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定年までいる社風ではない企業で部長からの転職。注意点は?【転職相談室】

腕を組む男性現在はITサービスの会社で営業部長として勤めるYさん。

「定年まで働く社風ではなく、これ以上の昇進が見込めないため、次のキャリアをどうすればいいか迷っている」という相談に、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

部長にまでなりましたが、今の会社は定年までいる社風ではありません。次のキャリアや転職をどう考えればいいでしょうか?(Yさん/ITサービス 営業 /45歳/男性)

相談者
相談者
■相談内容
ITサービスの会社で、営業部長として働いています。
今の会社では役員になるなど、これ以上の昇進が望めない上に、若手主体の会社なので、定年まで勤めるような社風でもありません。
これまでは目標達成のためにガツガツと働いてきましたが、最近では体力的な衰えも感じます。
次のキャリアや転職をどう考えればいいでしょうか?

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今の会社では部長以上の昇進は見込めない場合「先がないから転職したい」は危険

アドバイザー
アドバイザー
これ以上の昇進が望めないため、転職を考えているとのことですね。
はい。部長までは昇進しましたが、その上の役員となると、他社から引き抜かれてやってくるケースが多く、今の役員陣は年齢も自分と近いので、その枠が空くこともなさそうなんです。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
なるほど。
「定年まで勤めるような社風ではない」とのことですが、具体的にはどんな感じなのでしょうか?
若手が主体になって活躍する会社なので、規定の年齢に達すると管理職から外されたり、それ以降の年収が大きく下がったりします。
これまでの先輩では、露骨な肩たたきに遭った人もいますね…。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
一定の年齢に達すると管理職などの役職を解く、役職定年制を導入しているんですね。
はい。
役職を外れると年収も減りますし、会社にも居づらいだろうなと…。
かといって、役員になれるわけでもなく、先がないので転職を考えています。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
では、次の仕事でやってみたいことはありますか?
特にないですね。
同じような規模の会社にまた部長として転職するか、ベンチャーなどに役員として入るか、くらいしか考えていませんでした。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
なるほど。気持ちはわかりますが、「このままいても先がないから…」という動機だけでの転職は危険ですよ。
特に部長にまで昇進されている場合には尚更です。
えっ、部長という役職がネックになることがあるんですか?
正直、小さくはない会社規模で部長にまでなれたので、転職には困らないのではないかと思っていました…。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
転職そのものは可能だと思いますよ。
ただ、このまま意志なく転職活動を進めてしまうと、「思っていたよりも評価されていないな」と感じる場面が出てくる可能性があります。
それはどういうことでしょうか?
相談者
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「部長からの転職」で苦労するケース

アドバイザー
アドバイザー
Yさん同様に、役職定年がある大手銀行で営業部門の部長として勤めていた40代の方が、同じような考え方で転職活動を進め、とても苦労されていました。
大手銀行で部長職なんてすごいじゃないですか。
それこそ引く手数多な気がするのですが…。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
年収を下げないために、大手企業の財務やコンサル会社に部長として転職することを希望していたのですが、なかなか次の転職先が見つかりませんでした。
えっ、財務やコンサルなら、金融機関出身の方はぴったりだと思いましたが、違うんですか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
部長として実務からは離れていたので、コンサル会社で新規取引先を開拓するような人脈や営業力が期待できず、大手企業の財務や経営企画としては、M&A など専門知識が足りなかったため、他の求職者と比較するとアピールポイントが弱くなってしまったのが原因ですね。
大手企業の部長だから評価されるというわけではなく、なかなか厳しいんですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうですね。
その方は結局、一年かけてもどこからも内定が得られず、昔の取引先の社長に声をかけられて、年収を下げた上で部長職として転職されました。
例えば業界を変えずに、部長職として転職をしようとした場合にも苦労してしまうのでしょうか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
どうしても役職にこだわる場合には、設立から期間があまり経っていない企業に行くことで部長や執行役員になれる可能性はあります。
一方、新卒採用を毎年行っているような大手・中堅企業では、社員数も多く、生え抜きで実力を蓄えている人が多いため難易度は上がりますね。
なるほど。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
ただし、役職アップを目的に、ベンチャーに役員として転職した方が、仕事内容に興味が持てずに、結局また転職を繰り返すというケースは多いです。
役職だけで企業を選ぶと、転職活動中に苦労したり、転職後に後悔したりするかもしれません。
そうなんですね。
どうすれば後悔しない転職ができるのでしょうか?
相談者
相談者

「部長からの転職」を成功させるには

アドバイザー
アドバイザー
まず、「これまで自分が何をやってきたのか」を洗い出す、キャリアの棚卸しを行いましょう。
自分が持っているスキルや経験を整理することで、自分の強みや得意なことを見つけ、会社選びや仕事選びで何を大切にしたいのか、「転職活動の軸」を作るのが第一歩です。
「年収を下げたくない。役職は部長のままか、役員になりたい」というだけで企業を選ばないように、自分なりの軸が必要ということですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
その通りです。
年代的にも今の役職的にも、選考では企業側の「求める条件・風土」との精緻なマッチングが求められる傾向にあります。
明確な軸を持って応募する企業を選定すれば、面接での志望動機なども、より効果的にアピールできますよ。
それはいいですね。
ちなみに、企業側が求める条件には、どんなものがあるのでしょうか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
経験やスキルの面では、社内外の環境変化を踏まえ、組織のビジョンを構築する力や、新しい事業や仕組みを企画・推進する力など求められます。
組織風土を変革する力も求められるので、枠組みや仕組み作りから関わり、構築まで携わった経験などがあると、より評価されやすいですね。
ただ部下の育成やマネジメントをしていたというだけではなく、具体的な行動と成果が必要なんですね。
他にはありますか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
経験豊富だからこそ、新しい環境にフィットしてくれるかどうかも見られています。
特に組織風土や経営陣との相性は重要ですね。
相性…ですか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
はい。
今までの仕事の進め方や、判断する上での価値観が大きくズレていた場合には、転職後にお互いに苦労をしますからね。
「これまでのやり方を変えたくない、変えられない」「経営陣と合わない」といった理由で、転職を繰り返す人は少なくありません。
うーん、せっかく転職したのに、また転職を繰り返すというのは避けたいです。
どうすれば、相性は判断できるんでしょうか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
社長や役員陣となるべく多く会って、プライベートでの人格も含めて、人としてフィット感があるかどうかを判断するといいですよ。
面接だけではなく、会食やカジュアルな面談を設定して、ざっくばらんに話してみるのがおすすめです。
選考ではない部分でも話してみるってことですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
なるべく、リラックスできる状況で、お互いに素の状態で会話するのもポイントです。
「ちょっと違うな」と感じた場合には、要注意。特に部長職として転職をする場合には、社長や役員陣と価値観が合わないと、せっかく転職をしても働きづらく感じるケースは多いです。
なるほど。
とても勉強になりました。自分の場合は、まずはキャリアの棚卸しをして、転職の軸を見つけるところからスタートですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうですね、それと並行して現職において求められる経験やスキルを意識して磨いていくことをおすすめします。
経験を積み上げ、自身の市場価値を高めておけば、本格的に転職活動を開始したときにも有利にはたらくと思いますよ。
分かりました。これまでは、部下の育成や管理ばかりに目を向けてきたので、新しい事業や仕組みの企画・推進にも注力したいと思います。今日はありがとうございました。
相談者
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記事作成日:2021年7月6日 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部

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