転職して経験を積み、ステップアップを図ることは可能?【転職相談室】
キャリア構築は、中長期の目標を持つことが重要です。場合によっては「キャリアステップを2回に分ける」という考え方もあります。
今回は、「転職して経験を積み、ステップアップすることは可能?」という方のご相談に、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。
転職して経験を積み、ステップアップを図ることは可能?(Nさん/営業職/28歳/男性)
代理店営業として新規獲得の目標も課せられているのですが、自社に強みや独自性が乏しく、新規営業は苦戦しています。大手広告代理店では、クライアントニーズを満たすために独自ツールの開発を行ったり、運用や分析、クリエイティブ制作などの専門チームを設けたりしており、なかなかリプレイスすることができません。また、実績が豊富な大手広告代理店と比べると、提案の幅も限られてしまいます。
いずれは受注側ではなく発注側として、「大手事業会社の広告宣伝部門に転職したい」という目標があるのですが、いきなり大手事業会社への転職は難しそうです。そこで、まず大手広告代理店に転職して、大手特有のマーケティングスキルを身につけてから、大手事業会社にステップアップするというキャリアパスを考えています。言い方は悪いのですが、転職を踏み台にして、ステップアップを図ることは可能でしょうか?

転職は可能だが、成果を出す「気構え」が重要

ご相談の「大手広告代理店を挟んで、ゆくゆくは発注側の事業会社の広告宣伝部門に転職したい」というご希望ですが、実現は不可能ではありません。実際に、中小の広告代理店から大手広告代理店に転職し、大手の事業会社に転職するケースはあります。
また、中小の広告代理店からいきなり大手事業会社の広告宣伝部門への転職は、「広告を扱う仕事」という意味では共通点は多いものの、扱う予算の大きさや役割が異なります。さらに職種も営業から広告宣伝に変わるので、転職の難易度は高くなるでしょう。ご相談の通り、まず現在の経験・スキルを活かして「代理店営業」として規模の大きい企業に転職し、経験を積んでから事業会社に転職した方が、実現性が高いといえます。


さらに、応募書類や面接で「いずれは大手事業会社に転職するために御社を志望しました」とアピールするわけにはいかないので、しっかりと自己分析や企業研究を行い、どのような経験・スキルを軸に転職活動するのか、プランを立てましょう。


転職ではなく「異動」という選択肢も。変化には柔軟に対応しよう





なお、長期的なキャリアプランを描いておくことはとても大切なことですが、経験や月日を重ねることで志向や環境に変化が訪れることもあります。例えば、広告宣伝部門への異動や転職を視野に入れて大手広告代理店に入社したとしても、成果を出しているうちに代理店営業の仕事にやりがいを感じて、広告宣伝部門への興味関心が薄れたり、ふとしたきっかけで全く別の業界・職種の仕事に携わりたくなったり、結婚や出産、介護などのライフイベントによって考え方や価値観が大きく変わったり…。
将来的にどんなことが起こるのかは分からないので、大手企業の広告宣伝部門へのキャリアはあくまで「現時点での目標」と捉え、変化には柔軟に対応することをお勧めします。

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