転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載!

取引先から転職の誘いを受けました。転職する際に注意点はありますか【転職相談室】

お世話になっている取引先企業から転職のお誘いを受けたOさん。仕事ぶりを評価され、転職を前向きに考えています。

こうしたケースの場合、どんな点に注意して動くべきなのか、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

取引先から転職の誘いを受けましたが、転職すべきか迷っています(Oさん/32歳/女性/営業職)

相談者
相談者
■相談内容
大手電機メーカーで営業をしています。先日、お取引先のメーカーから「うちに転職しないか」とお誘いを受け、心が揺れています。
5年前から担当している企業なので、社風や働いている方の雰囲気、事業内容や将来性もよく理解しているつもりです。マネジメントポジションで採用したいとお話をいただき、条件も悪くありません。
このまま、取引先への転職を決めていいものでしょうか。決める際に気を付けることはありますか。

たった3分、あなたの適職は?

かんたん適職診断

取引先への転職で迷った場合に注意すべきこととは

競合先への転職は可能なのか

アドバイザー
アドバイザー
Oさんの営業力を評価してのお誘いですから、うれしいですね。
まず、気を付けた方が良いこととして競合先への転職が挙げられます。「職業選択の自由」があるため、取引先が現職と競合だったとしても転職には問題はありませんが、就業規則に競業避止義務について記載がある企業もあるので、確認をしておきましょう。
わかりました。競合関係ではないので大丈夫だろうとは思いますが、改めて就業規則を確認して、機密情報の持ち出しなどには気を付けます。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうですね。取引先からのお誘いだからこそ、転職を決める前に確認すべきことを整理していきましょう。

どんなプロセスを経て採用が決まるのかを確認

アドバイザー
アドバイザー
お誘いを受けると「選考なしで採用になるのでは?」と思うかもしれませんが、多くの場合は、通常の選考プロセスがあります。
そうなんですね。私は、担当の営業部長さんから「ぜひ当社に来てほしい。人事にも話しているから」と言われたのですが…。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
でしたら、その営業部長の方に、選考を受ける場合のプロセスを問い合わせてみましょう。その方が現場の人事採用権を持っていれば、簡易なプロセスで選考が進んでいく可能性もあります。
ただ、人事・採用部門が全体の採用計画を見ているところも多く、その場合は、人事担当者から改めて連絡が入ることになるでしょう。
では、そこで必要な書類、面接回数などを事前に確認するといいですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうです。営業部長さんがOさんを推薦していても、人事・採用部門にはほかに進めるべき採用計画があるかもしれません。「今ちょうど、ほかの候補者の選考が進んでいる」というタイミングだと、Oさんの選考はスムーズに進まないこともあり得るでしょう。
現場と採用部門とに温度差があるケースは少なくありません。誘われた=すぐに採用が決まる、と思い込まずに冷静に情報を集めましょう。

期待値が高くても、しっかりとパフォーマンスを発揮できるか

誘われたときに少し不安に思ったのが、営業部長さんの期待値の高さです。私のことを、すごく高く評価されているのはうれしい反面、そんなに優秀じゃないのに…と思っています。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
まさにそこは、誘われて転職する際に注意したいポイントです。即戦力を期待されますし、Oさん自身が「せっかく誘っていただいたのだから、すぐに実績を上げなければ」と思うこともあるかと思います。
選考を受ける段階で、入社後にどんな業務で、どんな貢献を求められているのか、何を評価されるのかをしっかりと確認しておくといいでしょう。
もし、自分にはそこまでのスキルはないと思った場合はどうすればいいのでしょう。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
人事担当者や営業部長さんとすり合わせをするのが良いかと思います。
「〇〇の業務経験自体はないのですが、**の経験はあるので、入社後にスキルアップしていきたいと思います」など、Oさんの現在地と、入社後にどう努力していくか意欲を伝えるといいと思います。
「この経験がないのなら採用は難しい」という結論になるケースもありますよね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
可能性はあります。でも、過度に期待されて入社し、求められるパフォーマンスを上げられず居心地が悪くなってしまっては、Oさんにとっても不幸ではないでしょうか。
転職は、Oさん自身と企業とのマッチングです。ニーズが合わなかったら、現職に留まるということになるかと思います。

馴染みのある企業でも、組織風土や勤務条件を確認しておく

アドバイザー
アドバイザー
取引先への転職は、事業内容や組織風土をある程度知った上で入社するため、環境にキャッチアップしやすいメリットがあります。ただ、知っていると思い込みすぎるのにも注意が必要です。
思い込み…ですか。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
Oさんは5年も営業担当をされているので、企業理解はかなり深いと思います。ただ、外部から見ていた組織が、入社してその会社の社員になると全然違って見えた…ということはよくあります。
選考の段階で、入社後に一緒に働くことになるメンバーとの面談を設けてもらったり、職場見学をさせてもらったりなど、働き方を具体的にイメージできる情報に触れておくといいでしょう。
確かに、営業部長さんに似たタイプが多いんだろうな…と思っていたら、全然違うタイプの方ばかりだったなんてこともありそうですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうですね。おそらく入社後は営業部門への配属になるかと思いますが、自分が配属される部署だけでなく、その他の部署を知っておくことも、会社の社風などを知るためには良いかと思います。
取引先企業とは友好な関係を築いてきたと思うので、ついいい面ばかりに目を向けがちです。フラットな視点で情報を集め、社風と合わせて、年収や福利厚生などの条件面もきちんと確認しましょう。

