りだと思います。
「リクナビNEXT」編集長藤井薫
藤井
小柳津さんは10年20年先、この日本がどのような社会になっていればいいと思われますか?

小柳津
シンプルですが、「個人が、やりたいことをちゃんとやれる社会」になればいいなと思っています。そのために、情報格差を埋めるための活動をしたいとも考えています。例えば、ネットが発達した今でも、地方では都心に比べ情報量や精度にギャップがあったり、周囲にチャレンジしている人が少なかったりします。そういうところに、しっかり情報を届ける活動に注力する計画です。
現在、母の故郷である宮城県・気仙沼のPR大使を務めているのですが、気仙沼の若者の多くは大人になるとみんな都心に出てきてしまう。「地元では働き口がない、他に選択肢がない」と思い込んでいるからなのですが、地元にいながらでも面白い働き方は創出できます。そういう事例をたくさん作り、若者に届けたい。サイバーエージェントで培ったデジタルの知見を活かして、より多くの人に「豊かな人生を送るヒント」を届けることが、私の使命だと思っています。

藤井
素晴らしい活動ですね。小柳津さんが発信する内容ももちろんですが、こういう「小柳津さん自身の姿勢」も、複業を目指す若者にとっていいナレッジになると思います。「自分にもできるんじゃないか」と、一歩踏み出す勇気も与えてくれるのではないでしょうか?

小柳津
そういう立場になれれば嬉しいですね。僕はまだ「バチェラー」としての印象が強いかもしれませんが、これからの人生やキャリアに迷う若者にとって「頼れる身近なあんちゃん」になるのが僕の理想であり目標です。

小柳津林太郎さんと「リクナビNEXT」編集長藤井薫

EDIT&WRITING:伊藤理子 撮影:刑部友康