転職したいが管理職にはなりたくない。転職活動で注意すべきポイントは?【転職相談室】
「管理職になりたくない。専門職として働き続けたい」という志向の人は多数いらっしゃるようです。
今回は、「管理職になる道を避けて転職したい……」というお悩みに、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏がお応えします。
目次
転職したいですが管理職にはなりたくないです。転職活動で注意すべきポイントを教えてください(Sさん/男性/29歳/営業職)

これまで管理職の経験はなく、これからも管理職にはなりたくないと考えています。転職を考えていますが、転職先の企業で管理職を目指すようにプレッシャーをかけられることは避けたいです。企業選びの際、どんなことに気を付ければいいでしょうか。
まずは管理職になりたくない理由をしっかりと見直す


企業により管理職のあり方や仕事内容は異なる

Sさんの会社では、先頭に立って引っ張っていくタイプの方が管理職になっているのかもしれませんが、最近では、メンバーが個々の考えで活動し、管理職は「サポートする」というスタイルで組織運営を行う企業も増えています。
「上と下の板挟み」というイメージも持っていらっしゃるようですが、フラットな組織で、裁量権を持って組織運営しているマネジャーもいます。
管理職になるメリットも考えてみる


何より、管理職を務めることで、戦略策定・業務改善・メンバー育成などレベルが高い経験を幅広く積むことができるため、将来のキャリアの選択肢が広がるでしょう。
基本的に企業は管理職を求めている


リクルートワークス研究所が実施している「ワーキングパーソン調査2014」のデータを見ても、管理職に就いている人の比率は、30代前半で3.8%、40代で18.9%、そして50代になると32.2%と3人に1人に上ります。企業が長く経験を積んだ人にマネジメントを担ってほしいと考えていることの表れではないでしょうか。
これらを踏まえると、管理職になるキャリアも視野に入れておいたほうが、将来の可能性を閉ざさずに済むと思います。

管理職に就くのを避けたい場合、転職先選びのポイントは?
Sさんは、「管理職も視野に入れたキャリアを考える」とのことですが、「やはり管理職になることは避けたい」という方もいらっしゃると思います。その場合、転職活動でどんなポイントを意識すればいいかをお伝えします。
採用ページで「キャリアパス」を確認する
自社サイトで入社後の「キャリアパス」を紹介している企業も多いので、興味がある企業の「採用ページ」をチェックしてみましょう。新卒採用ページに掲載されているケースが多いので、そちらにも目を通してみてください。
「スペシャリスト」「プロフェッショナル」などを目指すキャリアパスが用意されていたり、社歴が長くても「専門職」として活躍している社員が紹介されていたりすれば、管理職以外の働き方を続けていける可能性が高いと言えます。
プレイングマネジャーの求人に注目する
「管理職にはならず、現場の第一線に立ち続けたい」という方であれば、「プレイングマネジャー」を求めている企業を選ぶ手もあります。専門スキルを発揮しながら、マネジメントの経験も積むことができます。
拡大中のベンチャー企業などは、プレイングマネジャーが裁量権を持って活動できる風土であることが多いので、会社の成長ステージにも注目してみてください。
専門職としてフリーランスで活動する道も
管理職になりたくないのであれば、組織に属さず、フリーランスとして活動していく道もあります。
近年は、企業側も正社員雇用にこだわらず、業務委託で専門人材を活用するケースが増えています。企業とフリーランス人材のマッチングサービスも登場しています。
管理職になりたくない人が、面接で注意すべきポイントは?
最後に、管理職に就きたくないという方が、面接でどのような点に注意すれば良いのかについて解説したいと思います。
転職理由の伝え方に気をつける
今の会社で、管理職を目指すことを求められるのを苦痛に感じて転職を決めた場合、その理由をストレートに伝えるのは避けた方が良いでしょう。「管理職になりたくなかったので」という転職理由はネガティブな印象を与えるので、相手企業の期待値が下がってしまう可能性があります。
転職によって、自分のスキルをどう活かしたいか、今後どんな経験を積んでどう成長したいか……など、前向きな動機を伝えましょう。
管理職になる意思を問われたとき、否定しない
面接では、「いずれ管理職になる気はあるか」という質問をされることもあります。このとき、きっぱり否定しないようにしましょう。
「マネジメントにも興味はあるが、当面はプレイヤーとしてスキルを磨き、業績を挙げて貢献した上で、次のステップを考えたい」といった伝え方をするといいでしょう。
まとめ
「管理職」という仕事に対し、くれぐれもイメージだけで判断しないでください。自分に合うマネジメントスタイルが見つかれば、やりがいを持って管理職を務められるかもしれません。
それでも、専門職の道を極めていきたいのであれば、専門職という働き方を尊重してくれる企業を選ぶか、独立も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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