仕事のモチベーションがない|原因と対処法。やる気がでる仕事の探し方

モチベーションがなく、仕事に身が入らない、やる気が出ないときの原因と対処法を解説。
やる気を高める方法や、高めたモチベーションを維持するコツ、やる気が出る仕事の探し方などを、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏がアドバイスします。
ストレスフルな環境で働いていると、仕事へのモチベーションが下がったり、一時的にモチベーションを上げても維持が難しかったりすることもあるでしょう。そういった方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
仕事のモチベーションがない・身が入らない原因
仕事へのモチベーションがない、やる気が出ない原因には、どのようなものがあるのでしょう。
まずは、よくある4つの原因を紹介します。
<仕事へのモチベーションが湧かない・身が入らない4つ原因>
- 仕事内容に魅力を感じない、成長実感がない
- 成果に応じた報酬、人事評価が得られない
- 職場の人間関係や風土が合わない
- 労働環境が悪い
1. 仕事内容に魅力を感じない、成長実感がない
仕事へのモチベーションが湧かないときに、まず考えられるのが、仕事内容に魅力を感じない、成長実感がないというものです。
仕事内容そのものに興味を持てず、魅力を感じることができないと、モチベーションはなかなか上がりません。
任されている業務内容が自分のレベルに合っておらず、成長実感が得られなかったり、スキルアップの機会がなかったりすることも、やる気に影響します。
2. 成果に応じた報酬、人事評価が得られない
業務内容の難易度や忙しさ、責任の重さに対して報酬が見合っていないと感じると、モチベーションは上がりません。
昇給・昇進などにかかわる人事評価に対して、納得感があるかどうかも、仕事への意欲に関係します。
3. 職場の人間関係や風土が合わない
仕事のモチベーションがない場合、職場の人間関係や風土が合わないというケースも珍しくありません。
仕事内容に満足していても、職場の人間関係がよくなければモチベーションが下がりやすくなり、パフォーマンスにも影響します。
4. 労働環境が悪い
残業や休日出勤などで労働時間が長い職場は、心身のストレスが溜まりやすくなります。
こういった環境で働いている場合は、仕事へのモチベーションも湧きづらくなりがちです。
また、休息がしっかりとれなければリフレッシュができず、集中力を欠くケースもあるでしょう。
場合によっては仕事に身が入らず、成果が上がらないという悪循環を招きかねません。
モチベーションが上がらない・仕事に身が入らないときの対処法
モチベーションが上がらず、仕事に集中できないときに、やってみると良い対処法を7つ解説します。
<仕事のモチベーションがないときの7つの対処法>
- 仕事が面白くない理由を考える
- 自分の待遇を社内外の水準と比べてみる
- 苦手な人とのちょうどいい距離をはかる
- 業務効率を改善し、業務量の調整をはかる
- 過去のモチベーションを振り返る
- 親しい人に質問をし、自分では意識していないモチベーションに気付く
- 他者のモチベーションに注目してみる
1. 仕事が面白くない理由を考える
仕事自体に面白みを感じられない場合は、その理由を自分なりに考えてみましょう。
例えば、「成果が出せないから面白くない」のなら、成果を上げるための仕事の進め方を工夫してみては。
「ルーティンの仕事が物足りない」といった理由が見えてくれば、新しいプロジェクトへのアサインを上司にお願いするなど、自分から動けることが見つかるかもしれません。
2. 自分の待遇を社内外の水準と比べてみる
報酬や評価に対する不満からモチベーションが下がっている場合は、自分の給与が社内外の水準と比較してどのレベルなのかを見るといいでしょう。
社内で水準以下だった場合は、会社の評価基準を確認し、評価を上げるために何をすべきかを考えることができます。
3. 苦手な人とのちょうどいい距離をはかる
職場の人間関係に悩んでいる場合、自分から歩み寄って相手の考え方を知ることで、関係改善につながることもあります。
一方で、仕事に必要なやりとり以外は距離を置こう、と割り切って付き合い、どうしても相性が悪い場合は、部署異動などで解決をはかるのもいいでしょう。
4. 業務効率を改善し、業務量の調整をはかる
残業の多さなど労働条件に問題がある場合、まずはどれくらいの負荷がかかっているかを整理し、業務効率を上げられる余地があるかを検討しましょう。
