転職したいけど、役員面接になかなか受からない。合格率はどれくらい?【転職相談室】
二次面接までは順調に進むのに、なぜか役員面接で落ちてしまうことが多い。
役員面接では、役員の方々と上手くコミュニケーションが取れているのに、思うような結果が得られない。
その理由と対策について、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんに聞きました。
目次
最終の役員面接になかなか受かりません。合格率が気になります。(Kさん/IT業界・経営企画/28才/男性)

IT企業で経営企画職を3年ほど経験してきました。
より大きな企業で自分の力を試したく、転職活動をしていますが、すでに3社の役員面接に落ちています。
スキルや経験はある程度評価されていると思うので、期待して役員面接に臨む分、気がめいります。
同じように落ちる人は多いのでしょうか。合格率も気になります。
役員面接の合格率は会社の考え方によりさまざま

ただ「経営企画」は、採用枠が比較的少なく、経営の中枢で活躍する人材としてシビアに見られるポジションです。
ライバルには、事業会社の経営企画の経験者をはじめ、戦略コンサルタントの経験者などの人材も多いといわれています。
そのため、ほかの職種に比べて役員面接での合格率は低いと考えられるでしょう。
その記憶もあって、「役員面接で落ちるなんて、自分には何らかの大きな欠陥があるのかな」と思い悩んでいました。


ただ。経営企画職の場合、経験やスキルに加えて経営陣との相性やカルチャーフィットが重視されるので、役員面接こそが大本命、という企業も少なくありません。
ご自身でも自覚されているように二次面接まで順調に進んだということは、経験やスキルはきちんと評価されたということ。
その点には自信を持ち、「企業カルチャーと合わなかっただけ」と割り切り、次に切り替えることも大事です。
応募する企業と応募数の見直しをする
経営陣との相性やカルチャーフィットを見極めるために、応募する社数を増やしていこうかなと考え直しています。


受ける企業数を増やす上で、今まで受けてきた企業と自分の志向性が合っているのかを見直してみるとよいでしょう。
同じ経営企画職でも、スタートアップ企業と大手企業とでは、求められるものがまったく違います。
スタートアップ企業は、基本的に人材リソースが足りていないので分業が進んでいません。
経営企画職といいながら、社長秘書やマーケティング、広報や人事採用まで、「経営に少しでもかかわることなら何でもやる」ケースが多いです。
そのため、柔軟に動くスピード感と実行力が求められるでしょう。
一方、大手企業であれば、経営企画部に複数の人員が在籍し、企画立案から予算管理、社外向け資料作成など担当が分かれているところも多いです。
自分は事業拡大のフェーズにあるスタートアップ企業で何でも経験したいという志向なのか、事業基盤のしっかりした大手企業で経営戦略に携わりたいのか、経営企画職を通じて、どんなキャリアを描きたいのかを確認してみましょう。
役員面接に向けてこれまでの面接を振り返る


経営企画職は、企業の重要ポジションだけに、役員面接では「なぜこの会社なのか」をより明確に伝えられるとよいでしょう。
また、一次面接や二次面接で答えられなかったことを整理し、疑問点がない状態で役員面接に向かう姿勢も大切です。
もしも役員面接の前に知りたいことがあれば、事前に採用担当者に面談をお願いしてみたり、メールで問い合わせるのも一つの方法です。
企業都合により、回答を得られないケースももちろんありますが、求職者が採用担当者に「前回の面接で説明不足だった点や、懸念点などはありますか?」と率先して聞いてみることで、場合によってはアドバイスをもらえることもあるかもしれません。


個人で転職活動をしている場合、どこまで企業が対応してくれるかは、担当者次第ではありますが、聞いてみる価値はあるでしょう。
面接は、担当する人のポジションや役職により、評価基準やその観点は1点だけではなく、それぞれの面接でメインに見られる部分もさまざま、といえるでしょう。
例えば採用担当者であれば、キャリアの一貫性やカルチャーフィットをメインに、経験・スキルも同時に評価し、現場担当者であれば、経験・スキルを重視しつつ、キャリアの一貫性やカルチャーフィットも考慮するようです。
役員面接では、担当する役員と求職者の希望職種により、評価基準はやや異なるものの、基本的に一次・二次面接を受けての経験・スキルを深堀りしながら、キャリアの一貫性やカルチャーフィットをメインに評価する傾向が強いかもしれません。
上記の理由から、役員面接の前にこれまでの面接を振り返ってみること、そして採用側の立場を想像して面接の準備することが大事です。
これまで受けてきた企業の特性と自分の志向性、面接内容を振り返り、次につなげられるよう整理したいと思います。

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