履歴書をメールで送付するやり方と例文・マナー・注意点

履歴書ファイルのデータ送付方法を6ステップで詳細に解説。メールやクラウドストレージサービスなどを使ったやり方、PDF形式への変換方法、パスワードの必要性、履歴書送付メールの例文、メール送付時のマナーとチェックリストなどを紹介しています。
手軽に送れるメールだからこそうっかりミスに気をつけて、送ってしまった後に気まずい思いをすることのないよう、ポイントを理解しておきましょう。
応募企業に「履歴書をメールで送ってほしい」と指示された人は、ぜひ確認してみてください。
メールなどで履歴書・職務経歴書をデータ送付するやり方
メールなどで履歴書や職務経歴書をデータ送付する場合は、以下の6ステップで行いましょう。
1. 送付するファイルをPDF形式に変換する | 2. 必要に応じてファイルにパスワードをかける |
3. ファイルデータの送付方法を応募企業に確認する | 4. 履歴書のPDFデータを企業から指定された方法でファイル添付する |
5. 履歴書送付メールに6つの要素を入れる | 6. メール送信前にチェックリストで最終確認する |
ステップ1. 送付するファイルをPDF形式に変換する
履歴書などの重要書類は、編集ができないPDF形式に変換して送るのが基本です。
1. 企業によって異なるExcelやWordの使用環境やバージョンに左右されない 2. ExcelやWordの印刷プレビューと実際の印刷物とで異なる見栄えを統一できる 3. 万が一の内容の変更を防げる |
紙の履歴書に手書きした場合は、スキャンをしてPDF形式に変換しましょう。
ExcelやWordなどのアプリケーションで作成した場合は、データの「名前を付けて保存」を選択し、ファイルの種類で「PDF(*.pdf)」を選び保存、でPDFに変換することができます。
<PDF化する方法>
(1)「ファイル」をクリック

(2)「エクスポート」をクリックし、「PDF/XPSの作成」

(3)「ファイル名」を編集し、「ファイルの種類」がPDFであることを確認し、「発行」をクリック

ステップ2. 必要に応じてファイルにパスワードをかける
これまでファイルを送付する際には、ZIP形式の圧縮ファイルにしてパスワードをかけ、ファイル添付して送信した後に、パスワードを記載したメールを送信する方法が用いられてきました。
しかし、この2段階のメール送信方法はセキュリティ観点では有効と言えないため、国から正式に廃止の見解が出ており、大手企業を中心に追従する企業が多いようです。
一方で、これまでの慣例としてそのまま「ZIPファイル+パスワード」の送信方法を採用している企業もあるため、指定された場合はファイルにパスワードをかけましょう。
• 送信先を間違えてしまった際のセキュリティ担保を意識して類推しやすいものは避ける • 名前やメールアドレス、送付日だけで完結するパスワードにしない • パスワードは、英数字大文字・小文字・記号などを組み合わせる • パスワードの文字数は8文字から12文字を目安にする • メール送信前には、記載したパスワードで開けるかどうか確認する |
ステップ3. ファイルデータの送付方法を応募企業に確認する
履歴書をメール送付する際は、どのような方法でファイル送付すればいいのか、応募企業に事前確認ができると良いでしょう。
企業によっては、専用のストレージを設けていたり、独自のツールで受け付けていたりするケースもあります。
ステップ4. 履歴書のPDFデータを企業から指定された方法でファイル添付する
企業から指定された方法で、履歴書データを送付しましょう。
一般的には、以下の3つの方法が考えられます。
1. 企業に指定された専用ツールや専用ストレージを利用する 2. クラウドストレージサービスにアップロードしてリンクを貼ったメールを送る 3. 直接メールにファイル添付して送る |
なお、クラウドストレージサービスなどを利用する場合は、「アクセス権限の範囲」と「ダウンロード期限」に注意しましょう。
アクセス権限を特定の人に限定した場合、採用担当者が複数名いる企業に対してはストレスがかかるかもしれません。
一方で、アクセス権限を設定しない場合やダウンロード期限を指定しない場合は、リンクが外部に漏れてしまうと履歴書に書いた個人情報が流出してしまうリスクもあります。
ステップ5. 履歴書送付メールに6つの要素を入れる
履歴書データをメール送付する時は、以下の6つの要素を入れましょう。
採用担当者は毎日多くのメールを扱っているため、わかりやすく書くことが大切です。
それぞれの要素をミスなく、見やすいレイアウトを心掛けてまとめれば、読みやすい文面を作ることができます。
6つの要素 | 読みやすくするポイント |
---|---|
1. 件名 | ・メールの目的と送信者が判別できる件名にする ・「履歴書の件」や「ご確認お願いします」など一目ではわかりにくい件名は避ける |
2. 宛名 | ・メール文面の冒頭には、宛名の企業名・担当者名を記入する ・基本の書き方は「会社名+部署名+役職名(肩書き)+氏名+敬称」 |