純粋に仕事量が多すぎてキャパシティを超えている場合は、上司に仕事の割り振りを相談するのもいいでしょう。
5. 過去のモチベーションを振り返る
過去から現在までのモチベーションの上がり下がりの波を記録する「モチベーショングラフ」を作成し、モチベーションが高かったときはどんなことに取り組んでいたのか、思い出してみましょう。
自分がやりがいを感じた場面、何かに夢中になった経験を振り返り、「なぜやりがいを感じたのか」「なぜ夢中になれたのか」など、「なぜ?」を考えてみることで、自身の志向や価値観を洗い出すことができます。
やる気が高まる出来事の共通点を知ることができれば、モチベーションを上げるためのヒントにもなるでしょう。
▼モチベーショングラフの書き方例

6. 親しい人に質問をし、自分では意識していないモチベーションに気付く
同僚・友人・家族など、周囲の人に「自分はどんなときに楽しそうにしているか、イキイキとして見えるか」と聞いてみるのも一つの手です。
自分では意識していなかった「夢中になれること」に気付けるかもしれません。
自分では意識していなかったモチベーションに気付いた後は、似たような環境や挑戦ができないかを仕事で模索してみるとよいでしょう。
7. 他者のモチベーションに注目してみる
自分のモチベーションがピンとこない人は、イキイキと働いている同僚や友人に、「今の仕事のどんなところにやりがいを感じているか」「モチベーションの源は何か」を聞いてみましょう。
それが自身のモチベーションを上げるヒントになるかもしれません。
自己啓発系のセミナーやワークショップに参加し、異業界・異職種の人たちと話す機会を持つのも一つの方法。新しい視点で、自分の仕事を捉え直せる可能性もあるでしょう。
やる気を高める方法
モチベーションが上がるきっかけは人それぞれです。
「ちょっとした気分転換をする」から「自身をじっくり見つめ直す」まで、モチベーションアップのヒントとして、やる気を高める方法を6つご紹介します。
<やる気を高める6つ方法>
- モチベーションが上がらない理由を明確にする
- 休みを活用してリフレッシュする
- プライベートを充実させる
- 運動する
- 目標・キャリアプランを考える
- 自主的にスキルを身につける
1. モチベーションが上がらない理由を明確にする
まずは、仕事に対してやる気が出ない理由を探りましょう。
自分がやりたいと思っていることを合わせて考えることで、今後のアクションプランも考えやすくなります。
2. 休みを活用してリフレッシュする
モチベーションが落ちたときには、「考えなくてもいい雑務を淡々とこなす」「いさぎよく切り上げて休む」という方法があります。
また、「とりあえずこれをやれば気分転換になる」「ちょっと元気が出る」という方法をいくつか持っておくといいでしょう。
例えば、少し贅沢な食事を楽しむ、旅行にいく、いつもより少しおしゃれをしてみるなどを試してみてはいかがでしょうか?
3. プライベートを充実させる
友人と食事の時間を楽しんだり、家族とのんびり過ごしたり、趣味のコミュニティで共通の話題で盛り上がったり…。
プライベートを充実させることで、仕事に前向きに取り組む気持ちが生まれるかもしれません。
4. 運動する
体を動かすことで、気持ちをすっきりさせる方法もあります。
体に負担をかけすぎない、適度な運動がおすすめです。
5. 目標・キャリアプランを考える
与えられた業務だけこなすのではなく、将来のキャリアプランを見据えて仕事に取り組むことで、モチベーションアップにつながります。
6. 自主的にスキルを身につける
目指したいキャリア像に向けて、社内外の研修やセミナーに参加したり、書籍を読んだり、資格取得に向けて勉強したりと、新たなスキル獲得に向けて動くのも一つの方法です。
高めたモチベーションを維持するコツ
上記のような方法でモチベーションが高まったら、それを安定・維持させる方法も持っておきましょう。
高めたモチベーションを維持するコツを3つ紹介するので、自分に合いそうな方法を試してみてください。
<モチベーションを維持する3つのコツ>
- 集中できる環境を整える
- 小さな目標達成を繰り返す
- 行動目標を習慣化する
1. 集中できる環境を整える
仕事をする環境を快適に整え、集中力を高めましょう。
例えば、机の上・引き出し・PCのデスクトップを整理整頓したり、効率アップにつながるガジェットやツールなどを導入したりすると、気分が一新されやる気が高まりそうです。
業務効率化を図り、余計な雑務を減らすのも、集中力を高めるために有効です。
2. 小さな目標達成を繰り返す
小さくてもいいので行動目標を立て、周囲へも宣言してみましょう。
