転職活動に役立つ!企業研究のやり方【シートダウンロード付き】
転職後にミスマッチが起きないようにするため、応募先の企業について調べることは重要です。
そこで今回は、企業研究のやり方について組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏に伺いました。
無料でダウンロードできる企業研究シートもご用意しています。転職活動にぜひお役立てください。
企業研究のやり方とは
企業研究をする際は、「業界研究」→「企業研究」の順に内容を整理していく必要があります。
業界研究はマーケットの規模とその推移、代表的な企業やシェアなど、まずはその業界の置かれている状況、業界全体の構造を大まかに把握することから始めます。
次に業界内のさらに詳しい現状や課題、今後の可能性について見ていきます。
ここでは、3C分析という事業計画やマーケティングに使われるフレームワークを使う方法をご紹介します。
3C分析は、1社に対して3つの観点で分析します。「自社(Company)」「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」の3つの観点から情報を収集することで、業界における企業の立ち位置を把握します。
転職活動においては、業界内で志望する1社を3C分析することで、必然的に同業界他社も研究でき、効率のよい業界研究につながります。
企業研究シートの書き方
今回は、企業研究シートで情報を整理したいという方の為に、テンプレートをご用意しました(PDF形式とExcel形式の2種)。3C分析により1社あたり1枚で作成可能です。
【PDF形式】企業研究シートをダウンロードする企業研究シートPDFダウンロード
【Excel形式】企業研究シートをダウンロードする企業研究シートExcelダウンロード
3C分析形式の企業研究シートは、「自社(Company)」「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」の3つで構成されます。次の順に記入しましょう。
- 志望する企業を「自社(Company)」として、求人情報や企業ホームページを見て項目を埋めます。
- 「顧客・市場(Customer)」についても同様に調べて項目を埋めていきます。
- 「競合(Competitor)」についてはワード検索で「(企業名) 競合」と検索すると、競合他社が上がってきます。競合企業は3社を目安に並べていきましょう。
「自社(Company)」
① 基本情報:求人票から転記。
② 企業理念:求人票や企業ホームページを参照して記入。
③ 事業内容:求人票や企業ホームページを参照して記入。
④ 経営資源:ヒト・モノ・カネ・情報の経営資源について、求人情報やホームページを見ながらわかることを確認。
⑤ 商品サービスの現状/ビジネスモデルの強み・弱み:求人票や企業ホームページ、ワード検索で関連記事を探して記入。
「顧客・市場(Customer)」
⑥ 顧客:志望企業の顧客にあたる法人・個人を記入。
⑦ 市場規模:業界動向をまとめるWebページで調査して記入。
⑧ 市場環境:過去5年程度の業界規模推移を参考に、今後の伸び率を調査して記入。
⑨ 顧客ニーズ: この企業の顧客は何を必要としているのかを記入。
「競合(Competitor)」
⑩ 競合他社:3社を目安に企業名を記入。
⑪ 競合他社の市場シェア・特徴:名前を挙げた競合他社について、それぞれ市場シェア、特徴を調査して記入。
⑫ 新規参入・代替品:他業界からこの業界に新しく入ってきた企業、この業界の商材の代わりになる商材を記入。
⑬ 異業種競合先: 他業界で同じ顧客に対して、代替できる商材を持っている企業、商品・サービスを記入。
同じ業界の競合他社へ同時に応募する場合は、それぞれが競合他社にあたります。重複する部分は省き、効率よく仕上げることを優先して問題ありません。
また、埋められない場所があった場合、その項目にはこだわらず、全体を網羅することに目を向けましょう。
企業研究を志望動機作成に活用するには
上でダウンロードできる企業研究シートには、「転職軸シート」もセットになっています。
転職軸シートは、転職をする背景から将来のキャリアパスまでを大きく把握するためのものです。企業研究と併せて、なぜ自分がその業界・企業に転職したいのかを改めて書き出して、志望動機の整理に役立ててください。
まず、「自分軸のWhy」「自分軸のHow」「自分軸のWhat」の順に具体的に書き出していきます。
志望動機では、「業界」「企業」「職種」の3つのポイントについて抑えておく必要がありますので、3つのポイントに対してそれぞれ考えてみてください。
企業研究シートと転職軸シートを埋めたら、志望企業における該当求人と、自分の転職軸との接点を探します。その接点になるエピソードを中心に、志望動機を作ってみましょう。
企業研究を進めるタイミングについてですが、研究が完成してから応募をしようと考えていると、応募を逃してしまうことがあります。まずは書類応募をして、並行して企業研究を進めてみましょう。
また、企業研究シートをすべて埋められない場合には、面接で確認していく方法もあります。
こうした企業研究シートを面接の場に持ち込んで、「ここまで調べていますが、今後の事業の展望について具体的にどのようなものがありますか?」など、質問すると、事前に準備をしていることで意欲が伝わりますし、普段からこうした姿勢で業務に臨む人なのだと伝えることができます。
慣れないと大変な作業に思えますが、納得感のある転職のために、取り組んでみてはいかがでしょうか。
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