転職先で経験や知識を活かして活躍するためには?

転職先で経験や知識を活かして活躍するには、仕事選びと入社後の心構えが重要になります。転職先でイキイキと働くために、どのような点に気をつけておけばいいのでしょうか。
そこで、転職先で活躍する人の傾向や経験・知識を活かして活躍する方法について、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に解説していただきました。
転職先で活躍する人の傾向
転職先で活躍するために、大きく分けて「経験・スキルにマッチした環境」と「仕事に取り組む姿勢(スタンス)」の2つが重要となります。「経験・スキルにマッチした環境」については、できるだけ経験・知識がマッチする仕事を選んだ方が即戦力として活躍できる可能性が高まります。
なお、異業界や異職種に転職するキャリアチェンジの場合でも、強みやポータブルスキルを活かせる仕事を選ぶことで、活躍の可能性が高まります。
ただし、どんなに経験・スキルがマッチしていても、新しい環境では仕事の進め方や関係者の立ち位置などが分からないので、なかなか成果を出しにくいものです。
そこで「仕事に取り組む姿勢(スタンス)」が重要になってきます。上司やメンバーと相談・協力しながら、前向きに仕事に取り組む姿勢を持っていれば、周囲からサポートしてもらいやすくなります。取り組みが成果に結びつけば、評価次第でまた新しい仕事につながっていくでしょう。
経験・知識を活かせる転職先の探し方
経験・知識を活かせる転職先の探し方を解説します。これまでの仕事との「共通点」を意識して応募先を探すようにしましょう。
①キャリアの棚卸しをしておく
応募する企業を探す前に、自身のキャリアの棚卸しをしておきましょう。キャリアの棚卸しとは、これまでの業務を洗い出し、どのような仕事をしてきたのかを明らかにして、得意分野や強みを抽出する作業です。
キャリアの棚卸しをしなくても転職先を探すことはできますが、職務経歴書に記載する職務経歴や自己PRを作成する際に、キャリアの棚卸し結果を活用することができるので効率的です。
また、社会人経験が長くなると、全ての仕事内容を時系列ですぐに思い出すのが難しくなるものです。過去の資料を確認しながら、キャリアの棚卸しにじっくり取り組むことで、忘れていた仕事でのエピソードや実績が明らかになるかもしれません。
②キャリアとの共通点がある仕事を探す
キャリアの棚卸しをしたら、求人に記載されている「求める人物像」や「必要となる経験・スキル」などの項目をチェックして、これまでの経験・知識を活かせるかどうか確認します。キャリアチェンジだとしても、自分の目指していることや得意なことと、興味を持った仕事との共通点があるはずです。
例えば、キャリアアドバイザーの経験があり、「採用やキャリアの相談に乗るのが得意」なのであれば、キャリアアドバイザーでなくても「事業会社の人事」「採用コンサルタント」などの仕事に共通点があるでしょう。
このように、経験や知識、得意分野や強みを言語化しておくと、共通点を探しやすくなります。
③社風や仕事の進め方も確認しておく
経験・知識だけでなく、社風や仕事の進め方がマッチしているかどうかも重要です。
例えば、「アジャイルの環境で改善を積み上げるのが好き」だとしたら、「スピードを重視したアジャイルマインドの職場」がマッチします。自分の志向との共通点が多い方が、モチベーション高くイキイキと働くことができるため、活躍の可能性が高くなるでしょう。
転職後に経験・知識を活かして活躍する方法
自分の経験・知識にマッチした仕事に転職できたとして、入社後に活躍するにはどのようなことを意識しておけばいいのでしょうか。3つの方法を解説します。
自己開示を行い、良好な人間関係を構築する
入社したばかりの段階では、自分も職場のメンバーもお互いのことがよく分からないので、探り探りコミュニケーションを図ることになります。この時に、自ら自己開示を行って、「どのような人物なのか」を相手に伝えることで、いち早く周囲の理解を得ることができます。
また、相手の意見に耳を傾けることで、良好な人間関係を構築することができるでしょう。
自分の経験・知識に固執しすぎない
経験・知識を買われて採用されたとしても、自分のやり方に固執しすぎると、周囲との軋轢を生む原因になってしまいます。どのような職場でも、仕事の進め方にはそれなりの理由や背景があるものです。
また、関係者の反感を買ってしまうと、スムーズに進むはずの仕事が思うように進まなくなります。自分の意見を押しつける前に関係者に相談し、どのように進めたらいいのかを客観的に判断しましょう。
まずは一度、転職先のやり方に従って進めてみて、自分なりの気づきや改善点が整理された段階で意見を言ってみるのもいいでしょう。
行動と成果を積み上げて信頼を得る
どんなに優秀な人材でも、新しい環境ですぐに高い評価を得ることは難しいものです。自己開示を行って人間関係を構築し、主体的に行動してコツコツと成果を積み重ねていくことが重要です。
また、成果を出して評価されることによって、成功体験につながります。成功体験が自信ややりがいにつながり、仕事への高いモチベーションとなって、新たな仕事に前向きに取り組むことができます。
こうした好循環を起こすことで、転職先で活躍することができるでしょう。
転職直後は“馴染むこと”を優先しよう
転職したばかりの段階では、「成果を出さなければ」「期待に応えたい」と焦るあまりに、周囲との信頼関係が不十分なまま業務を進めてしまったり、自分のやり方に固執してしまったりすることで、思うような成果を出せないことがあります。
気負い過ぎて成果を出せず、プレッシャーやストレスでますます自分を追い込んでしまうという悪循環に陥ってしまうかもしれません。
こうした状況に陥らないために、転職直後は成果を出すことよりも“馴染むこと”を優先して、人間関係の構築や仕事の進め方に慣れることに注力しましょう。
もともと、経験や知識、ポテンシャルを評価して採用されているはずなので、焦り過ぎる必要はありません。なかなか思うように活躍できないときは、上司への相談・報告・連絡をこまめに行い、気になる点を指摘してもらうことで、軌道修正を行うことができるでしょう。
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