達成できたら報告し、「褒め言葉」をもらえば自己肯定感が高まります。
社内コンテストに応募してみるなど、挑戦できることを増やすのもいいかもしれません。
なお、会社の業務に関わる目標を設定する場合、自分が目指したい目標と、上司が自分に期待していることにかい離がないか、上司とすり合わせ確認することをお勧めします。
それにより「間違った方向で目標を設定し、頑張っても評価されずにモチベーションが下がる」という事態を防ぐことができます。
3. 行動目標を習慣化する
毎日の行動目標を立て、スケジュールに入力したり、見える場所に貼ったりして「可視化」するという方法も有効です。
まずは1週間なり1カ月なり一定期間継続してみて「習慣化」を目指しましょう。
モチベーション低下は必ずしもネガティブな状態ではない
ここまで、モチベーションを上げるための対処法について解説してきましたが、モチベーションの波は、誰にでもあるものです。
時間が解決することもありますので、モチベーションが下がっていることに対して「ダメだ」と落ち込む必要はありません。
また、モチベーションが下がっているのは、必ずしもネガティブな状態とはかぎりません。
例えば、今の仕事に慣れてしまって物足りなさを感じている…というケースであれば、「転機が訪れている」と捉え、社内での自分の役割を変える方向に動いてみてもいいかもしれません。
ほかにも、「新しいプロジェクトを提案して責任者を買って出る」「昇進を狙う」「部署異動・職種転換を願い出る」などが考えられます。
やる気が出る仕事の探し方
モチベーションを高め、より良いパフォーマンスを上げるための、「やる気が出る仕事の探し方」を解説します。
現在の職場での探し方、転職活動での探し方を紹介するので、できることから始めてみましょう。
職場での探し方
現職を続けながら職場環境を改善し、やる気が出る仕事に巡り会うためには、以下の3つの方法があります。
- 社内制度を活用して異動やキャリアの選択肢を広げていく
- 社内の事業開発コンテスト、業務改善プロジェクトなどの機会に意欲的に参加し、自身のスキルアップや社内人脈を広げる
- 社内でロールモデルになる人材を探し、相談に行く
社内制度には、例えば、社内公募制度、ジョブポスティング、社内FA(フリーエージェント)、社内副業や社内インターン制度、社内キャリア相談(キャリアコンサルタントとの相談)などがあります。
現在の職場には、どのような制度があるかを、まずは確認するといいでしょう。
転職活動での探し方
モチベーションが上がらないのは、十分に経験を積んだがゆえに今の仕事に飽きていたり、物足りなさを感じていたりするのかもしれません。
そんなときは、試しに転職活動をしてみるのも一つの手です。
やる気が出る仕事や職場を探す場合は、以下の3つのステップで転職活動を進めてみましょう。
- これまでの仕事を振り返り、モチベーションが上がる要素や仕事、状況などを整理
- 実現したいこと、求めていることを整理し、転職する目的を明確にする
- 将来のキャリアプランを見据えて直近の目標を立て、実現できそうな求人を探す
モチベーションが上がる仕事を探すために、まずはこれまでの仕事を振り返り、モチベーションが上がる要素や仕事、状況などを整理することが大切です。
モチベーショングラフを活用し、そこで抽出・言語化された要素を軸に転職先を探すのもいいでしょう。
要素の例としては、「専門性を高めたい」「チームワークで切磋琢磨する環境を求めたい」「チャレンジする仕事がしたい」「プライベートを重視できる仕事がしたい」などがあるでしょう。
次に、「モチベーションが上がらない理由」の裏にある実現したいこと、求めていることを整理し、転職する目的を明確にすることが大切です。
例えば、「給与が低い」ことに対して不満を持っていたとしても、実際は給与の額よりも「正当に評価される」ことが本当に求めていることかもしれません。
そして、3年後、5年後などを見据えてキャリアプランを考え、目標を立てることで、モチベーション高く取り組める仕事や転職先を探しやすくなるでしょう。
転職することを前提としなくても構いません。
転職サイトで求人情報を眺めてみる、気になる会社があったら採用セミナーに参加したり面接を受けたりしてみる…など、社外に目を向けることで視野が広がり、新たな気付きや目標が得られるかもしれません。
もちろん、転職活動の結果、自然にモチベーションが上がるような会社・仕事に出会えたのであれば、そのまま転職に踏み切ってもいいでしょう。
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