転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2018/12/14 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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給料から引かれる税金の種類と計算方法

税金給料から引かれる税金には、所得税と住民税があります。では、差し引かれている税金はどのように計算されているのでしょうか。

所得税と住民税のご説明と計算方法や、控除によって給料から引かれる税金にどのくらい影響があるのか、手取りのイメージが掴める給料のモデルケースをご紹介します。

アドバイザー

税理士 片田絵理税理士事務所代表 片田 絵理

1994年に会計事務所に入社、同年に税理士試験5科目に合格。その後、所属税理士として税理士業務に携わり、2017年に独立し税理士事務所を開業、現在に至る。

所得税(所得税及び復興特別所得税)

個人の1年間の収入(所得)に対してかかるのが所得税です。所得税は超過累進税率方式を採用しているため、所得が増えると税率も高くなります。

所得税の計算方法

課税所得金額 × 税率 - 税額控除 = 所得税

課税所得金額は、所得金額から所得控除の合計額を控除して計算されます。

所得とは、収入から必要経費を引いたものを指し、「事業所得」や「給与所得」など10種類に区分されていますが、会社員の場合は「収入は給料だけ」という方が多いため、ここでは「給与所得」の計算についてご説明いたします

給与所得の金額とは

給与所得の金額 = 給与収入金額 - 給与所得控除額

給与の「収入金額」と「所得金額」は違うものです。
給与の収入金額とは、給与の総支給金額から非課税通勤手当を除いた金額です。

給与所得金額は、給与の収入金額から給与所得控除額を差し引いた金額をいいます。
給与所得控除額は会社員の必要経費として計算されるもので、収入金額に応じて率が決められており、最低65万円から最高限度220万円となっています。

所得控除額とは

所得税額の計算上、個人の状況に応じて、様々な控除が設けられています。会社に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出することによって、毎月の給与計算で所得控除が適用されます。

所得控除の種類

社会保険料控除 給料から控除される健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料の合計額が控除されます
配偶者控除または配偶者特別控除 配偶者の合計所得金額が85万円以下である場合に適用(本人の給与収入1,120万円超の場合は対象外)
扶養控除 扶養親族(16歳以上)の合計所得金額が38万円以下である場合に適用
障害者控除 本人・配偶者・扶養親族に障がい者に該当する人がいる場合に適用
寡婦(寡夫)控除・勤労学生控除 本人が寡婦または寡夫である場合、勤労学生である場合に適用
基礎控除 一律に控除されます

所得税の税率

所得税の税率は課税所得金額に応じて、5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%となっており、超過累進税率により計算されます。

所得税の税率

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

所得税の計算は、個人が1年間の所得と税金の額を計算して確定申告を行うことになっていますが、会社員の給料については、給料を支払う際に会社が所得税の源泉徴収を行い、年末調整を行うことで、確定申告を省略できることになっています。

なお、会社員の給料から源泉徴収される所得税を源泉所得税と呼んでいます。源泉所得税を徴収する際に、復興特別所得税を併せて徴収することになっています。この源泉所得税等については、個人の代わりに会社が全従業員分をまとめて納付しています。

住民税

個人の前年の所得に対してかかるのが住民税です。1月1日現在の住所地に納める税金で、正しくは道府県民税と市町村民税の合計額です。

住民税は前年の課税所得金額に対してかかる所得割(標準税率10%)と、均等割(標準税率5,000円)との合計額となっています。住んでいる自治体の条例により税率が異なる場合があり、例えば、名古屋市は市民税の減税が実施されています。

住民税の計算方法は、所得金額は、所得税と同額になりますが、所得控除の金額が異なるため、所得税は0円でも、住民税がかかる場合があります。

会社員の場合、その年の住民税額を6月から翌年5月までの12カ月に分割したものを会社が毎月の給料から徴収して、従業員分をまとめて納付しています。新入社員の給料明細に住民税の金額がないのは、前年の給与がないため給料から引かれる住民税がないからです。

給料の手取りシミュレーション

所得税は、所得と控除によって計算されています。控除によって給料から引かれる税金にどのくらい影響があるのか、手取りのイメージが掴める給料のモデルケースをご紹介します。

扶養家族がいるAさんの場合

40代 扶養親族 配偶者・子ども(高校生)2人
総支給額:510,000円 税金:33,170円

支給額 控除額
基本給 330,000円 健康保険料・介護保険料 28,675円
職務手当 10,0000円 厚生年金保険料 45,750円
扶養手当 20,000円 雇用保険料 1,530円
時間外手当 40,000円 所得税 8,170円
通勤手当(非課税) 20,000円 住民税 25,000円
総支給額 510,000円 控除合計 109,125円
差引支給額 400,875円

独身のBさんの場合

30代独身 扶養親族 なし
総支給額:340,000円 税金:27,280円

支給額 控除額
基本給 240,000円 健康保険料 16,830円
職務手当 40,000円 厚生年金保険料 31,110円
扶養手当 雇用保険料 1,020円
時間外手当 40,000円 所得税 7,280円
通勤手当(非課税) 20,000円 住民税 20,000円
総支給額 340,000円 控除合計 76,240円
差引支給額 263,760円

AさんとBさんを比べてみると、Aさんの方が給料の総支給額が17万円多いのに、所得税額は890円しか違いません。これは、配偶者の有無、16歳以上の扶養親族の有無などを考慮して、所得税額の計算が行われているためです(もしも、Aさんが独身だとすると、所得税額は17,730円です)。

転職して年収が変わった場合の税金は?

転職して年収にも変化があった場合の税金はどのように計算されるのでしょうか。所得税と住民税に分けてご説明します。

所得税

年の途中で退職して無職になった場合、収入がなければ所得税はかかりません 。確定申告を行えば、所得税が還付される場合もあります。

転職したことで給料が増えたり減ったりした場合、所得税は毎月の給料の金額に応じて計算されているため、その金額にあった所得税が徴収されます。最終的には年末調整で1年間の源泉所得税が精算されるので、前の会社での給料と合計した結果、年末調整の還付額が増える場合と、年末調整で不足額が出る場合とがあります。

住民税

毎月の給料に応じて計算している所得税に対して、住民税は前年の所得に対して課税されたものを分割して支払っているため、退職時に住民税額が残っていれば、最後の給料から一括徴収されるか、残額を自分で支払うことになります。また、退職した翌年が無職だったとしても、前年の所得に応じて住民税がかかるのでご注意ください。

――給料から引かれる税金は、支給されている人の状況によって異なります。時間があれば給与明細をじっくり見て、自分の毎月の収入や税金がいくらなのか、あらためて確認してみてはいかがでしょうか。

記事作成日:2018年8月01日 EDIT:リクナビNEXT編集部