転職のため自己分析診断をやってみたが、結果がしっくりこない【転職相談室】
転職サイトなどにある自己分析診断。
転職活動に際してチャレンジしてみたけれど、どうも結果がしっくりこない…というMさんに、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがアドバイス。
自己分析診断結果の活用方法について教えていただきました。
目次
いくつかの転職サイトで自己分析診断をやってみたのですがしっくりきません。こういうときはどうすればいいのでしょうか?(Mさん/営業職/24歳/女性)

転職活動を始めるにあたり、「自己分析診断」をいくつかやってみたのですが、結果がどうもしっくりきません。
例えばあるサイトでは、「コツコツと取り組むことが得意なタイプ。事務職などもオススメ」と診断されたのですが、実際は毎日地道にコツコツ取り組むよりも、期限ギリギリに一気にバッと片付けるタイプ。営業目標もいつも締め切りギリギリに達成します。
根気や継続性を求められる仕事はあまり得意ではないのに、そんな診断結果が出てしまって、なんだかピンときません。この結果を、どう受け止めればいいのでしょうか?
転職サイトの自己分析診断がしっくりこないとき、確認すべきこと

いくつかやってみたのですが、どれも自分の本来の性格とズレている気がして…。




1つ目は「今の自分ではなく、“過去の自分”をもとに回答してしまう」ケース、2つ目が「理想の自分をイメージして回答してしまう」ケースなどですね。
最もよくあるのは、3つ目の「プライベート人格で回答してしまった」というケースです。


例えば、プライベートではどちらかというと寡黙で一人でいるのが好きだけれど、仕事では人と積極的に関わり、活発にコミュニケーションを取るという人は少なからず存在します。
そういう人が、自己分析診断に回答する際に「プライベート人格」で答えたら、普段の仕事ぶりとは全く違う結果が出るのは当たり前のことです。
Mさんが利用した自己分析診はいずれも、転職のためのものですので、「仕事人格」で答える必要がありますが、実際にはどうでしたか?
なので、「プライベート人格で回答してしまった」というのは当てはまらないように思いますが…。その他の2つについても詳しく知りたいです。


「今の自分ではなく、“過去の自分”をもとに回答してしまう」というのは、今の自分に不満がある場合に陥りやすい失敗例です。大きな不満がない人でも、働き始めて年数が浅い場合は、大学時代などの「今よりも楽しく充実していた時の自分」を思い出しながら回答してしまうことが意外に多いのです。
とにかく人数が多かったので、「集団に対してリードするタイプか、支えるタイプか」などの質問では、大学時代のサークル活動をイメージして回答してしまっていました。


ですが、目的は転職のための自己分析なので、あくまでも「今の職場における集団」をイメージして回答すると良いですよ。


今の自分に満足していないからこそ、頭の中で思い描いている「理想の自分」をベースに回答してしまう人は少なくありません。身近に尊敬できる上司や先輩がいて、「こんなふうになりたい」という強い憧れを抱いていると、無意識のうちにその人を想像して回答していた…というケースもあります。


自己分析診断は、その人の性格や志向などをさまざまな角度から測るため、設問が多めに設定されています。気軽に始めてみたものの、思いのほか設問が多くて後半ダレてしまい、適当に答えてしまった結果、結果がブレてしまったというケースもあります。
もしかしたらそのせいで、しっくりこない結果になってしまったのかもしれません。

自己分析診断の結果を、転職活動に活かすには?

ただ、自己分析診断はあくまで「参考材料」。結果をすべて鵜呑みにするのではなく、自身の強みや持ち味を考える糸口として活用することをお勧めします。


最近の自身の働きについて「何かにコツコツ取り組んだ経験はないか」と振り返ってみてはいかがでしょう?


可能であれば、普段の働きぶりを知っている上司や先輩、同僚などに聞いてみると、より客観的な意見が得られると思います。「たまたま受けてみた自己分析診断でこんな結果が出たのですが、どう思います?自分では違和感があるのですが」と聞いてみれば、「商談の準備とか市場調査などはコツコツ地道にやっているじゃない」なんて意見がもらえるかもしれませんよ。
「コツコツ」と言われると少し違和感はありますが、そのあたりも含めて、一緒にコンペに臨んだ先輩に意見を聞いてみます。


今回の診断結果を「ギリギリに一気に取り組む」という自身のスタイルを見直すきっかけとして捉え、まずは業務の一部分で「コツコツ取り組む」要素を意識的に取り入れてみれば、今よりもっと成果を上げられるかもしれません。


お勧めとして紹介された事務職に縛られなくてもいいと思いますよ。
「自己分析」は転職活動のファーストステップ


自分の強みや持ち味、仕事で大事にしていることなどを明らかにすることで、転職活動がスムーズに進み、転職成功の可能性が高まるからです。


①自分のアピールポイントが定まらないため、企業の目を引く応募書類が作れない。
②仕事に求めるもの、大事にしているものがわからないため、そもそも応募する企業が選べない。
③面接で自分の強みを的確に伝えることができない。
④内定が出ても、どの会社を選べばいいかの基準が曖昧になり、入社後に後悔する恐れがある。
という、4つのデメリットを被る恐れがあります。




この記事を参考に、添付されている整理シートを活用してみてくださいね。

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