3. 挨拶 | ・書き出しは「初めてご連絡させていただきます」もしくは「お世話になっております」 ・次に「○○と申します」と挨拶を入れる ・在職中であっても、現職の勤務先名を記載する必要はない |
4. 用件 | ・応募職種と履歴書など応募書類を添付していることを簡潔に伝える ・質問事項など、履歴書提出とは別の用件がある場合は、1行空けて記載する |
5. 締めの挨拶 | ・「面接の機会をいただけますと幸いです」など採用選考への思いを入れても良い ・多忙の中で履歴書を確認していただくことへの感謝を伝える文言を添えるのも良い ・「どうぞよろしくお願いいたします」などといった結びの言葉で締める |
6. 署名 | ・「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」をそれぞれ改行して文末に記載する ・読み方が難しい氏名の場合は、ふりがなも付け加えておく ・メールアドレスは会社ではなく個人のメールアドレスを使用する |
ステップ6. メール送信前にチェックリストで最終確認する
メールは送信後に取り消すことができません。
履歴書をメール送信する前に、必ず最終チェックをしましょう。
誤字脱字・抜け漏れが多いメール、マナー違反のメールは、その後の印象を左右する恐れもあります。
下記のチェックリストをもとに最後に念入りにチェックを行い、ケアレスミスを防ぎましょう。
□ 宛先(メールアドレス)が間違っていないか □ 履歴書のファイルは添付されているか □ 宛名(会社名・部署名・担当者名)が間違っていないか □ 件名はわかりやすい内容になっているか □ 署名が入っているか □ 誤字脱字や敬語の誤りはないか □ ほかの企業の名前や担当者名が残っていないか |
履歴書送付メールの書き方例文
履歴書を採用担当者に送る場合の、メールの文例を3パターンご紹介します。
1. クラウドストレージサービスで履歴書を送付する場合のメール例文 | 2. 採用担当者から、添付ファイルで履歴書送付を依頼された場合の例文 |
3. 応募メールに履歴書を添付する場合の例文 |
クラウドストレージサービスで履歴書を送付する場合のメール例文
件名:履歴書ご送付の件/氏名
文面:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になっております。○○○○と申します。
履歴書と職務経歴書を以下のクラウドストレージサービスにて共有させていただきます。
以下のURLよりご確認をお願いいたします。
URL: https//:**.com
ダウンロード期限:20XX年XX月XX日
ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
お忙しいところ大変恐縮ですが、
面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
———————————–
氏名(場合によってはふりがなも)
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
———————————–
採用担当者から、添付ファイルで履歴書送付を依頼された場合の例文
件名:履歴書ご送付の件/氏名
文面:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になっております。○○○○と申します。
ご指示いただきました履歴書と職務経歴書を添付ファイルにてお送りいたします。
ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
お忙しいところ大変恐縮ですが、
面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
———————————–
氏名(場合によってはふりがなも)
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
———————————–
応募メールに履歴書を添付する場合の例文
件名:○○○職応募の件/氏名
文面:
株式会社○○○○
採用ご担当者様
はじめまして。○○○○と申します。
△△△△で貴社の求人情報を拝見し、これまでの
営業経験を新商品の販促に活かせるのではと思い、
○○○職に応募したくご連絡を差し上げました。
履歴書と職務経歴書を添付しております。
ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。
お忙しいところ大変恐縮ですが、
面接の機会をいただけますと幸いです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
———————————–
氏名(場合によってはふりがなも)
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
———————————–
履歴書をメールで送付する時のマナー
