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「研究領域をビジネスに活かし、社会に貢献したい」技術研究者の新たな道を切り開いた “GOOD AGENT AWARD 2017” 大賞

株式会社アールストーン 小須賀 陶子氏

「研究者」といえば、「雲の上の人」――そんなイメージを抱いていた(株)アールストーンの小須賀陶子氏。しかし、実際には、日本の研究者たちの多くが自らの研究領域を必要とする企業がどこにあるのかわからず、キャリアの壁にぶつかり、困ったり悩んだりしていると知る。では、どうすれば研究者と企業とをつなげることができるのか。小須賀氏の新たな挑戦に迫る。

「この人物がぜったい世の中を変えてくれる」と信じきる

 日本の研究者たちがぶち当たる現実に、ずっと課題を感じていた28歳技術研究者のIさん。自ら学会やメディアに出て、少しでも日本の現状を変えていこうと動いていた。同時に、「日本の一般化されていない学術領域の技術を用いてビジネスを発展させたい」という明確な目標を持ち、各企業でビジネスの成功を目指して思考錯誤してきた。しかし、研究結果をかたちにするリソースがなかったり、研究所が閉鎖してしまったりと、なかなか実績をつくることができない。直近では、大手IT企業に自ら設立した技術研究所で働いていたが、会社の方針でその研究所の撤退が決まり、行き場を失っていた。

小須賀氏は、スカウトメールを通じてIさんと出会い、研究者の実情を知って心底驚いたという。「なぜ、こんなにもすごい方が困ったり悩んだりしているのだろう」と。アカデミックな研究の場とビジネスに“溝”があることを思い知らされ、もどかしさを感じた。一方で、自らの研究領域で社会に貢献しようと積極的に行動するIさんに対し、「この人物なら、ぜったい世の中を変えてくれる」とも感じた。

ここから、Iさんの研究領域と、それを必要とする企業とをつなぐための、小須賀氏とIさんの二人三脚が始まった。

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不採用理由は、「2・3年後に会わせてほしい」

しかし、ニーズのある企業を探すのは、予想以上に難しいことだった。通常、企業の人材採用計画というのは、経営戦略のもとに決まる。「今すぐには必要ないけれど、未来には役立つかもしれない」という研究開発のポジションの人材採用は、なかなか表に出てくることがない。ニーズの在り処がわからない状況からのスタートとなった。

「もう、少しでも可能性のある企業に1社1社聞いてまわるしかないと思いました。例え、その時点でニーズがなくても、『Iさんの研究領域は、これからこんなふうに発展するはず。ですから、必ず数年後の御社の成長につながります』と言って、Iさんを売り込もう、と。」

20〜30社をまわるなかで、興味を持ってくれるクライアントも複数出てきた。しかし、面談まで辿り着くも、なかなかマッチングできない状況が続いた。

「多かったのは、Iさんのレジュメにある『研究開発』が『エンジニア』と勘違いされてしまうこと。エンジニアは売り手市場なので、興味を持ってもらえることが多かったのですが、いざ会ってみて『違いますね』となってしまう。こうしたミスマッチは、Iさんにとって無駄足になるし、自信を失う原因になりかねません。ですから、まず、Iさんにはレジュメの書き方を変えるようアドバイス。クライアントには、現場のエンジニアレベルではなく、決裁権のある経営層や、採用を検討してもらえる可能性のある部署の方すべてに会わせてほしいとお願いしました」

単純な研究領域のミスマッチも何社かあった。そのほか、小須賀氏が考えもしなかった意外な理由で、採用を見送られる例も少なくなかったという。

「面談後、『Iさんは確かに素晴らしい。しかし、まだ当社は彼のような人物を受け入れられる状態ではありません』『2・3年後に、もう一度会わせていただけませんか』というようなことをたびたび言われました。つまり、Iさんがスキル不足なのではなく、日本のマーケットがIさんに追いついていないことがわかったのです」

こうした状況のなか、新たに研究者など学術領域の人材を募集しているX社から面談のオファーがあった。Iさんの研究領域とは異なるポジションではあったが、「Iさんの経験が活かせるかもしれない」と思った小須賀氏は、すぐにIさんに報告。しかし、Iさんの反応はパッとしなかった――。

