面接の基本マナー|受付・入室・退室、持ち物など対面面接の受け方とNG例

面接時の基本マナーを、受付・入室・待機・着席・挨拶・退室のやり方から、話し方や敬語の使い方、話す内容まで細かく解説。
対面面接で必要な持ち物リストと合わせて、服装・髪型・靴・カバンなど身だしなみの例も紹介しています。
マナー不足で悪い印象を持たれてしまうNGマナー例についても確認できるので、面接当日の立ち振る舞いに不安がある方は、ぜひご確認ください。
目次
動画でわかる面接の基本マナー
基本的な流れに沿った面接試験の受け方とマナーを動画で解説しています。
面接会場での振る舞い方や、押さえておきたいポイントを、動画で確認してみましょう。
対面で行われる面接の身だしなみマナー
対面面接に必要な持ち物リストと、服装、髪型、カバン・靴などの身だしなみのマナーを解説します。
対面面接の持ち物リスト一覧
□A4サイズの書類が入るカバン □提出書類(履歴書、職務経歴書など)のコピー □クリアファイル □メモ帳 □筆記用具 □印鑑 □身分証明書 □スマートフォンまたは携帯電話 □求人票(募集要項)や会社案内、担当者の連絡先データ □交通系ICカードまたは現金◻ □ハンカチ □ティッシュ |
□モバイルバッテリー □折り畳み傘 □手鏡 □ヘアブラシ □ストッキングの予備 □腕時計 □予備の証明写真 □予備のメガネ・コンタクトレンズ □制汗グッズ □飲み物(ペットボトル飲料など) □応募先企業や面接会場周辺の地図のコピー |
服装の基本マナー
面接では、リクルートスーツではないシングルのスーツを着用すると良いでしょう。
スカートの場合は膝が隠れる長さが目安です。
カジュアルな印象を与えるボタンダウン仕様のシャツは避け、だらしない印象を与えないように第1ボタンまでしっかり留めましょう。
ネイルやメイク、ピアスやネックレスなどのアクセサリー、時計などは華美にならないように注意しておくと安心です。
髪型の基本マナー
髪の色やヘアスタイルの許容範囲は、業界や職種、企業によって異なりますが、ビジネスパーソンとしての常識を大きく逸脱していない限り、それほど神経質になる必要はないでしょう。
あえて言うならば、表情が隠れていると暗い印象を与えがちなので、なるべく髪が顔にかからないようにできると安心です。
面接中に髪を触る癖がある人は、落ち着きがなく見えるため、整髪料でセットしたり髪をまとめたりすると良いでしょう。
詳細なマナーは「転職活動の面接で気をつけたい髪型・髪色のマナー」記事で確認してみてください。
カバンや靴の基本マナー
転職活動で使うカバンは、床に置いたときにしっかり自立するものを選びましょう。
履歴書などA4サイズの資料が入る大きさが好ましいです。
靴は清潔感が大切なので、本革仕様やブランドなどにこだわらず、なるべくきれいに磨かれたものを選ぶと良いでしょう。
詳細なマナーは「転職の面接におすすめのカバン・バックと靴の選び方」記事で確認してみてください。
企業訪問時の受付・控室での基本マナー
<受付・控室で守りたい4つのマナー>
- 約束時間の5分前には到着する
- 遅刻は厳禁!やむを得ない場合はすぐに連絡する
- 受付への対応も面接のひとつ
- 控室では着席し呼ばれるまで待つ
企業のオフィスなどに到着するまでの時間にゆとりを持つことで、遅刻を防ぐだけでなく、面接で話すことの事前確認を行うことができます。
忘れ物や電車の乗り過ごしにも時間内に対応することができるでしょう。
1. 約束時間の5分前には到着する
応募した企業には5分前には到着するようにして、入り口でコートを脱ぎ、携帯電話は必ずOFFにしておきましょう。
ここで身だしなみの最終チェックをしておくと安心です。
なお、早すぎる到着もマナー違反。約束の時間まで待ってから、受付に申し出るようにしましょう。
2. 遅刻は厳禁、やむを得ない場合はすぐに連絡する
大前提として、遅刻しないように注意しましょう。
