男性が「結婚を機に転職」するときの転職理由の伝え方
結婚をきっかけに転職活動を始める人もいるでしょう。その場合、面接でどのように転職理由を伝えればいいのでしょうか?今回は、男性が結婚を機に転職する際におさえておきたいポイントについて、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏にお聞きしました。
1. 事前におさえておきたいポイント
転職理由をパートナーにも伝えられるように整理する
まず、「結婚する・しないに関わらず、自分が転職によって何を実現したいのか」という転職理由を整理しておきましょう。そして、パートナーにもしっかりと伝えられるように準備をしておくことが重要です。
というのも、結婚となると転職の意思決定は自分ひとりの決断とはいかず、パートナーやそのご家族の意見が大きな影響力をもつケースもあるからです。
具体的な条件面はパートナーと話し合っておく
転職はパートナーとの生活に大きく関わることなので、事前に2人で転職についての懸念点を洗い出しておくことをおすすめします。
話し合う項目例としては、「そもそも転職に賛成か反対か」「ご両親はどんな考えを持っているか」「転職の時期」「転職後の年収変化」「転職先の安定性」「勤務地」「勤務時間」「休日」「育休制度の有無」「その他福利厚生」など。気になる点を挙げて、2人にとって何が大事なのか、どんな暮らしがしたいのかを話し合い、優先順位を決めることができればよいでしょう。
家のローンを組む予定があれば転職の時期は大事な項目になりますし、子どもが産まれるなら産休育休取得前後の暮らしについても考えたいところです。将来、想定されるケースについて具体的に話をした上で転職活動を進めれば、入社後のミスマッチも防げるでしょう。
2. 面接で転職理由を伝える時の注意点
「結婚するから転職したい」では伝わらない
結婚すること自体は企業側にマイナスイメージはありません。ただし、面接時に転職理由を聞かれて「結婚するから転職したい」という答えでは、企業側はあなたが入社後どんな活躍をしてくれるのかイメージができません。結婚はあくまで転職のきっかけですので、転職理由としては「何を実現したいのか」までをしっかり伝える必要があります。
面接時の伝え方としては、まず「何を実現したくて転職したいのか(転職理由)」、「これまでどんな経験をしてきてどんなスキルを持っているのか(自己PR)」、「その企業でどんな仕事・貢献をしたいのか(志望動機)」の3つを伝え、そのうえで、転職を考えたきっかけが結婚であることを補足してもよいでしょう。
転職理由の考え方と、面接で聞かれたときの回答例
結婚による譲れない条件はいつ、どう伝える?
内定が出た後にあれこれと条件を伝えるのは、交渉が難しいうえに心証が良くありません。譲れない条件がある場合は、早めの段階できちんと伝えておくことをおすすめします。
面接はコミュニケーションの場ですので、自分の希望条件だけを一方的な口調で伝えるのではなく、企業でどんな貢献ができるかを伝えたうえで「こちらの希望としては…」と続けるとよいでしょう。
例えば年収交渉をする場合、企業への貢献度を伝えたあとに「結婚することになり、家族を守る責任感が芽生えました。自分の能力を活かしながら、家族のためにも収入ももう少し増やしていきたいと思っています」というような表現にすると与える印象は変わります。
3. 企業が気にするポイント
結婚に関して、企業側は「腰を据えて長く働いてくれるのでは」とプラスに受け止める可能性もあります。その一方で、結婚・転職と生活環境の変化が二重になることで負荷を心配するパターンや、条件や働き方などパートナーと本人の意思決定がぶれないかを危惧するパターンも少なからずあります。これらのことにも答えられるようにパートナーと結婚後の暮らしをしっかりと話し合っておきましょう。
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