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ディスカッションで生まれた、新たなポジション

「このとき、X社との面談は断るつもりでした」と、Iさんは振り返る。当時、何社もの面談を受け、採用を見送られるうちに、Iさんの不安はピークに達していたのだ。「私の研究領域は世の中に必要とされていないのではないか、と感じてしまっていました」と語る。

そんなネガティブなIさんの様子を見た小須賀氏は、「ニーズがないなんてことはありません。採用が見送りになった他社からも、数年後にまた会いたいって言われていたじゃないですか。X社との面談には行ってきてください」と背中を押した。小須賀氏のなかでは、「Iさんが決まらないわけがない。ぜったいに大丈夫。アプローチ先があるうちは、徹底的にやりきろう」と決めていたのだ。

小須賀氏の励ましにより徐々に心を整理し、勇気を取り戻したIさんは、X社との面談に挑んだ。終了後、小須賀氏のもとに報告に来たIさんは、別人のように生き生きとしていた。どんな面談だったのか話を聞くと、「もともとあったポジションは、研究領域が異なったため、やはりダメでした。でも、『じゃあ、どんなことならできるのか』という話になり、ディスカッションに発展した」とのこと。「これでダメでも悔いはない。ありがたい」と、Iさんは表情を輝かせた。

その後、X社はあらためて「どんな事業であれば、Iさんの技術が活かされるか」というテーマで、上層部や関連部署、グループ会社などを揃えてのディスカッションを実施。その結果、2つの事業部から内定が出た。1つ目はIさんが前職で行っていた研究をそのまま活かせる既存事業部でのポジション、2つ目は新設されたばかりでメンバーのいない「ロボット事業部」を牽引するポジション。また、同時に進めていた海外にある他社からの内定も得たIさんは、しばらく悩んだ。

そこで、小須賀さんはIさんに問いかけた。「Iさん、『一般化されていない学術領域の技術を用いてビジネスを発展させること』が本来の目的ですよね? そこに立ち返りましょう」と。そして、Iさんは、その目的を果たせる可能性の最も高いX社の「ロボット事業部」に入ることを決意した。

入社後、次なる成長市場に飛び込む新事業が動き始めた

 Iさんが入社したX社は、インターネットという成長産業に軸を置きながらも、連動する分野にどんどん参入していく、勢いのある会社だ。そのなかでも、Iさんが配属された「ロボット事業部」は、同社が次なる成長市場として「ロボット産業市場」に注力するために立ち上げた事業部である。

現在、Iさんは同部署でビジネスと研究を半々くらいの割合で手がけている。「事業部を稼働させ、複数のプロジェクトを進めています。入社してわずか3カ月で、こんなにも様々なことにチャレンジさせていただけるのは、とてもありがたいことです」とIさん。さらに、次のように続けた。

「研究領域をビジネスに活用する実績をつくるには、会社のリソースや資金、ビジネスを成功につなげられる存在が不可欠です。当社には、技術をどうすればマネタイズできるか知っている、一流の方々が揃っており、日々刺激を受けています。そういった方々に、自信を持って渡せる技術開発をしていきたいと心から思っています。こうしてここにいられるのは、当社の面談を受ける際に背中を押してくださった小須賀さんのおかげです。本当に感謝しています!」

一方、小須賀氏は、この案件を踏まえ、未来に新たな希望を見出す。

「今回、企業の隠れていたニーズを掘り出し、研究者の新たな道を切り開くことができました。こうして研究者の研究領域がもっと活用されていけば、数々のビジネス成功につながるはずです。この事例が、研究者の可能性を広げる一歩になればいいな、と思います。」

そんな小須賀氏の目標は、「求職者にとって、“家族でも友だちでも恋人でもないけれど、人生に悩んだときになぜか相談したくなる人”として生きていくこと」。これからも、孤独になりやすい多くの求職者たちに寄り添い、共に成長していく――。

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【プロフィール】

株式会社アールストーン 小須賀 陶子氏

大学卒業後、ウェブ広告代理店に入社。約5年間、クリエイティブディレクターとして顧客のマーケティング課題解決に携わる。「一生続けられる仕事、得意や才能を活かせる仕事、様々な人、様々なビジネスに触れられる仕事を」と考え、転職エージェントにキャリアチェンジ。2013年、(株)アールストーンに転職。マネージャーを経て、2017年5月にスペシャリストコースに着任。求職者の絶対的な味方となり、本人さえも気づいていない強みを見つけ出すのが得意。

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