応募企業に履歴書をメールで送付する際は、以下の7つのマナーに注意しましょう。
1. 企業の指示に従って迅速に送る | 2. メールの件名と本文は簡潔に書く |
3. スマートフォンから送付する場合も改行位置はパソコンに合わせる | 4. ファイル名は「日付+履歴書+氏名」で付ける |
5. 添付ファイルの中身を確認してから送信する | 6.プライベートのメールアドレスを利用して送る |
7.メールの履歴がある場合は「返信(Re:)」で送付する |
1. 企業の指示に従って迅速に送る
人材の募集は、採用人数が募集枠に達したら終了してしまいます。
特に、応募が集中している求人の場合は、履歴書の送付に時間をかけている間に他の応募者の選考が進んでしまう可能性があります。
企業から履歴書を送付するように指示があった場合は、文章の誤変換などケアレスミスに注意しながら、迅速に送るようにしましょう。
2. メールの件名と本文は簡潔に書く
ビジネスメールの基本は、用件が分かるように簡潔にまとめることです。
また、企業の採用担当者は、日々数多くのメールを受信しています。
件名は「○○○職応募の件/氏名」など、一覧ですぐに内容と送信者が分かるように工夫しましょう。
また、本文も端的に記載することが重要です。
メールの文面によってビジネスマナーや文章力などを判断される可能性もあるので、後述の例文を参考に簡潔にまとめるようにしましょう。
3. スマートフォンから送付する場合も改行位置はパソコンに合わせる
スマートフォンで本文を入力すると、細長い画面を縦にスクロールしながら入力することになるため、改行回数が多くなる人が多いようです。
相手がPCの画面で読むことを想定して、30~40字程度を目安に改行すると読みやすくなります。
4. ファイル名は「日付+履歴書+氏名」で付ける
履歴書ファイルの名前付けにルールはありません。
しかし、採用担当者が、誰から受け取ったどのような内容のファイルなのかを把握しやすいように配慮するのが、暗黙のマナーとなっています。
そのため、「日付」「氏名」「履歴書」で構成するとよいでしょう。
日付を入れておくことで、自分も履歴書ファイルを更新した時のデータ管理がしやすくなるでしょう。
例:20XX0101_(氏名)_履歴書.pdf |
5. 添付ファイルの中身を確認してから送信する
複数の企業の求人に応募していると、応募先ごとに履歴書や職務経歴書の志望動機を変更して送信するケースもあるでしょう。
メールに添付する履歴書や職務経歴書のファイルが、応募する企業向けの正しい内容になっているか確認してからメールを送信しましょう。
違う企業向けに作成した応募書類を間違って送ってしまうと、採用担当者が違和感を覚える上に、「注意力に欠ける人物なのだろうか」と業務遂行能力を不安視される可能性もあります。
6. プライベートのメールアドレスを利用して送る
転職活動で履歴書をメール送付する際は、会社のメールではなくプライベートのメールアドレスを利用しましょう。
個人のメールアドレスを使うと、相手によっては迷惑フォルダに入ってしまう可能性もあるので、相手から返信がない場合は、1週間を目処に確認のメールをしたり、電話をしたりしましょう。
7. メールの履歴がある場合は「返信(Re:)」で送付する
一度企業側からメールが届いている場合は、件名を変えず「Re:」を付けたまま返信しましょう。
本文も削除せず、そのまま残しておくことで、どのような連絡、やり取りをしていたのかが1通のメールで確認できます。
件名を変えると採用担当者が絞り込みなどで過去の履歴を見つけることができなくなり、どのやり取りのメールなのか分からなくなるため避けましょう。
履歴書をメールで送る場合のよくある質問
Q. スマートフォンからPDFを添付する方法は?
iPhoneの場合
- 添付したいPDFファイルを「ファイル」アプリに保存します。
- メールアプリを起動し、新規メッセージを作成します。
- 本文エリアをタップすると表示されるメニューから、添付ファイルアイコンを選択します。
- 「ファイル」アプリから目的のPDFを選択して添付します。
Androidの場合
- Gmailアプリを開き、新規メッセージを作成します。
- 画面右上のクリップマークをタップします。
- 「ファイルを添付」または「ドライブから挿入」を選択します。
- 目的のPDFファイルを選択して添付します。
Q. メールでの送付を指示されたら何日以内に送ればいいですか?
期日も指定されている場合は、その期間内に送付しましょう。
ただし、採用活動は採用予定人数が充足したら募集が終了してしまいます。
メールでの送付を指示されたら、できる限り早く送付した方が良いでしょう。
Q. 履歴書の日付はメール送信日でしょうか?
履歴書の日付は提出日を記載するルールとなっているため、メール送信日を入力しましょう。
送信前に、必ずファイルを確認し、日付が間違っていないか確認しましょう。
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