ブランクが半年ありますが転職は可能でしょうか?【転職相談室】
経歴の空白期間は「ブランク」と呼ばれ、採用企業によっては選考の判断軸の一つとなります。
今回は、「ブランクが半年ありますが転職は可能でしょうか?」というご相談に、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏がお答えします。
目次
ブランクが半年ありますが転職は可能でしょうか?(Tさん/営業/30歳/男性)

休みがなかなか取れなかったのと、友人から誘われたことをきっかけに、3社目のWeb系企業に転職しました。
3社目では営業リーダーを務めていましたが、事業縮小したことをきっかけに退職。
これまでずっと忙しかったので、ゆっくり休んでアウトドア活動を行っているうちに半年が経ってしまいました。
結婚することが決まっていることもあり、転職活動を始めたのですが、50社以上受けてなかなか内定が出ません。
今までは知人や友人の紹介で転職してきたこともあり、職務経歴書を書いたり転職サイトから応募し面接したりするのは、今回が初めてです。
半年以上もブランク期間があると、転職は難しいのでしょうか?
半年間のブランクがあっても転職は可能。選考の通過率を上げるために応募先や条件を見直そう

好きなことに関わる仕事でないと頑張れないので、興味を持った企業に手あたり次第応募しています。
アウトドアやスポーツ全般が趣味で、アウトドア用品やイベント会社、制作会社や代理店など、好きなことに関連する企業であれば、あまり業界や職種にこだわりはありません。
ただ、結婚することもあって、年収500万円くらいで長く働ける仕事がいいなとは思っています。




興味のある仕事だけに応募していた場合、同じ求人に経験者が応募していると、選考では不利になってしまいます。
「やりたいこと」だけではなく「できること」という軸も、応募先の選択肢に入れてみるのはいかがですか?


新しいサービスで若手が中心の組織だったので、営業活動は個々に任されている状況でした。
営業していたWebサービスは、導入に慣れている顧客とそうでない顧客で説明の仕方が異なります。
私は営業職が長かったこともあって、早くから新規導入社数や売上額で表彰されたりしていました。
その結果、後輩から相談される機会が増えたので、顧客の属性をセグメントして、それぞれに刺さる営業トークのスクリプトを作成しました。
それが社内で好評で、経験が浅いメンバーでもすぐに成果も出たので、リーダーを任されるようになりました。
効率化や、物事を分析して成果を出す道のりを考えることが好きかもしれません。


応募する職種を営業職に絞っていなかったので、営業リーダーの経験を詳しく書いてもダメかなと思って…。
自己PRは「何事も前向きに取り組みます」と、通り一遍のことを書いていました。


ぜひ、具体的なエピソードを交えて自己PRに盛り込むようにしてください。
また、素晴らしい表彰実績をお持ちなので、「●●名中●位」「昨年同時期比:●●%」など、具体的な数値を含めて記載すると効果的です。
求人を探す時も、募集の背景をチェックして、例えば新規サービスや事業拡大などを背景に、組織的な営業力強化やリーダーシップを求めている企業を選ぶと、経験にマッチするのではないでしょうか。

「計画性」「定着性」への懸念を払しょくする回答を準備しよう

ただ、ブランク期間が半年を過ぎていることと、これまで3年程度で転職されているので、「計画性がないのでは」「また3年で辞めてしまうのでは」と懸念される可能性はあります。
そのため、面接でブランク期間や転職回数について聞かれた場合の答え方も準備しておく必要があるでしょう。
ブランク期間がどんどん延びているのが気掛かりではありましたが、一生に一度のことかと思って…。


その上で、転職回数について聞かれた際に、「これまでは、一緒に働きたいと思える人との出会いやいただいたご縁、そして自分が興味を持てることを重視して転職していましたが、結婚することを機に、中長期でのキャリア形成が重要だと考えるようになりました。
また、事業拡大を営業面で推進し、若手人材の育成・指導にやりがいを感じています。これまでの経験を活かして、長く組織に貢献したいと考えています」など、長く働く意欲があることを伝えるのはいかがですか?

ブランクがある場合の転職活動のポイント
半年程度のブランクがあった場合の、転職活動のポイントをまとめました。
ブランクについて応募企業から質問されることを想定し、説明できるようにする

なお、ブランクの理由によっては、「語学留学のため」「家族の介護のため」など、応募書類の備考欄などに記載するという方法もあります。
ブランクが選考に影響する企業もあるので、通過率によって転職活動の見直しを図る

また、面接できちんと説明したとしても、ブランク期間を懸念する企業もあります。
経歴を変えることはできないので、「ブランクが選考に影響している」と感じた場合は、気持ちを切り替えて、応募先を見直したり、応募数を増やしたり、応募書類を見直したりして、選考率を上げることに注力しましょう。
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