やむを得ず遅れそうなときは、必ず電話を入れましょう。
電車の遅延が発生した場合は、途中駅でいったん降りて速やかに連絡を入れたほうが、待たせる時間も短くて済みます。
慌てずに、まずは採用担当者に一報を。
電車内などで電話ができない場合や、面接のかなり前段階から面接予定時間に遅刻する可能性が高いとわかった場合などはメールなどで連絡するのも一つの方法です。
3. 受付への対応も面接のひとつ
応募先の会社に着いたら、まず受付で訪問の趣旨を伝え、採用担当者への取り次ぎをお願いします。
ここでの対応ぶりもチェックされる可能性があるので、振るまいには気をつけましょう。
企業に一歩足を踏み入れたときから、すでに面接は始まっていると考えて。
4. 控室では着席し呼ばれるまで待つ
企業によっては、面接の準備ができるまで控室や応接スペースに一時的に通されるケースがあります。
案内されて面接の控え室に入ったときに、もし先客がいるなら迷惑をかけないよう、静かに席について順番を待ちます。
面接前に心の準備をしっかり整えて、スムーズに面接に入れるようにしましょう。
入室時の基本マナー
<入室時に守りたい3つのマナー>
- ドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われたらドアを開ける
- 「失礼いたします」と言ってから入室する
- 入室したらドアに向いて静かに閉める
面接室に案内されたら、落ち着いて入室しましょう。
面接によって、採用担当者がすでに待っているケースと、後から入室するケースがあります。
1. ドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われたらドアを開ける
入室時には、軽くドアを3回ノックし、「どうぞ」の声が掛かってから開けましょう。
ノック3回は入室確認の合図です。
ノック2回は空室確認の合図で、トイレなどで使われるため、面接では使わないのがマナーです。
2. 「失礼いたします」と言ってから入室する
ドアを開けた後はすぐに入室するのではなく、立ち止まって「失礼いたします」と言ってから入室しましょう。
なお、案内係から「後ほど担当者が参ります」という指示がなく、ノックをしても面接室から応答もない場合は再度3回ノックし、それでも応答がない場合は先に、「失礼いたします」と言ってドアを開けます。
3. 入室したらドアに向いて静かに閉める
面接室に入ったら静かにドアを閉めます。このときに、ドアの方に向き直って閉めましょう。
後ろ手で閉めるのはマナー違反です。
着席と挨拶の基本マナー
<着席・挨拶時に守りたい6つのマナー>
- 面接担当者の入室を待つ場合は下座の席の横に立つ
- 立った状態で最初の挨拶と一礼をする
- 名刺を渡されたら名前を名乗り受け取る
- 着席を促されたら「失礼いたします」と言ってから座る
- 自分が座る椅子の脇の床にカバンを置く
- 背筋を伸ばして姿勢よく椅子に座り続ける
入室後に、勝手に着席するのはマナー違反。面接担当者や案内係から促された後に、下座に着席することを心がけましょう。
1. 面接担当者の入室を待つ場合は下座の席の横に立つ
面接室に案内されて採用担当者を待つ場合は、下座の席の横に立って待つようにしましょう。
下座である出入り口側の席の横に立ちます。
ただし案内係が席を指定したり、着席を誘導したりした場合はそれに従います。
2. 立った状態で最初の挨拶と一礼をする
採用担当者が入室したら、立った状態で正面を向いて「本日はよろしくお願いいたします」と挨拶し、一礼しましょう。
もちろん、着席している場合でも立ち上がって挨拶します。
3. 名刺を渡されたら名前を名乗り受け取る
採用担当者が名刺を出したら、名前を名乗り丁寧に受け取りましょう。
名刺を渡されたからといって、在籍している企業の名刺を渡す必要はありません。
名刺は、着席後は、向かって左に自分が読める向きで置いておきます。