面接対策では通常の転職と同じように、きちんと準備を

アドバイザー
アドバイザー
もう一つ、注意してほしいのが、選考時の準備不足です。誘いを受けたからといって、自己分析や企業研究を深めずに面接を受けてしまい、落ちてしまうケースは少なくありません。
どういうことですか?
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
通常の転職活動であれば、志望動機や自己PRを考え、今後のキャリアプラン、入社後に実現したいことなどを言語化していきますよね。
ところが、誘われて転職を考え始めた方の中には、「私は御社から求められている」と過信してしまう方もいます。しかし、当然ながら、入社して何ができるのか、何がやりたいのかを伝えられなければ、企業側には採用する意義が感じられません。
転職のきっかけが誘いを受けたからであっても、それを踏まえた上で、転職後何をしたいのか、どういったキャリアを歩んでいきたいのか、といったことを伝えられるよう、しっかりと整理しておきましょう。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

グッドポイント診断

取引先への転職は、現職の上司や先輩に伝えるべき?

無事に転職が決まっても、取引先だからこそ、現職の人にどう伝えるかという問題もありますね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そこはとてもデリケートなところですね。最初にお伝えした通り、Oさんがどこに転職しようと「職業選択の自由」により誰も責める権利はありません。そして、転職先企業を現職の方に伝えなくてはいけないという義務もないんです。転職理由と、これまでの感謝を丁寧に伝え、きちんと引き継ぎをした上で退職すれば、基本的には問題ありません。
もし、現職の上司が、取引先への転職をよく思わない可能性があったり、以前取引先へ転職がトラブルになったケースがあったりと、波風が立ちそうな事情があるのなら、転職先の詳細は伝えずに退職した方が、円満に物事が進むかもしれません。

RECRUIT AGENT

転職支援実績NO.1

専門のキャリアアドバイザーと
転職のお悩みを解決しましょう

非公開求人のご紹介も可能です

転職・キャリアの相談

求人・転職市場データがわかる

応募書類のアドバイスをもらう

登録はこちらから 無料

※ 厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2023年度実績を自社集計)2024年5月時点

取引先に転職しない場合の注意点とは

よくよく検討した上で、やっぱり転職は辞めようと決めたら、断るときに注意すべきことはありますか。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
できるだけ早い段階で、丁寧にお断りを入れましょう。
選考段階で決めきれず、内定が出たあとにお断りする場合もあると思います。それ自体に問題はないものの、断る側のOさんも申し訳なさが残るのではないでしょうか。取引先企業であれば、できるだけその後のビジネスに影響がないように進めたいもの。
もし、複数回の面接や職場見学の実施など、多くの時間と労力をかけてもらい、企業側を期待させた上で辞退することになると、誘ってくれた営業部長さんを筆頭に落胆の度合いが大きくなり、その後の取引に何かしらの影響が出るかもしれません。
転職すべきかどうかをできるだけ早く決断するためにも、早めに情報収集をしないといけないですね。
相談者
相談者
アドバイザー
アドバイザー
そうです。そのために、転職先についての情報収集と合わせて、キャリアプランや希望条件、働き方などを整理し、現職と比較検討をしましょう。「年収は〇〇万円以上じゃなければ難しい」「残業が月〇時間以上あると難しい」など条件が分かれば、それを早めに確認すること。
その結果、自分の求めるものと合致しない場合は早めに辞退し、お断りする際は、その理由も伝えられる範囲で伝え、直接話す機会を設けるといいですよ。
そうですね。転職を考える前にクリアにすべき点がわかり、すっきりしました。誘いを受けたうれしさで、すぐに決めようかなと気が急っていました。少し冷静になって企業側とのコミュニケーションを重ねていきますね。ありがとうございました。
相談者
相談者
記事作成日:2021年2月22日 WRITER:田中瑠子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
転職・求人 トップ > 転職成功ノウハウ > 転職相談室 > 取引先から転職の誘いを受けました。転職する際に注意点はありますか【転職相談室】

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

グッドポイント診断で、あなたの隠れた強みを診断してみましょう。

診断結果は8,568通り。あなたはどのタイプ?

リクナビNEXTで応募書類を自動作成

レジュメをカンタンに作成

履歴書と職務経歴書を作成するのが面倒な方は、リクナビNEXTにレジュメ登録するのがお勧めです。

新機能
・AI要約でワンタップで職務要約を自動生成
・AIと3分話すだけで「業務内容」を自動生成

リクナビNEXTに、プロフィールや職務経歴などを入力すると、入力された内容に従って自動で書類(レジュメ)が作成され、PDF形式でダウンロードすることが可能です。 ※『レジュメ』とは、リクルートの求職活動支援サービス共通で利用できる、職務経歴書機能です。

作成はこちらから:あなたのレジュメを簡単作成(無料)
すでに会員の方はこちら:レジュメダウンロード画面へ

イベント・セミナー※リクルートエージェントに遷移します

RAGイベント

申込締切日が近いイベント・セミナー

イベント情報を更新中