退職を決断するポイントって何?
01  人間関係編 02  仕事内容編 03  勤務時間・待遇編 04  給与・評価編
02 仕事内容編
「やりがいがない」「忙しすぎる」など、仕事内容の不満はさまざま。どんな理由なら転職に踏み切るべきなのか、実例を通して考えてみよう。
現在転職活動中の S・Tさんの場合(37歳)
プロフィール1990年、短大卒業後、ソフトハウスでSEとして勤務するが、5年で体調を崩し退職。その後、事務職として、不動産会社、外食チェーン、精密機器メーカーで働き、2年前、前職の機械メーカーの営業事務に。事務職のリーダー的存在として活躍するが、今年6月退職し、現在転職活動中。
退職までの背景
 機械メーカーの営業事務として、受注後の伝票の作成から商品出荷の手配までを担当していました。最初は私1人で担当していたのですが、業績が好調でとても1人では手が回りきらず、次々と事務職が増えるほど。しかし、最も勤務年数が長い私に上司は仕事を依頼しやすいらしく、いつの間にか私がリーダー的な存在となり、事務のメンバーに仕事を割り振る役割を担うようになっていました。
 商品の受注後、私は商品ごとに伝票の適切な処理方法、出荷のスケジュールなどを私以外の事務職に振り分けます。彼女たちは私の指示に従って、処理するだけ。部署の中で、私だけが「てんてこ舞い」という状況が続きました。仕事の量、役割ともに大きな差があったのに、給与は他の事務職と同じ。そして、人間関係にトラブルはないものの、「忙しい」私と「おしゃべりする」他の事務職という2つの空気に部署内が分かれてしまったのです。
退職を決意した理由
 そんな日々が続いた5月のある日、上司に「もっと他の事務職に合わせたらどうか」と言われたのです。そのとき、「なぜ仕事を必死にやっている私が責められなければいけないのか」と、評価してくれていると信じていた上司の言葉だけに、がっかりしてしまいました。リーダーとして大切な仕事をしているつもりだったのに、「会社にとって他の事務職と同じ土俵でしか見られていない」と。
 でも、それが自分の仕事を「本当に会社にとって重要な役割なんだろうか」と改めて考えるきっかけになりました。冷静になってみると、私の仕事自体も忙しいだけで同じことの繰り返しに過ぎなかったのです。膨大な量の伝票をどのように処理するか、出荷先にどのような指示を出すかなど、複雑ではあるけど、覚えてしまえば高度なスキルが必要な仕事ではなかった。このまま続けていても、私自身の成長はない、と判断したことが退職のきっかけとなったのです。
編集部からのアドバイス
今の仕事内容で自分自身が成長できるか見極める
 S・Tさんは上司の言葉をきっかけに自分の仕事を見直したら、「忙しいだけで毎日同じ仕事の繰り返しだった」ことに気が付き、退職に至った。S・Tさんのように成長を志向する人が、成長できる実感を持てなくなったなら、転職によってもっと高度なスキルが身に付く、新たなフィールドを求めるのは得策。
 ただし、リーダー的存在として評価されていただけに、もしS・Tさんが「もっと責任のある仕事をやりたい」「新たな仕事に挑戦したい」と申し出ていたら、それが聞き入れられた可能性もある。社内での異動や役割変更によって、自分の成長意欲を満足させる可能性があるかどうか、試みてから退職してもよかったかもしれない。
人間関係トラブル実例集
設計・Gさんの場合
退職を考えている背景
上司の指示が「自分のアイデアを形にするように」という雲をつかむようなもの。小さな会社で、先輩社員もおらず、相談できる相手もいない。目指すものがはっきりしないまま、上司の顔色を窺って仕事を続けるのが苦痛です。
編集部からのアドバイス
上司に仕事の目的をまず聞いてみるべき。それが明確でなければ、異動の可能性を模索しよう。異動が難しい場合には、早く転職活動を始めて、仕事のミッションが明確な会社で働くほうがいいだろう。
 
マスコミ・Hさんの場合
退職を考えている背景
人材不足のせいか、異動が頻繁で、今は希望職種とかけ離れた仕事に就いている。やりたい仕事ができる会社に転職すべきか迷っています。
 
編集部からのアドバイス
組織に属している以上、「やりたい仕事」ばかりができるとは限らない。今後またやりたい仕事に戻れる可能性もあるなら、無駄な経験はないので、一生懸命取り組んでみるのも手。取り組んだ結果、「やっぱり合わない」のであれば転職を考えよう。
   
販売職・Eさんの場合
退職を考えている背景
入社後1週間くらいで一店舗任され、運営、顧客のクレーム処理まですべてやらされる。教育もほとんどなしで店舗運営を背負うのは実質的にムリ。上司も見て見ぬ振り……。
編集部からのアドバイス
無茶な状況ではあるものの、店舗を任されるのだからチャンスとも考えられる。ただし、その「無茶」が顧客にまで迷惑を及ぼし、会社がそれを容認しているならば、転職を考えてもいいかもしれない。
広告関連・Kさんの場合
退職を考えている背景
今の仕事は、既存のものをコピー、貼り付けするだけの仕事。自分のアイデアやセンスを活かせる仕事内容ではなくなってしまった。
 
編集部からのアドバイス
仕事のやり方を変えるように、自分なりに努力をしてみよう。それが会社の体質や顧客の考え方など、自分ではどうにもならない理由によって困難であるなら、退職に踏み切ろう。
 
退職決断のポイント
仕事内容に悩んで退職を決断する際の“決断基準”として考えられるのは主に3つ。「自分の『好き』と違う仕事である」「任される業務の領域や役割が希望と違う」「自分には成長意欲があり仕事に前向きに取り組んでいたとしても、今の仕事を続ける限り、スキルアップが難しい」。このような状況であれば、自分の希望や成長が実現できる新たなフィールドを目指し、転職という手段を考えるのも一つの手だ。
ただし、どんな不満で転職するにしても、退職前に会社に対して改善を働きかけることは重要だ。やりたい仕事に就きたいなら異動願いを、仕事の配分に不満があるなら割り振りを検討してもらうなど、手を尽くしてみよう。面接で転職理由を述べるときにも、不満をただ述べるだけでは「嫌になるとすぐに辞めてしまう」という印象を与えかねないからだ。
また、ただ「大変だから」「つまらないから」という理由で退職を決めるのは考えもの。仕事はお金をもらう以上、すべてが楽しくて満足できることは、ほとんどあり得ないからだ。必死に仕事に取り組めば、そこで何らかの喜びを見出せることも。「退職」という手段を取る前に、自分の仕事への取り組み姿勢も振り返ってみる必要はあるだろう。


01  人間関係編 02  仕事内容編 03  勤務時間・待遇編 04  給与・評価編




会員登録がまだの方

会員登録(無料)

会員登録がお済みの方

「今すぐ転職」にも「いつかは転職」にも即・お役立ち!リクナビNEXTの会員限定サービスに今すぐ登録しておこう!

1転職に役立つノウハウ、年収・給与相場、有望業界などの市場動向レポートがメールで届きます

2転職活動をスムーズにする会員限定の便利な機能

・新着求人をメールでお届け

・希望の検索条件を保存

・企業とのやりとりを一元管理など

3匿名レジュメを登録しておくとあなたのスキル・経験を評価した企業からスカウトオファーが届きます

会員登録し、限定サービスを利用する

※このページへのリンクは、原則として自由です。(営利・勧誘目的やフレームつきなどの場合はリンクをお断りすることがあります)