自己PRと志望動機の違いと書き方例
「自己PR」「志望動機」は、企業の採用担当者が確認する重要な項目です。しかし、いざ考えてみると「何を書いていいのか分からない」「似たような内容になってしまった」という経験をお持ちの方もいるのでは。
今回は、自己PRと志望動機の違いと書き方についてご説明します。
「自己PR」と「志望動機」の違いとは
自己PRと志望動機、この2つの違いを簡単にご説明すると、自己PRは「仕事へのこだわりや強み、その成果」をアピールする項目、志望動機は「応募企業を選んだ理由と、入社後に実現したいこと」をアピールする項目となります。
注意が必要なのは、自己PRでは「数字にこだわり年間で目標を達成した」としているのに、志望動機では「医療業界で人の役に立ちたい」など、自己PRと志望動機がちぐはぐな内容になっていると、「一貫性がない」と思われてしまう可能性があるということ。そのため、自己PRと志望動機の内容はつながりを意識して作成しましょう。
もしこの2つを作成していて違いが分からなくなってしまった時は、自己PRは「過去の経験でアピールしたいこと」を、志望動機は「企業を選んだ理由と未来に向けて実現したいこと」を意識するとイメージしやすいかもしれません。次の項では、具体的な例文を挙げて、自己PRと志望動機の書き方例と構成をご紹介します。
自己PRの書き方
自己PRは「仕事へのこだわりや強み、その成果」をアピールする項目になります。これまでの経験・スキルや強みを知ることで、採用担当者は人物像や活躍イメージを確認しています。
成果は華やかな内容でなくても構いません。採用担当者は、自己PRを通じて応募者の「課題発見・解決能力」や「仕事への姿勢・こだわり」を見極めているのです。そのため、自己PRで伝えるエピソードは、なるべく具体的に書きましょう。「その人ならでは」のエピソードを伝えることで、より鮮明に働く姿をイメージすることができるでしょう。
自己PRの例文と構成
自社会計システムの新規導入という創業以来の大プロジェクトのリーダーとして携わりました。本来は一年以上かかるシステムを7カ月で作る必要があり、また、運用開始日時をずらすことはできない中、プロジェクト全体を常に見渡しながら徹底した進捗管理を行うことで、無事予定日にリリースできました。プロジェクト開始3カ月後に要件設計漏れトラブルも発生しましたが、直ちに関係する部署(経営企画部・経理部)と外部SEとの接続を図り、要件を再整理することによって解決まで導くことができました。
結果、納期を遅れることなく、「業務時間が半分になった」と各部署に喜ばれるような成果を出すことができました。このプロジェクトを通じて、あらゆる状況を想定して次々と新しい打ち手を考える、広い視野での仕事の進め方を身につけることができました。「物事を俯瞰した客観的な視点」と「状況に応じた柔軟な対応力」は、マーケット全体を見渡して仕事を進める事業企画でも活かすことができるのではと考えています。
「広い視野での仕事の進め方を身につけることができました」:経験から得たこと
「納期を遅れることなく、『業務時間が半分になった』と各部署に喜ばれる」:成果
「『物事を俯瞰した客観的な視点』と『状況に応じた柔軟な対応力』」:活かせるスキル
履歴書に使える!自己PRの書き方・例文集
志望動機の書き方
志望動機は、「応募企業を選んだ理由と、入社後に実現したいこと」を伝える項目と冒頭でご紹介しました。企業の採用担当者は、志望動機を知ることによって、企業理解の深さや応募者の入社意欲の高さを見極めているのです。
志望動機を見たときに、「あまり調べてないのでは…」と思われないためにも、できるだけ他社にはない「その企業ならでは」の魅力や特徴を探してみましょう。ただし調べても違いが見つけられないときは、なるべく自分の言葉で志望した理由を伝えてください。
志望動機の例文と構成
大手コンビニチェーンを中心に、毎日100万食以上もの商品を製造・出荷している御社の事業に興味を持ちました。特に「大規模製造のコスト管理や工程管理」のノウハウを吸収し、成長していきたいと思っています。
私自身、この数年は予算管理や生産管理業務に携わっていたので、その経験を活かした効率的なコスト・工程管理と共に、現場スタッフのモチベーションを高めるための労務管理やマネジメントにも積極的に携わりたいと考えています。
「予算管理や生産管理業務に携わっていた」:経験が活かせるポイント
「労務管理やマネジメントにも積極的に携わりたい」:入社後に実現したいこと
自己PRや志望動機の作成で悩んだら
一般的に、自己PRは主に職務経歴書に、志望動機は履歴書に記載することが多いようですが、特に履歴書に記載する場合は、可読性を考慮するとどうしても文字数は限られてしまいます。限られたスペースの中で意欲や経験を的確に伝えるには、要素を整理し、アピールしたいポイントに沿ってまとめなければなりません。自己PRや志望動機は、作成した後に客観的な視点で見直して、余分だと思われる部分が残っていないか、また強調したい部分がないか確認しておきましょう。
なお、自己PRも志望動機も、必ず履歴書や職務経歴書の中に収めなければならないと決まっているわけではありません。志望順位の高い企業に対して、「伝えたいことがあるのにスペースが足りず、不十分な気がしている」と不安を感じているのであれば、別途自己PR書や志望動機書を作成することもアピール方法のひとつです。
企業の採用担当者が、応募書類を見て「ぜひ会って話を聞いてみたい」と感じるような自己PRや志望動機を目指してみてください。
EDIT:リクナビNEXT編集部 ILLUST:二村大輔
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