4. 着席を促されたら「失礼いたします」と言ってから座る
面接担当者や、案内係の人から「どうぞお座りください」などと着席を促されたら、「失礼いたします」と言ってから座りましょう。
席次マナーの基本は、出入り口から一番奥の席が上座。指定がない場合は、下座である出入り口側の席に座ります。
面接担当者や案内係が席を指定した場合はそれに従います。
5. 自分が座る椅子の脇の床にカバンを置く
カバンなどの手荷物は、自分が座る椅子の脇の床に置きましょう。
カバンなどの手荷物を、机や空いている椅子の上、自分の椅子の背もたれ側などに置かないように注意しましょう。
また、企業から応募書類の持参を指示されている場合は、面接時に提出を求められます。
書類や筆記用具などをすぐに取り出せるように、足元で荷物を取り出しやすい場所に置いておきましょう。
6. 背筋を伸ばして、姿勢よく椅子に座り続ける
面接中の姿勢は、背筋を伸ばし、手は軽く両ひざに乗せておくのが望ましい姿勢です。
面接の途中で猫背になったり、体が傾いたりしないように、姿勢よく座ることを意識し続けましょう。
深く腰掛けすぎるとだらしない印象になるため、背もたれから少し離れて座ると良いでしょう。
会話の基本マナー
<会話中に守りたい5つのマナー>
- 尊敬語、謙譲語、丁寧語を使い分ける
- 質問されてから簡潔に話す
- 早口にならないように笑顔でハキハキ話す
- アイコンタクトをとりながら相手の目を見て話す
- 相づちなどリアクションしながら話を聞く
面接中は、受け答えの内容に集中しがちですが、話し方やリアクション、表情などに気をつけて、お互いに会話しやすい環境をつくるのもマナーの一環と言えるでしょう。
1. 尊敬語、謙譲語、丁寧語を使い分ける
面接中の会話では、相手を立てるときは尊敬語、自分側がへりくだるときは謙譲語、相手を問わず丁寧な表現を使いたいときは丁寧語と使い分けましょう。
ほかにも、間違えがちな「二重敬語」や「過剰敬語」を使わないように注意しましょう。
詳細な敬語のマナーは下記の記事で確認してみてください。
2. 質問されてから簡潔に話す
面接担当者の質問や話が終わってから発言するようにしましょう。
あれもこれもアピールしたいからと言って、一人で長々と話しすぎないことが会話のマナーです。
自分一人で1分以上話し続けないように注意しましょう。
3. 早口にならないように笑顔でハキハキ話す
声は、普段よりも少し高いトーンを心がけ、ハキハキと滑舌良く話すと、明るい印象になります。
できる範囲で笑顔を交えて話し、早口になりすぎないように気をつけましょう。
4. アイコンタクトをとりながら相手の目を見て話す
対面面接でもオンライン面接でも、応募書類や自分で調べてきた企業研究資料ばかり見て、会話中に面接担当者と目が合わない人は少なくありません。
自分が話す時は、相手の目を見ることを心掛けましょう。
面接担当者が複数いる場合は、質問をした方を中心に目線を合わせながら回答すると良いでしょう。
目を合わせるのが苦手な場合は、相手の鼻やネクタイなどを見て話すのがオススメです。
5. 相づちなどリアクションしながら話を聞く
面接担当者の話していることを理解や興味を示すために、適度に相づちなどでリアクションをとりましょう。
退室時の基本マナー
<退出時に守りたい2つのマナー>
- 一礼してから退室する
- 見送られる場合も最後まで気配りする
面接が終わったら、書類や名刺などをカバンにしまって立ち上がります。
採用担当者から渡された名刺や書類は丁寧に取り扱いましょう。
1. 一礼してから退室する
面接が終わっても、気を抜いてはいけません。
まず、椅子の横に立ち「ありがとうございました」と面接のお礼を伝え、ドアの前で一礼してドアを開けます。
ドアは静かに閉めるように注意を払うこと。
2. 見送られる場合も最後まで気配りする
