営業から事務職に転職したいのですが年収は大幅ダウンしますか?【転職相談室】
転職先によっては、年収が前職の時よりも大幅に変わることもあります。場合によっては大幅にダウンすることも。
今回は、「営業から事務職に転職したいのですが年収は大幅ダウンしますか?」という方のご相談に、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。
目次
営業から事務職に転職したいのですが年収は大幅ダウンしますか?(Sさん/営業職/28歳/女性)
少額ですが、大学生の時から投資を続けていました。「興味のあることを仕事にしたい」と考え、就職活動でも金融業界を中心にエントリーし、受かったのが、現在勤めている金融機関です。
世の中には“投資”に対してネガティブな印象をお持ちの方もいるのですが、余裕のある資金を投資に回すことで、生活を豊かにできることを知ってもらいたい、という想いがあります。これは、何百万、何千万も投資して高級マンションに住んだり、ファーストクラスに乗って旅行したりするような夢のような話ではなくて、少額をコツコツと投資に回し、増えたお金で少しだけ豪華なレストランに行くとか、欲しかった服を買うとか、とても現実的な話です。もちろんマイナスになってしまう可能性もありますが、日常生活に小さな幸せが訪れる可能性もあるんです。
こうした想いから、個人向けの営業職を希望したのですが、入社してすぐに現実とのギャップを痛感することになりました。営業職なので新規開拓のノルマが厳しく、目標を達成するために、電話と訪問営業を毎日何十件も行わなければなりません。世の中には数多くの優良な投資商品があるのに、自社で扱っている商品しかご案内できないことにもジレンマがありました。
もちろん、過酷な営業活動が給与に反映していることは理解しています。「世の中にパーフェクトな仕事はない」と我慢していましたが、入社して5年が過ぎ、いよいよ「年収が下がってもいいので転職したい」と考えるようになりました。できれば事務職がいいのですが、転職すると年収は大幅にダウンしますか?
事務職希望であれば年収ダウンの可能性が高い
専門スキルにこだわるなら、事務職以外の仕事にチャレンジしよう
事務職でも営業経験を活かして “営業事務”、簿記などの資格を取得して“経理事務”という選択肢であれば、専門性は幾分高くなるでしょう。
他にも、求人は多くはないかもしれませんが、金融系の自社メディアを持っているIT・Web系企業の編集職という選択肢もあるかもしれません。メディアは「世の中に情報を届けること」が使命です。投資にネガティブな印象を持っている方に対して、「日常生活に小さな幸せが訪れる可能性がある」ということを、伝えることができるのではないでしょうか。
なお、専門スキルを身につけられる仕事のひとつとして、“ITエンジニア”という選択肢もあるかもしれません。いきなり金融系SIerや、金融系のサービスを提供しているIT企業のエンジニア職に、プログラミング未経験でチャレンジするのは、かなりハードルが高くなりますが、未経験者も受け入れている受託開発などの企業であれば、転職は不可能ではありません。開発経験を積んで、次のキャリアとして金融系の企業に転職するという方法もあります。
まとめ
- 金融機関の営業から事務職への転職では、年収が下がる可能性が高い
- 専門スキルを身につけたいのであれば、事務職以外の職種も視野に入れてみては
- 未経験で専門職への転職は難易度が高いので、幅を広げて応募しましょう