転職先がつまらないです。今の会社に留まるべきか、転職すべきか教えてください【転職相談室】
期待して転職したのに、転職先の会社と合わず仕事がつまらないと感じることはありませんか?
「こんなはずじゃなかった」と悩める相談者に、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏がお答えします。
目次
転職先がつまらないです。今の会社に留まるべきでしょうか?もう一度、転職すべきでしょうか?(Aさん/販売職/25歳/男性)

アパレルでの販売・接客経験を生かし、大手同業他社へ店長候補のポジションで転職しました。転職先を選んだ理由は、現場の裁量権が大きく、接客に力を入れている社風にひかれたからです。現在、入社して2カ月ですが、雑務が多くお客様と話す時間もなかなかとれません。成長の実感がなく、つまらないなと思ってしまいます。店長候補といわれていますが、店長を任されるまで頑張れるかどうか不安です。もう一度、転職して、より刺激的な環境に身を置いた方がよいでしょうか?
まずは転職先のどこに「つまらない」と感じているのか整理しましょう

ただ、「つまらないから、次の会社へ…」と、不満が生じるたびに転職を繰り返してしまう方もいらっしゃいます。ですので、まずはどのようなところに「つまらない」と感じているのか言語化して整理していきましょう。
仕事内容や職場環境など、「つまらない」と感じる理由は人それぞれです。Aさんの場合、裁量権の大きな職場で、自ら考え行動する主体性、リーダーシップを発揮できると思ったら、受け身の仕事が多かったため「仕事がつまらない」と感じているのではないでしょうか。ほかにも、
・社内の意思決定スピードが遅く、調整業務が多くてつまらない
(働き方・仕事の進め方が合わない)
・よかれと思ってやったことや実績が評価されず、つまらない
(評価軸が不明瞭)
・周りの社員とランチに行っても、会話が合わずつまらない
(人間関係に不満)
・独特の社風に馴染めずつまらない
(社風が合わない)
など、細かくひも解けば、「つまらない」と感じるさまざまな理由が見えてくるでしょう。理由が見えたら、今の会社で改善できるのか、転職を検討する必要があるのかを考えます。


そう考えると、Aさんの場合は、周りへの働きかけ次第で、改善される可能性もあるのではないでしょうか。
前職のルールに固執せず、今の会社の考え方に気持ちを切り替えてみましょう


また、新しい環境で、新しい人間関係を築き、仕事の仕方を模索することで行動も変わります。上司や先輩、同僚に自らコミュニケーションを図り、周りに働きかけることで現状の改善にもつながるでしょう。


「新しい職場に慣れてもらうために、最初の3カ月間は簡単な仕事を任せようと思っていた。最初から裁量権を与えると負担が大きいだろうと思った」など、OJT(On the Job Training)の考えがわかるかもしれません。その上で、「もっとこういう仕事にも挑戦したい」と伝えることで、周りが協力してくれることもあります。
また、人間関係でうまく馴染めずつまらないと感じる場合は、同期や同年代、他部署の方、ベテランの方といった幅広い年齢層の方たちと積極的に交流を図りましょう。仕事の相談やランチ、飲み会、部活動など、自ら機会を作ることで状況が改善されることもあります。
成長の実感が沸かないと感じているのでしたら、上司と1対1の面談の場を設け、1カ月単位の目標やタスクを立てて動きます、と自ら提案してもいいかもしれません。お互いに共通認識を持つことで解決できることもあるかと思います。それでも改善が難しいようであれば、転職を検討するのも一つの方法かと思います。


新しい業界に挑戦しようと太陽光発電関連のベンチャー企業に転職したMさん。しかし、社内の受け入れ態勢が整っておらず、何をすべきかわからない状況が続いていました。顧客リストや営業向けツールもなく、人の出入りも激しい。商材の勉強をするだけで毎日が終わり、「成長の実感がなくつまらない」と感じていました。しかし、「待っていてもチャンスは訪れない」と考えを改め一念発起。上司や先輩に営業同行をお願いするなど自ら動いたことで、新規顧客開拓のコツを掴み、自分なりの営業スタイルを確立しました。転職して3カ月目には「自分でPDCAを回し、チャレンジしがいがあって面白い」と思えるようになりました。
保険の仕事が好きで、同業他社への転職を決めたEさん。しかし、小さな組織だったこともあり「社長の方針や、周りの社員と合わなくてつまらない」と不満を感じるようになりました。転職して2カ月後には、また次の保険代理店へと転職してしまいました。このような小さな会社では、現社長が創業者であることが多く、経営へのこだわり・思いが強いことも多々あります。社長の考えに共感できるかどうかは、転職活動時に確認しておくべきだったといいます。「考えが合わないから転職を」と考える前に、社員の方とコミュニケーションを取り、理解し合う機会を自ら作るなど、改善できる点もあったのではないかと思います。
就活で大手メーカー入社に失敗し、転職でリベンジしたYさん。しかし、入社すると、仕事の意思決定スピードの遅さや、社内承認の手続きがいちいち煩雑な点が気になり始めました。さらに、チームメンバー全員でランチに行く、18時きっかりに仕事を終えて飲みに行くといった社内カルチャーに慣れず「一緒に働く社員がつまらない」と不満を感じるように。仕事のスタイルや社風は、すぐに変えられるものではなく、ときに自分から合わせる姿勢も大切です。入社前に、その会社独特の仕事スタイルや社風について情報を集め、柔軟に合わせられることなのか、譲れない部分なのかを確認しておくとよかったかもしれません。
まとめ


また、転職後は気持ちを切り替えることも大切です。前職のやり方に固執せず、新しい会社の考え方を取り入れていきましょう。
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