グローバルに関わる仕事とは【転職先の候補と注意点】

複数の国を横断してビジネス経験を積みたい人のために、グローバル企業への転職や、グローバルな仕事をしやすい職種を紹介。
求人の探し方や転職活動の注意点、転職後のギャップと乗り越え方などを、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。
目次
グローバル企業、グローバルな仕事の定義
グローバル(global)とは、「地球全体」や「世界中」といった意味を持つ英単語です。
つまり、グローバル企業とは、設立国以外でもビジネスを展開する企業のことで、拠点が違う国に変わっても、同じ様なサービス、同じ様な商品を提供している企業を指します。
同様にグローバルな仕事とは、ある一カ国にとどまる仕事ではなく、複数の国にまたがって行う業務がある仕事だと、この記事では定義しています。
そのため、例え海外に移住して働いたとしても、勤務先の企業がその国にしか拠点がなく、その国の中でしかビジネスを展開していない場合には、「グローバル企業ともグローバルな仕事とも言えない」ということです。
このような定義をした上で、グローバルに関わる仕事をしようと思った場合、どの様な転職方法あるのでしょうか。
この記事では、グローバル企業へ転職する方法、グローバルな仕事をしやすい職種に転職する方法の2つを紹介していきます。
【グローバルに関わる仕事をする方法1】グローバル企業へ転職する
まず考えられるのは、グローバル企業への転職です。
先述の通り、グローバル企業とは、設立国以外でもビジネスを展開する企業のことで、拠点が違う国に変わっても、同じ様なサービス、同じ様な商品を提供している企業のことを指します。
具体的には以下の3つの転職先が考えられます。
<考えられる転職先>
- 海外に拠点を移してグローバル展開している企業で働く
- グローバル展開している日本の外資系企業で働く
- グローバル展開している日本の企業で働く
転職先1. 海外に拠点を移してグローバル展開している企業で働く
求人の探し方・転職活動の注意点
現地の求人媒体から応募する方法が一般的です。
そのため、現地語での履歴書・職務経歴書が必要となります。
また、面接は基本的には現地で行うことになります。
面接のために渡航が必要な場合は、基本的に渡航費は支給されないので注意しておきましょう。
日本に滞在しながら応募する場合には、最終面接以外はオンライン面接にできないかを確認してみるのも一つの手です。
求められる外国語能力
ビジネスで通用するレベルの現地語(英語圏の場合は英語)
転職先2. グローバル展開している日本の外資系企業で働く
求人の探し方・転職活動の注意点
日本の転職サイトや転職エージェントなどで求人情報を探して応募する方法が一般的です。
ほかにも、既存社員からの推薦や紹介を得た人を選考するリファラル採用が盛んなケースも多いので、友人・知人がいる場合には確認してみると良いでしょう。
転職活動では日本語の履歴書・職務経歴書に加えて、英文レジュメが必要になるケースもあります。
場合によっては、本国の責任者と英語などでの面接があるかもしれません。
語学力はどの言語を、どれくらいのレベルで扱うことができるのかを、詳細にアピールしておくとよいでしょう。
求められる外国語能力
日常会話に困らないレベルからビジネスレベルまでの英語や現地語が必要となるケースが多いようです。
企業によっては、日本語を中心に業務を遂行できるかもしれませんが、本国の現地語や英語でもコミュニケーションを取れた方が、より業務は円滑に進みやすいでしょう。
転職先3. グローバル展開している日本の企業で働く
求人の探し方
日本の転職サイトや転職エージェントなどで求人情報を探して応募する方法が一般的です。
ほかにも、既存社員からの推薦や紹介を得た人を選考するリファラル採用がないか、友人・知人に確認してみるのも良いでしょう。
日本語の履歴書・職務経歴書を準備することになりますが、入社後にグローバルな仕事をしたい場合は、語学力はどの言語を、どのくらいのレベルで扱うことができるのかを、詳細にアピールしておくとよいでしょう。
求められる外国語能力
必要や言語は企業により様々ですが、ビジネスレベルで通用する英語力はアピールポイントとなります。
特定の国との取引が盛んな企業では、現地語も扱えると、より良いでしょう。
一方で、出張時などは通訳を手配するという会社もあります。
その場合は、日常会話に困らない程度のレベルで良いという場合もあります。
詳しくは、面接時に確認してみると良いでしょう。
【グローバルに関わる仕事をする方法2】海外との接点が多い職種に転職する
外国語を使った仕事や海外に行く仕事が必ずしも「グローバルな仕事」とは言い切れませんが、将来的にグローバル企業で働くためや、将来的に複数の国にまたがって仕事をするため準備として語学力を活かすという考え方もできるでしょう。
ここでは、海外との接点が多い職種をいくつか紹介します。
国際ビジネス・貿易系
- メーカーの資材調達・購買
- 商社営業
- 海外営業
- 貿易事務
- 通関士など
語学を活かす
- 通訳
- 翻訳者
- 日本語教師
- キャビンアテンダント
- グランドスタッフ
- 客船パーサー
- 通訳案内士
- 海外ツアーガイド
- 海外コーディネーターなど
国際協力・国際機関関係
- 大使館職員
- 大使館スタッフ
- 外交官
- 国連職員
- 青年海外協力隊
- JETRO職員
- JICA職員
- 国際公務員
- NGO職員など
そのほか
- 海外案件などを中心に取り扱っている経営コンサルタント
- 複数の国を担当しているような営業職、経営企画、マーケティング
- グローバル展開したサービスを扱うIT・web・機械・電気・電子エンジニア
- 海外拠点を持っていて国を横断した業務も行う場合の人事、法務、経理、秘書などの管理部門職種
- グローバル展開したサービスのwebデザイナー、UI/UXデザイナー、プロダクトデザイナーなどクリエイティブ系職種
- グローバル展開している機械電気電子、素材、医療などの研究職など
グローバルに関わる仕事をしたい時の注意点(転職後のギャップと乗り越え方)
本来仕事とは、役割や分担が決まっていることが多く、複数人で1つの目標に向けて動くケースも少なくありません。
そのため、「自分1人だけで複数の国にまたがって仕事をする」のは、グローバル企業や海外との接点が多い職種へ転職したとしても、実現するのは難しいことです。
例えば、商社や外資系企業で働いたとしても、複数の国を渡り歩いて仕事をするなど、本当の意味でグローバルに働けるのはごく一部でしょう。
海外とやり取りする機会が多い仕事であったとしても、そこでの役割や担当国というのは決まっているケースも少なくないからです。
また、働く環境によっては、グローバル企業や、グローバルに働いているイメージの強い職種に転職をしたとしても、実際の業務はドメスティックな仕事ばかりかもしれません。
「同時期に何カ国も手がけたい」という希望がある場合には、転職先でそのような働き方をしている人がいるのか、その人はどうやって社内でその仕事を得たのかを事前に確認して、自分も同じようなキャリアを歩めそうか見極めることが重要です。
また、事例があったとしても、抜擢されてチャンスを掴むためには、社内で実績をつける必要があります。
転職直後から、いきなりグローバルな仕事はできない可能性があることも視野に入れつつ、どんな状況でもコツコツと目の前の仕事をこなして実績をつみ、周囲からの期待と信頼を得る努力をしていくと良いでしょう。
参考リンク:転職して海外で働く4つの方法 |
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