採用(内定)メールへのお礼の返信方法と例文
電話で採用連絡を受けた際のお礼メールは必要?
電話で採用連絡を受けた際にお礼のメールを出すかどうかはケース・バイ・ケースです。たとえば、電話で採用の通知を受けた場合などは、その場でお礼を伝えることになりますので、改めてメールをしなくても、失礼と思われることはないでしょう。
とはいえ、改めてお礼のメールを送ることがNGかといえば、もちろん、そんなことはありません。むしろ「丁寧な人」「誠実な人」と思われるはずです。改めて聞いておきたいこと、確かめておきたいことなどがあれば、それらとあわせてお礼のメールを送るのも良いでしょう。
また、転職エージェントを利用している場合には、担当エージェントを通じて感謝の意を伝えることができれば、改めて自分から企業に直接感謝の意を伝える必要はないでしょう。
採用された企業へのお礼メールの書き方
メールで直接採用通知を受けたのであれば、当然ながら、メール返信時にお礼を伝えます。メールの返信は、迅速に行うのが望ましいです。文面には「採用してくれたことへのお礼」と「今後の抱負」を盛り込めるとよいでしょう。長々と書く必要はありません。ポイントを端的に伝えましょう。
採用された企業に送るお礼メール(例文)
件名:採用のお礼/陸波玉夫より
株式会社○○○○
総務部 理久奈一郎さま
お世話になっております。
採用通知をいただいた陸波玉夫です。
このたびは、採用のお知らせをいただき、誠にありがとうございます。
心より感謝申し上げます。
光栄に存じますと同時に、身の引き締まる思いがいたします。
これまで培ってきた知識と経験を存分に活かし、
業績向上に貢献できるよう尽力いたします。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
———————————
陸波玉夫(Tamao Rikunami)
〒150-**** 東京都▲▲区○○***-***
TEL.090-****-****
FAX.045-****-****
E-mail:***@***.or.jp
———————————
解説
件名はメールの内容がひと目でわかるように。「採用の件」では言葉足らずです。件名の最後に送信者の名前も入れておいたほうが親切です。
総務部 理久奈一郎さま
宛名は「社名→部署→担当者名(フルネーム)」の順で。会社名や部署名は正式名称で。会社名や部署名の長さにもよりますが、宛名は2行以内に収めるのがスマートです。
採用通知をいただいた陸波玉夫です。
メール本文の冒頭では、送信者が何者かを端的に書きます。名前だけで伝わらない恐れがあるようなら「採用通知をいただいた陸波玉夫です」のように具体的に書く必要があります。
心より感謝申し上げます。
光栄に存じますと同時に、身の引き締まる思いがいたします。
採用してもらったことへのお礼を書きます。「身の引き締まる思いがいたします」のフレーズは“浮かれていない”ことを伝えるのにうってつけです。
業績向上に貢献できるよう尽力いたします。
抱負を書きます。不安があるのは当然ですが、それを書いてはいけません。自分の力が会社の役に立つと信じて、覚悟ある宣言をしましょう。出社前から「頼りなさそう」と思われていいことはありません。
定型句でメールを締めくくります。
陸波玉夫(Tamao Rikunami)
〒150-**** 東京都▲▲区○○***-***
TEL.090-****-****
FAX.045-****-****
E-mail:***@***.or.jp
———————————
署名。氏名、自宅住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスを記しておきます。前職(現職)の情報などは入れません
今後の抱負については、入社する人の実績やもっている能力・技術などに応じて、適切な文面を紡ぐ必要があります。いずれにしても、「この会社のために全力で仕事をする」という決意を伝えることが肝心です。
一方、「少し不安はございますが〜」「どこまでやれるかわかりませんが〜」といったネガティブな表現は極力避けた方がよいでしょう(謙虚すぎる表現も)。頼りない印象を与えてしまう可能性があります。
採用された企業へのお礼電話のかけ方
当然、電話で採用の連絡を受けるケースもあるでしょう。その際には、メール同様に「採用してくれたことへのお礼」と「今後の抱負」の2点を伝えていきけるとよいでしょう。
採用してくれたことへのお礼(例)
・たいへん光栄です。
・たいへん嬉しいです。
今後の抱負(例)
・入社後、即戦力として活躍できるよう、入社までの期間に○○の学びを深めてまいります。
・貴社の業績アップに貢献できるよう、もてる力を存分に発揮したく存じます。
電話の場合は、メールの文面ほど堅苦しくなくてもよいでしょう。ナチュラルかつ簡潔に受け答えしていきます。したがって、完璧な台本を作るのではなく、上記のようなフレーズを頭に入れておくとスムーズに会話ができるはずです。
また、電話の場合、その場で気軽にやり取りできるのがアドバンテージです。面接時に聞き忘れたことや、確認しておきたいことなどがあれば、あわせて聞いておきましょう。たとえば「業務内容についてですが〜」「出社日について改めて確認したいのですが〜」といった具合です。
(記事作成日:2017年8月31日)
山口 拓朗(やまぐち・たくろう) 伝える力【話す・書く】研究所所長
「論理的に伝わる文章の書き方」や「好意と信頼を獲得するメールコミュニケーション」「売れるキャッチコピー作成」等の文章力向上をテーマに執筆・講演活動を行う。最新刊『残念ながら、その文章では伝わりません』(だいわ文庫)のほか、『伝わるメールが「正しく」「速く」書ける92の法則』(明日香出版社)、『問題を解くだけですらすら文章が書けるようになる本』(総合法令出版)、『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(日本実業出版社)、『書かずに文章がうまくなるトレーニング』(サンマーク出版)他がある。
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