短所が「心配性」ですが、転職の面接ではどう伝えたらいい?【転職相談室】
「あなたの短所は何ですか」。転職の面接で聞かれることがある質問のひとつです。
いざ聞かれると、自分の短所を伝えるのは難しいものです。
今回は「心配性」が短所だと感じている20代事務職の女性の悩みに、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。
目次
転職の面接で短所を聞かれたときに「心配性」なところを伝えたいと思っていますが、どのように伝えたらいいのでしょうか?(Sさん/経理/27歳/女性)

企業の経理部門で働いています。
■悩み
転職の面接では、自分の短所について聞かれることがあると聞きました。私は生まれつき心配性で、なかなか思い切って行動ができないことが短所だと思っています。
■相談
もし面接で短所について聞かれたら、心配性なところを伝えたいのですが、面接官に悪い印象を持たれないでしょうか?
「何事にも挑戦できない人」と思われてしまわないか心配です。どうすれば、あまりネガティブな印象を与えることなく、心配性だと伝えることができるでしょうか?
面接で短所を問うのはミスマッチを防ぎたいから



応募者のことを知るために、もちろん長所についても聞きます。同時に、相手が自身の課題をどう捉えているか、それが入社先にとってクリティカルな問題にならないかを、短所を答えてもらうことで確認するのです。
たとえば、チームワークを重んじる職場では、チームワークが苦手な人にとっては苦痛となる場合があり、会社も入社した人も、双方にとって良くない結果となってしまうでしょう。
企業にはそれぞれ社風がありますので、どうしても「合う」「合わない」が生じます。ミスマッチを防ぐためにも、短所を聞くことは重要なのです。
短所は正しく自己認識して、簡潔に伝える


面接官は、応募者が「短所を正しく自己認識しているか」という点を見ています。「短所はないです」と言い切るのは、かえってマイナスな印象を与える可能性があります。面接官 が「正しい自己認識ができない方」と判断してしまう可能性があるからです。
「こういう部分が自分には欠けていると思う」とシンプルに伝えるほうが、上記の観点からも好印象になります。
心配性という短所は、「慎重に行動できる」という長所でもある




心配性なところが仕事の現場で役に立つことは少なくありません。心配性という性質は「慎重かつ計画的に物事を進めることができる」と言い換えることもできます。
特に会社のお金という経営に関わる重要な情報を扱う経理の仕事においては、業務に注意深く丁寧に取り組むことで、抜け漏れを見つけることもできるでしょう。


短所を改善しようとする姿勢は、ポジティブに受け止められる


プライベートのことは、仕事と区別できていれば、あえて触れなくてもいいと思いますよ。面接もビジネスの場なので、悪い面をすべて見せる必要はありません。
転職の面接を受ける上で何よりも大事なのは事前準備です。十分な準備ができていれば、質問されて焦って、思うような伝え方ができなかった……といったことが避けられます。
ただし、準備の段階で作り込みすぎて、他の質問と齟齬が生まれないように気をつけましょう。
たとえば、短所については心配性だと伝えたのに、長所や実績についてはアグレッシブなところを強調すると「一貫性がない」「面接用に言い換えやすい話を作ってきたのだな」と思われる可能性もあります。事実に即して、面接の中で話の流れに統一感が出るように注意しましょう。
転職の面接で「短所=心配性」と伝えるときの具体例2つ


【回答例1】前職では経理として、契約や支払い周りについて営業とのやりとりを担当していました。会社のお金を健全に回すという目的で、営業に対して細かい質問を重ねたり、経営層が見る資料に不備がないか何度もチェックしたりするのが習慣でした。
そのため、業務のスピードをもっと上げてほしいと指摘されることがありました。指摘を受けてからは、関係者とのコミュニケーションをできる限り密にとり、ビジネスを阻害しないスピード感で進められるよう心がけています。
【回答例2】前職では経理部門として新しい会計システムの導入に携わりました。経理部だけでなく、他の部署にとっても使いやすいシステムか、他のソフトと連動させることで業務のさらなる効率化につながるか、費用対効果が高いかなどが気になり、調査や比較検討に時間がかかったため、スピードの面で部内から指摘を受けることがありました。
指摘を受けて、部内で私が会計システム導入にあたって気にしている点を共有しました。他メンバーより細かく検討していることがわかり、私の検討案を軸に導入が進みました。結果的には良かったのですが、自分の考えを共有するコミュニケーションをしっかりとることが大事だと感じたので、改善するよう努力します。

まとめ
- この事例のように、短所と考えていたものは、とらえ方によって長所へと転換することができる
- 分を客観的に認識して、長所となり得るところ、短所の改善方法を簡潔に伝えられるよう準備する
- 面接準備で作り込みすぎて他の質問と齟齬が生まれないように。面接全体で一貫性を持たせる
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