面接が終わった後、出口やエレベーターホールまで採用担当者や案内係が誘導するケースも。
その場合は案内に従って、背筋を伸ばしてついていきましょう。
別れるときにも「こちらで失礼いたします」と一礼を。
エレベーターまで見送られたときは、ドアが閉まるまで頭を下げておくと丁寧です。
面接でやりがちなNGマナー例
面接では、守るべきマナーだけではなく、やらないように注意が必要なマナーもあります。
ここでは、無意識のうちについやってしまう求職者が多いNGマナーを5つ紹介します。
<面接のNGマナー5つ>
- 基本情報を質問する
- 嘘をつく、表面上だけ取り繕う
- 前職の愚痴や不満ばかり話す
- 自分の希望や労働条件ばかり話す
- 自分から質問をしない
NGマナー1. 基本情報を質問する
求人票や企業ホームページなどを見たらすぐにわかる基本情報を質問すると、企業研究の不足が露呈(ろてい)します。
明らかな企業研究不足は、志望度の低さの現れと判断されるケースが多いでしょう。
事前に最低限の準備をすることもなく面接に行き、面接担当者に時間を割いてもらうのはマナー違反とも言えるでしょう。
また、面接担当者が基本情報を説明した際に、「初めて伺いました」などのリアクションをした場合も同様に、最低限の情報も確認していないと判断されるでしょう。
NGマナー2. 嘘をつく、表面上だけ取り繕う
企業研究を全くせずに面接に行くのが良くないからといって、知らないことを知ったかぶりをするのもマナー違反です。
表面上だけを取り繕っても面接担当者は違和感を抱く物です。
嘘がバレると「素直さが足りない」「一緒に仕事をする上で信用や信頼ができない」など人間性などへの懸念を抱かれかねません。
知らないことがあっても隠さずに素直に伝えて、教えを乞う謙虚さを持ちましょう。
NGマナー3. 前職の愚痴や不満ばかり話す
退職理由や転職理由を尋ねると、前職への愚痴や不満が止まらなくなる人も少なくありません。
面接担当者によっては、最後まで快く聞いてくれるかもしれませんが、良い印象を持つことは少ないでしょう。
本来は、応募企業で実現したいことなどを語る面接の場としても、マナー違反と言えるでしょう。
ネガティブな退職理由であっても、ポジティブな転職理由に言い換える工夫をしましょう。
NGマナー4. 自分の希望や労働条件ばかり話す
面接中に、仕事内容や事業内容、組織・社風などの話には興味を示さず、自分の希望や労働条件の話題ばかり優先するのもマナー違反と言えるでしょう。
「役職は課長以上を希望します」「年収◯万円以上はマスト条件です」などの話題が続くと、希望に沿わないことが生じた時にすぐに辞めてしまいそうな人だと判断されかねません。
NGマナー5. 自分から質問をしない
面接中に自分から全く質問をせず、逆質問でも「特に質問はありません」と面接を終わらせてしまうのは避けましょう。
面接担当者からすると、自社への興味関心がなく、志望度も低いように見えます。
面接は相互理解の場なので、面接担当者に時間を割いてもらっている以上は、自分からも歩み寄ってコミュニケーションをとろうとする姿勢が大切です。
面接マナーで失敗しないために
入退室のマナーのすべての場面で言えることですが、準備が整っていない状態で行き当たりばったりに応対する姿勢をチェックされてしまいます。
採用担当者の名前を確認しておく、あせらなくてもいいように書類の入った封筒を事前にカバンから取り出し、手に持っておく。
ただでさえ緊張する採用面接なので、ちょっとした準備と心掛けによって気持ちを落ち着かせて、ミスを防ぐようにしましょう。
知っておきたい面接関連のメールマナー
選考が面接まで進むと、日程調整や、お礼、辞退、お詫びなど企業とのメールのやり取りも増えます。
詳細な面接関連のメールマナーは下記の記事で確認してみてください。
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